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画像:イントロ] 見慣れた風景の中で宝を発見するには、目線=認識を変えて地域を見ることが必要です。都会を歩いていて発見する宝も沢山ありますが、田舎には、都会とは異なる摩訶不思議で美しいモノが、これまたぎょうさんあります。今回は、長野県・小布施と茨城県・阿見うら谷津で見つけた宝の一部をご紹介します。
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画像:新作絵地図 新橋] 東京で生まれて育った私は東京が故郷。他人様が「東京は空気が悪くって」とおっしゃいますが、余計なお世話です。生まれながらに都市環境で育った者には、"刷り込み"現象ゆえに、汚い空気も懐かしい味なのです。そんな私が、空気のいい小布施(長野県)の農村部の地図づくりに関わり、たびたび小布施を訪れていますが、この田舎がとても興味深いんです。小布施は北斎や栗菓子、そして花で有名ですが、それに新しいキーワードが加わります...カントリー・ウォーク。田舎歩きですね。ここで見つけた面白いモノをいくつか紹介します。
しょっぱな「これは何じゃ?」でしょ。写真1は、ビニールハウスを地面に立てる時に使う杭のようなものらしいですが、その錆びた鉄屑。こういうの見ると私ゾクゾクしますね〜。これで何か作れそうじゃありませんか。知り合いに数名のアーティストがいますが、彼らの手にかかればこの鉄屑も美しいアート作品になるでしょう。
次に見つけたのが写真2の道具。
ここでクイズ:この道具は何に使うものでしょうか? 道具を持っているこのお兄さんのいでたちから、新種の格闘技?と思いきや...回答はこのページの最後にあります。
他にもたくさんの面白いメッケモンがありますが、それ以外にも、小布施農村部にはもっと珍しくて貴重なモノがあるんです。でも、それは目に見えにくいモノなんですね。まちや村を歩いていると、最初は珍しいモノに出会い、そこを糸口に徐々にその地域の貴重な宝が見えて来ます。小布施のそれは複雑で大きくて、まだ全貌が見えていません。
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画像:新橋TV取材] 田舎を全く知らない東京モンが「小布施農村部が何か?」を知るには、他の田舎を見なくては。こむずかしくいうと比較文化人類学とでも言うのでしょうか。
で、茨城県・阿見うら谷津で9月に行なわれたイベントに参加。その名も「赤米(あかごめ)の花見」。最初、誰しもこの言葉に戸惑いを覚えるのではないでしょうか。でも、現地に行ってここの風景をみれば納得(
※(注記)「気になる風景《モダンアート編》」に写真あり)。耕作放棄で荒れ果てた地を生き返らせる「うら谷津再生プロジェクト」が進行中で、このイベントもその一環のようです。
それにしても耕作放棄って寂しい言葉。でも、耕作放棄は田んぼにとっては、とてもいいことだそうです。田んぼが自然に戻され、つまり、豊かな土壌になるってことでしょうか。間違っていたらすみません、中島先生。そうそう、このプロジェクトには茨城大学・農学部の中島紀一先生と、そこの学生さんたちが参加しているのがいいですね。ほかにも地元の聾学校や小学校はじめ、さまざまな人たちが関わっている様子が、部外者である私にも伝わってきます。
赤米、黒米、羽二重もちの稲の成長を眺めたあとに食べた、赤米のつきたての餅は最高でした。うら谷津の空間をお琴の音が埋め尽くし、おいしい地場の料理に舌鼓をうち、アカデミックな稲の話を聞き、都会人はこういうのにコロリと参ってしまいます。この居心地のよいコロリは......宝なのか?
当日の私のメモに「作る人、食べる人が、一緒にワイワイやることが大切」って書いてありました。誰かが言った言葉です。コロリは宝の入口のような気がしました。
クイスの答え:
お散歩途中で私がよく見つけるのがモダン・アート。絵は美術館やギャラリーの中だけにあるんじゃないんですね。都会でも田舎でも、人の匂いのする所にはたくさんのモダン・アートがあります。皆さんも、目線を変えて見慣れた風景をご覧になれば、いくつものモダン・アートを発見することができますよ。
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画像:二重人格風景編] 9月に「二重人格風景編」というのがありましたが、すでにネタ切れなので、今回新しい「見逃すな注目編」を作りました。どうでもいいんだけど...。で、よ〜く見てよ的な写真を数点揃えました。
い
建物のドアに注目
(長野県・小布施町)
ろ
こんな立体絵馬、始めて
(長野県・小布施町)
は
ジョロウグモ ×ばつ10ミリのアート
(長野県・小布施町)
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