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津波警報・注意報、津波情報、津波予報について

津波警報・注意報

気象庁は、地震が発生した時には地震の規模や位置をすぐに推定し、これらをもとに沿岸で予想される津波の高さを求め、 地震が発生してから約3分(一部の地震(注記)については約2分)を目標に、大津波警報、津波警報または津波注意報を、 津波予報区単位で発表します。

(注記)日本近海で発生し、緊急地震速報の技術によって精度の良い震源位置やマグニチュードが迅速に求められる地震

この時、予想される津波の高さは、通常は5段階の数値で発表します。ただし、地震の規模(マグニチュード)が8を超えるような巨大地震に対しては、 精度のよい地震の規模をすぐに求めることができないため、その海域における最大の津波想定等をもとに津波警報・注意報を発表します。 その場合、最初に発表する大津波警報や津波警報では、予想される津波の高さを「巨大」や「高い」という言葉で発表して、非常事態であることを伝えます。
このように予想される津波の高さを「巨大」などの言葉で発表した場合には、その後、地震の規模が精度よく求められた時点で津波警報・注意報を更新し、予想される津波の高さも数値で発表します。

津波警報・注意報の種類
種類 発表基準 発表される津波の高さ 想定される被害と
取るべき行動
数値での発表
(予想される津波の高さ区分)
巨大地震の場合の発表
大津波警報 予想される津波の最大波の高さが高いところで3mを超える場合。 10m超
(10m<予想される津波の最大波の高さ)
巨大 巨大な津波が襲い、木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれます。
沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
10m
(5m<予想される津波の最大波の高さ≦10m)
5m
(3m<予想される津波の最大波の高さ≦5m)
津波警報 予想される津波の最大波の高さが高いところで1mを超え、3m以下の場合。 3m
(1m<予想される津波の最大波の高さ≦3m)
高い 標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生します。人は津波による流れに巻き込まれます。
沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
津波注意報 予想される津波の最大波の高さが高いところで0.2m以上、1m以下の場合であって、津波による災害のおそれがある場合。 1m
(0.2m≦予想される津波の最大波の高さ≦1m)
(表記しない) 海の中では人は速い流れに巻き込まれ、また、養殖いかだが流失し小型船舶が転覆します。
海の中にいる人はただちに海から上がって、海岸から離れてください。

*大津波警報を「特別警報」に位置づけています。特別警報に関する詳しい情報は、「特別警報について」のページをご覧ください。


津波警報・注意報と避難のポイント

  • 震源が陸地に近いと津波警報・注意報が津波の襲来に間に合わないことがあります。強い揺れや弱くても長い揺れを感じたときは、すぐに避難を開始しましょう。
  • 津波の高さを「巨大」と予想する大津波警報が発表された場合は、東日本大震災のような巨大な津波が襲うおそれがあります。直ちにできる限りの避難をしましょう。
  • 津波は沿岸の地形等の影響により、局所的に予想より高くなる場合があります。ここなら安心と思わず、より高い場所を目指して避難しましょう。
  • 津波は長い時間くり返し襲ってきます。津波警報・注意報が解除されるまでは、避難を続けましょう。

津波情報

津波警報・注意報を発表した場合には、津波の到達予想時刻や予想される津波の高さなどを津波情報で発表します。

津波情報の種類
種類 内容
津波到達予想時刻・予想される津波の高さに関する情報 各津波予報区の津波の到達予想時刻(注記)や予想される津波の高さ(発表内容は津波警報・注意報の種類の表に記載)を発表します。

(注記) この情報で発表される到達予想時刻は、各津波予報区でもっとも早く津波が到達する時刻です。場所によっては、この時刻よりも1時間以上遅れて津波が襲ってくることもあります。

各地の満潮時刻・津波到達予想時刻に関する情報 主な地点の満潮時刻・津波の到達予想時刻を発表します。
津波観測に関する情報(*1) 沿岸で観測した津波の時刻や高さを発表します。
沖合の津波観測に関する情報(*2) 沖合で観測した津波の時刻や高さ、及び沖合の観測値から推定される沿岸での津波の到達時刻や高さを津波予報区単位で発表します。

気象庁防災情報XMLフォーマット電文及び気象庁ホームページでは、「津波到達予想時刻・予想される津波の高さに関する情報」は「津波警報・注意報・予報」にまとめた形で発表します。

(*1)津波観測に関する情報の発表内容について

発表例(津波観測に関する情報)

沿岸で観測された津波の第1波の到達時刻と押し引き、その時点までに観測された最大波の観測時刻と高さを発表します。

津波は繰り返し襲い、あとから来る波の方が高くなることがあるため、観測された津波が小さいからといって避難を止めてしまうと危険です。 そのため、最大波の観測値については、大津波警報または津波警報が発表中の津波予報区において、観測された津波の高さが低い間は、数値ではなく「観測中」の言葉で発表して、津波が到達中であることを伝えます。


沿岸で観測された津波の最大波の発表内容
警報・注意報の発表状況 観測された津波の高さ 内容
大津波警報を発表中 1m超 数値で発表
1m以下 「観測中」と発表
津波警報を発表中 0.2m以上 数値で発表
0.2m未満 「観測中」と発表
津波注意報を発表中 (すべての場合) 数値で発表(津波の高さがごく小さい場合は「微弱」と表現。)

(*2)沖合の津波観測に関する情報の発表内容について

発表例(沖合の津波観測に関する情報)

沖合で観測された津波の第1波の観測時刻と押し引き、その時点までに観測された最大波の観測時刻と高さを観測点ごとに発表します。また、これら沖合の観測値から推定される沿岸での推定値(注記)1(第1波の推定到達時刻、最大波の推定到達時刻と推定高さ)を津波予報区単位で発表します。

最大波の観測値及び推定値については、沿岸での観測と同じように避難行動への影響を考慮し、一定の基準を満たすまでは数値を発表しません。大津波警報または津波警報が発表中の津波予報区において、沿岸で推定される津波の高さが低い間は、数値ではなく「観測中」(沖合での観測値)または「推定中」(沿岸での推定値)の言葉で発表して、津波が到達中であることを伝えます。


沖合で観測された津波の最大波(観測値及び沿岸での推定値(注記)1)の発表内容
警報・注意報の発表状況 沿岸で推定される津波の高さ 内容
大津波警報を発表中 3m超 沖合での観測値、沿岸での推定値とも数値で発表
3m以下 沖合での観測値を「観測中」、沿岸での推定値を「推定中」と発表
津波警報を発表中 1m超 沖合での観測値、沿岸での推定値とも数値で発表
1m以下 沖合での観測値を「観測中」、沿岸での推定値を「推定中」と発表
津波注意報を発表中 (すべての場合) 沖合での観測値(注記)2、沿岸での推定値とも数値で発表

(注記)1沿岸からの距離が100kmを超えるような沖合の観測点では、津波予報区との対応付けが難しいため、沿岸での推定値は発表しません。また、最大波の観測値については数値ではなく「観測中」の言葉で発表して、津波が到達中であることを伝えます。
(注記)2沿岸で推定される津波の高さが非常に小さい場合は、沖合での観測値を「微弱」と表現します。

津波予報

地震発生後、津波による災害が起こるおそれがない場合には、以下の内容を津波予報で発表します。
(津波が予想されないときは、津波の心配なしの旨を地震情報に含めて発表します。)

発表される場合 内容
0.2m未満の海面変動が予想されたとき 高いところでも0.2m未満の海面変動のため被害の心配はなく、特段の防災対応の必要がない旨を発表します。
津波注意報解除後も海面変動が継続するとき 津波に伴う海面変動が観測されており、今後も継続する可能性が高いため、海に入っての作業や釣り、海水浴などに際しては十分な留意が必要である旨を発表します。

気象庁防災情報XMLフォーマット電文では、「津波予報」は「津波警報・注意報・予報」としてまとめた形で発表します。


津波予報区

気象庁は、全国を66区域に分けた津波予報区に対して、津波警報・注意報、津波情報、津波予報を発表しています。 詳細は「津波予報区について」をご覧ください。


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