白樺のまれにはななめ秋晴るる 皆吉爽雨
秋晴 秋の晴
秋晴れの日曜日には花を買ふ
南洋子
対岸
200212
秋晴や帰港の漁船加速せる
西村しげ子
雨月
200301
イムジンと漢江交差す秋晴天
武田美雪
六花
200301
秋晴の屋根より怒声瓦職
三宅昌子
ぐろっけ
200301
秋晴の中州にぎわす鷺の群
原田圭子
ぐろっけ
200301
克虜伯の巨砲秋晴の沖にらむ
松崎鉄之介
濱
200302
フランス麺麭バターよく吸ひ秋晴るる
滝川あい子
雨月
200303
秋晴に句碑現れて竹さやぐ
福田基
雨月
200305
祝「由布」
秋晴や由布の稜線かがやかに
稲畑汀子
ホトトギス
200309
水音の中に秋晴ありにけり
稲畑汀子
ホトトギス
200309
秋晴を称へて鷺も降りて来ず
鷹羽狩行
狩
200310
秋晴を捉へたるより山路かな
稲畑汀子
ホトトギス
200310
峰寺にまで秋晴の下りて来し
稲畑汀子
ホトトギス
200310
秋晴に少し華やぐ忌日かな
稲畑汀子
ホトトギス
200310
能舞台大秋晴に鎮もれり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200310
秋晴のおどろきやすき神の鶏
山尾玉藻
火星
200310
秋晴や保険満期の通知来る
中島みどり
帆船
200311
秋晴や一筋に輝るハイウエイ
入山登志子
帆船
200311
秋晴の三ヶの瀬下ろす舟に居り
三宅句生
馬醉木
200311
秋晴れや帝室技芸員に選ばれて
林日圓
京鹿子
200311
秋晴の木曾や寝覚の床に座し
北吉裕子
雲の峰
200311
秋晴や檳榔樹濃き影落し
上田功昭
雲の峰
200311
さしのべらるれば握手して秋晴るる
大橋敦子
雨月
200311
秋晴へ出払つてゐる山彦も
鷹羽狩行
狩
200312
秋晴るる顔に絡まる蜘蛛の糸
加藤峰子
鴫
200312
秋晴や足向くままに街に出て
宮本俊子
雨月
200312
秋晴や上野の森の招待状
鏡山千恵子
帆船
200312
秋晴や米をまかれし除幕の碑
山遊亭金太郎
百鳥
200312
城に見る大河の流れ秋晴るる
鵜飼紫生
雨月
200401
師父の忌の大秋晴の墓参かな
岡淑子
雨月
200401
秋晴や移動パン屋の路上店
宮川秀穂
苑
200401
秋晴やガラスの美術見る箱根
金子八重子
酸漿
200401
秋晴に目ざす建物レンガ色
池田久恵
ぐろっけ
200401
秋晴やクルーズ船上コンチェルト
河本利一
苑
200402
秋晴れや表具屋に積む古襖
尾辻のり子
河鹿
200402
秋晴やサイクリングに齢忘れ
二村蘭秋
雨月
200402
ピサの斜塔秋晴の天底抜けに
久保晴子
雨月
200402
秋晴れやプーさん電報病室に
横山迪子
六花
200402
神の森大秋晴へ抜け出たる
岩垣子鹿
ホトトギス
200403
秋晴の土日にかけてジャムを煮る
鈴木多枝子
あを
200403
緑濃き二千年杉秋晴るる
中里カヨ
酸漿
200406
秋晴の極まりし空旅のもの
稲畑汀子
ホトトギス
200409
秋晴を得しよりまこと旅心
稲畑汀子
ホトトギス
200409
秋晴を極めたるより忌の心
稲畑汀子
ホトトギス
200410
走駆する大和撫子秋晴るる
須賀敏子
あを
200410
一本のポプラの丘や秋晴るる
岸野常正
草の花
200411
秋晴の街を眼下に夫の墓
佐野布娑
雨月
200412
姫神の音残りなほ秋晴るる
よこたまさみち
帆船
200412
秋晴れて神南備の句碑立ちにけり
松崎鉄之介
濱
200412
秋晴に子を解き放ち子持島
鷹羽狩行
狩
200412
秋晴の掘り出されたる根の緻密
服部早苗
空
200412
杉丸太磨く太腰秋晴るる
相沢有理子
風土
200501
火の島は大秋晴れの中にあり
前迫寛子
河鹿
200501
秋晴や氷河きらめく中に佇ち
横井明子
苑
200501
秋晴の江の島橋を園児の列
中島指月
濱
200501
秋晴や賞状メダル優勝旗
石川英利
百鳥
200501
秋晴や立てて乾かす琴の材
柿澤喜三郎
百鳥
200501
秋晴や野球ぞなもし人の世は
三由規童
雨月
200501
下町はがらがらぽーんと秋晴れ
坂本敏子
京鹿子
200501
おおい雲おおい山々秋晴るる
蔦三郎
ホトトギス
200502
よきそらによきくもうかべ秋晴るる
蔦三郎
ホトトギス
200502
御僧を讃ふ平戸の秋晴れて
安原葉
ホトトギス
200502
玉入れや秋晴に触れ籠に入る
藤野佳津子
ホトトギス
200502
秋晴を動かしてゐる棒倒し
藤野佳津子
ホトトギス
200502
秋晴の風を正して万国旗
上迫岬夏
ホトトギス
200502
ビデオズームリレーを捉へ秋晴るる
上迫岬夏
ホトトギス
200502
大切なひと日秋晴賜りて
今橋眞理子
ホトトギス
200502
秋晴の下に笑顔を交はしけり
今橋眞理子
ホトトギス
200502
一筋の日ざしぐんぐん秋晴るる
今橋眞理子
ホトトギス
200502
秋晴の丘に聖鐘打ち交し
木下和代
ホトトギス
200502
秋晴の夜は水晶の星生れて
木下和代
ホトトギス
200502
旋回も直線も鷺秋晴るる
津々楽朋世
ホトトギス
200502
秋晴や思ひ出多き須磨明石
吉田小幸
ホトトギス
200502
秋晴や淋しい時に来る浜辺
吉田小幸
ホトトギス
200502
秋晴の水平線に地球の弧
橋本博
ホトトギス
200502
秋晴に気力をもらひ出勤す
坂本玲子
ホトトギス
200502
白衣とて脱ぎたき気分秋晴るる
坂本玲子
ホトトギス
200502
秋晴のぬくみ背にあり診療す
坂本玲子
ホトトギス
200502
落合ひしターミナル駅秋晴るゝ
田上昭典
ホトトギス
200502
秋晴が和服着る気にさせてをり
小竹由岐子
ホトトギス
200502
秋晴や洗ひ上がりし消防車
杉山桂子
ホトトギス
200502
秋晴や雲の行きたい所あり
杉山桂子
ホトトギス
200502
秋晴や吾子はよく食べよくごろ寝
杉山桂子
ホトトギス
200502
秋晴れの能古をはるかや大生簀
里中章子
空
200502
秋晴れは久しぶりねと花を買ふ
木村鈴代
集
200503
鑛山街寂びて秋晴の墓あらは
瀧春一
菜園
200509
水平線大秋晴に歪みたる
稲畑廣太郎
ホトトギス
200510
秋晴の旅に家居の雨一日
稲畑汀子
ホトトギス
200510
秋晴といふ山のあり湖のあり
稲畑汀子
ホトトギス
200510
仏恩に合掌すのみ秋晴るる
大橋敦子
雨月
200511
こふのとり見し好日や秋晴るる
熊岡俊子
雨月
200511
秋晴の佛壇に声かけて出る
岡本眸
朝
200511
秋晴や買物籠の妻に蹤き
佐藤たけを
朝
200511
秋晴やどすんと落ちる象の糞
那須淳男
馬醉木
200512
つややかな馬体疾走秋晴るる
寺島順子
雨月
200512
秋晴れてまたお六櫛土産とす
豊田都峰
京鹿子
200512
秋晴に友の笑顔を探しおり
わかやぎすずめ
六花
200512
勿体ない程の秋晴れ喪服着て
竹下幸子
火星
200601
秋晴や柿の葉笊に洗ひあげ
秋岡朝子
槐
200601
秋晴の無為といふ日を賜りぬ
石川英利
百鳥
200601
2021年10月17日
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