今日はみなさん、御参加ありがとうございます。そして、アーサー・フランク先生、ありがとうございます。
私はCOEのリーダーということで挨拶をさせていただくのですが、それがいまは何をしようとしているかついては、長くなりますから、お話をいたしません。ただ、今日の催について、ほんのすこし。
人は何かを語ったり、あるいは黙したりする。語りたいこともあるし、語ってしまうこともあるし、語らせられることもある。黙らせられること、黙ってしまうこと、黙っていたいことがある。それらはどんなことであるか。これは単純な問いですが、大切な問いであるようにも思います。そして、その傍に付き添っていたりする人たちは、いったい、そういう語りに、あるいはその沈黙に、どういうふうに応じたらいいのだろうと、戸惑ったりすることがあるかもしれません。また、そういったことを、職業といいますか、仕事とする人、そういう場面に付き合わざるを得ない人たちもいて、そこでも、どうやって、それに応じたらいいのかと考えてしまう。そしてまた、そんなことを研究というものに仕上げることを願う人もいるかもしれない。その人もやはり、どうしたらよいものだろうと、迷っている。
そうした時、われわれは今日、そういったわれわれにとって、最もふさわしい先生をお呼びすることができました。アーサー・フランク先生です。紹介はサトウさんがしてくださるので、私からはいたしません。今回、先生は立命館大学の先端総合学術研究科の集中講義においでくださっていて、すでに四日間のうちの二日間、講義をしてくださっています。今日も入れて五日間の長い指導をしていただくということです。ありがとうございます。
みなさんにとって、本日の催しから考えられること、得られるものがあるといいなと願っております。では、今日、よろしくお願いいたします。
◆だいやまーく「全体討議コメント3」
◆だいやまーく「あとがき」
◆だいやまーく有馬 斉・天田 城介 編
『特別公開企画「物語・トラウマ・倫理――アーサー・フランク教授を迎えて」』,立命館大学生存学研究センター,生存学研究センター報告5