市民が提案するこれからの移民政策
NPO法人APFSの活動と世界の動向から
少子高齢化が進む今日、外国人を積極的に受け入れる議論が急速に高まっている。しかし、これらの人びとは単なる労働力ではなく、日本のなかで共に生きていくという視点を忘れてはならない。諸外国の動向や国内の外国人支援の実際をふまえて、市民の立場から移民政策を明らかにする。
第1章 移住研究からみた移民政策 水上徹男・野呂芳明
第2章 少子高齢化は、外国人受け入れにどのように影響するか? 野呂芳明
第3章 移民受入れの効果と逆効果 依光正哲
第2部 外国人居住者支援にかかわる制度・政策的課題
第4章 転換期の外国人支援運動 吉成勝男
第5章 外国人住民が制度の障壁を乗り越えるために----「個別支援」から「集団支援」へ 加藤丈太郎
第6章 入管収容施設の在り方----英国の収容施設と比較して 児玉晃一
第7章 移民と日本の社会福祉制度 南野奈津子
第3部 海外の移民政策の動向
第8章 アメリカの移民政策----頭脳獲得と労働者確保を図る戦略 本田量久
第9章 ブラジルの移民政策----新移民の受け入れ策と在外市民への支援策 アンジェロ・イシ
第10章 フランスの移民政策----統合と排除の試練 宮島喬
第11章 中国の移民政策----国家戦略としての留学政策を中心に 唐燕霞
第12章 韓国の移民政策----移民送出国からの移民受入れ国へ変貌 張元皓・崔佳英
第13章 フィリピンの移民政策----「移民大国」の現状と将来 新田目夏実
第14章 オーストラリアの移民政策----人口・経済問題と多文化主義の展開 水上徹男