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『全障連』No.1


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last update:20220624


しかく文字起こし


表紙
SSK
全障連
全国障害者運動解放連絡会議 No.1
SSK通巻第359号
昭和46年第3種郵便物認可
昭和52年3月30日発行(毎月6回〈5、0の日発行>)
写真省略「全障連結成大会(‘76/8〜10)全大会の討論 障害者を大半に、全国から1500名の参加をかちとり、障害者の自立と解放をめざす、全国的潮流を生みだす。」

表紙裏
全障連(全国障害者解放運動連絡会議)機関誌
No.1
編集人/東京都足立区石新井本町4-18A-3-207
横塚晃一
編集責任者/大阪市東淀川区南方町306大広荘
リボン社内TEL.06(325)4456
全障連全国事務局
印刷/長征社

p1
目次
全障連機関誌No.1 目次
全障連機関誌発行にあたって...全国代表幹事・横塚晃一...2
全国統一闘争の報告と方向
?@赤堀差別裁判糾弾闘争の経過
三・五第4回全国行動集会に結集しよう...赤堀闘争全国活動者会議...5
?A54年度養護学校義務化阻止闘争の情況と方向
〇義務化阻止の全国情況/
四・二四〜二五全国統一集会→文部省交渉へ全力で攻め登ろう...全国事務局 楠敏夫...9
〇全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議の報告...全関西「共闘会議」事務局...10
一・三〇全国ブロック幹事会・代表者会議の報告...全国事務局...12
〇全障連東北ブロックの報告・・・東北ブロック事務局...13
〇全障連関東ブロックの報告・・・関東ブロック事務局...14
〇全障連関西ブロックの報告・・・関西ブロック事務局...15
全国各地の様々な闘いの紹介と提起
?@厚生省の「重度障害者」に対する生活破壊・施設収容攻撃と闘おう...心身障害児者実態調査阻止全都実行委員...17
?A車イスの小学校教師を創り出そう・・・車イスの教師を創る会・中東頼子...18
?B都市交通の車イス乗車拒否に対する闘い・何が市民の足か!...大原闘争を支援する会...20
(注記)赤堀闘争資料続き...21
全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議発行の「学習パンフレットNo.1」についてのおわびとただし書き...全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議自事務局 全障連関西ブロック事務局...27
編集後記・・・全障連全国事務局...28

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全障連機関誌発刊にあたって
全国代表幹事横塚晃一(全国青い芝の会総連合会)
昨年8月に結成された全障連は、その後全国各地において活発な組織づくりとともに、各地域ごと、また団体ごとに活発な運動を展開しつつあります。
そして今や、障害者差別を許さない新しい運動の流れは、全国を巻き込む大きなうずとなって動き出さんとしており、この全障連の動きに対する内外の期待や畏怖の念は、日増しに高まる一方であります。
このような状況の中で全障連は、昭和54年度養護学校義務化阻止及び赤堀差別裁判糾弾への斗いを中心として、その内実をより一層豊かなものとしていかなければなりません。
なかでも昭和54年度養護学校義務化阻止の斗いは、障害者・親・教師等々、それぞれの立場からの斗いを必要としています。つまり、障害者も健全者も自らの立場をいかに主張し、この差別や抑圧といかに斗っていくのかが迫られているのだと思います。
私たち障害者の歴史は、古代においては神話・伝説・民話等から推測する他ありませんが、蛭子=えびす様としての扱いにみられる神としての位置づけ、あるいは原始の運命共同体の中での生きるも死ぬも運命を共にするという位置づけがなされてきた。そして中世から近世になってくるにつれ階級的分化が進行し、さらにそれらに合致して生産構造・経済機構が資本主義へと移行していく中で、ある時はまびきによって、またある時はお国のために役に立たない者として殺され、そして戦後、経済復興・福祉国家のイメージ作りのために養護学校・施設・コロニーへと隔離・収容される立場におかれてきました。

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しかし、それらの歴史は障害者自らの手で作ってきた歴史ではなく、常に健全者社会の都合によって与えられた受け身の歴史でありました。
そして今、このような健全者社会による抑圧・抹殺に抗するすべを知らなかっだ障害者がそのことに気づき、障害者差別を糾弾し、差別にぬりかためられた現代社会を変えてゆくために、自らの手で歴史を作っていこうと、立ちあがったのです。
現在、なお私たち障害者の多くがまだまだこの社会の差別構造、あるいは障害者差別があることすら気づかないままに、養護学校・コロニー等に隔離され、また在宅のまま個別隔離の状況におかれております。
しかしこのことこそ、つまり差別を気づかせないことこそ、徹底された差別であることに、私たちは気づかなければなりません。
潜在障害者のほりおこしから仲間づくり、そして組織活動へというサイクルをくり返しながら、私たちの運動は進展してきたのですが、そこにおいて私たちが見たものは、地域社会の、またそれを構成している健全者ひとりびとりの中に培われた障害者に対する差別・偏見であります。
そして障害者に対する差別・偏見の常識を基盤として、またこれをたくみに利用して権力の作りあげた法律や規則、さらにこれらを柱として構成されている社会機構であります。
私たちは自らにかけられた差別と抑圧に対し、命の続く限り、障害者解放をめざして斗っていかなければなりません。
このたびの機関誌発刊を機に、新たなる団体・会員のオルダに、また各ブロック間の情報連絡にこれを最大限に利用し、より大きな障害者解放にむかううずを巻き起こしていこうではありませんか。

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全国統一闘争の報告と方針
赤堀差別裁判糾弾闘争
3.5再審請求棄却阻止 第4回赤堀闘争 全国行動集会に結集しよう!
〇障害者差別を許さない!
〇伊原裁判長は審理棄却を取り消し、再審を行え!
くろまる静岡地裁/伊藤裁判長は10・21審理打ち切り決定を取り消し、審理を継続し再審を開始せよ!(校正者注:「くろまる静岡〜開始せよ!」太字)
くろまる障害者に対する全ての差別を許さない!(校正者注:「くろまる障害者〜許さない!」太字)
くろまる赤堀さんの死刑執行を絶対に許さないために全国から総決起しよう!(校正者注:「赤堀さん〜決起しよう!」太字)
A=赤堀さんと共に、全障連・全国「精神病」者集団・全活の共同闘争として闘いきろう!
B=二月・三月、全国からの決起で赤堀さんとの結合を深め、再審理由補充書(8)をつきつけ、地裁を糾弾の渦で包囲しきり、審理を続行させ再審をかち取ろう!
C=これまでの闘争の経過と報告
D=資料:第4次再審請求における既提出内容・事実調べ請求・11・21第三回全国行動集会・1・11静岡集会
(D資料における11・21&1・11闘争報告は次号に続く)
〈再審請求要求闘争の最終局面にあたり赤堀闘争全国活動者会議〉

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?赤堀さんと共に、全障連・全国「精神病」者集団・全活の共同闘争として闘い切ろう!
全障連に結集されるすべての障害者の皆さん! 23年前、障害者差別を基にデッチあげられ、死刑宣告されて以来、16年、宮城拘置所において、日夜死刑執行の恐怖と獄中病で心身ともにむしばまれ、孤独の中にありながら、決して負ける事なく、司法権力の暴挙に対し、無実を叫び、糾弾し、獄外の全ての人々に、問いかけ続けている赤堀政夫さん(47)才の斗いを、全障連結成大会において、病者集団・全活より報告し、赤堀さんを奪い返す斗いへの決起を要請してから、6ケ月が経過しました。
赤堀さんは、年頭、凍てついた仙台の獄中から、「今年こそは 完全なる ムザイヲ カチトルタメニ サイゴマデ ミナサン方は シッカリト ガンバッテ下サイ オネガイヲシマス」と、第4次再審請求を共に斗い切る事を我々に呼びかけています。
この間、「伊東裁判長は、10・21事実審理打ち切り決定を取り消し、事実審理を続行せよ!」のスローガンの下、76・11・14宮城拘置所糾弾行動東北総決起集会、76・11・21〜22赤堀斗争第3回全国行動・集会、76・11・24〜28ハンスト(関東)、77・1・11弁護団補充意見陳述―最終弁論化阻止行動・集会、の一連の行動に、全国から結集された、全障連、病者集団の部隊は、"赤堀さんを殺して我々の明日はない"という、赤堀さん奪還に向けた、はげしい闘志と熱気が各行動・集会を領導し、地裁の反動的・差別的対応を糾弾し切った。
この斗いに、我々は赤堀氏の同胞の具体的な登場を確認し、全活の行って来た運動に対する本質的な飛躍を迫る提起がなされた事と、さらに、障害者・健常者の共同行動として、権力と対峙してゆく斗いが今後、如何なる形で行わねばならぬかの重要な課題が具体的・現実的に提起された事と受けとめております。
この事は、皆様方と赤堀氏との文通・面会も数多く行われ、獄中の赤堀氏の斗いが、まさしく、皆なの日常の権力・社会体制との斗いと同質のものであり、さらに、裁判という国家機構の公正・民主的仮面の下、公然と「犯人」にデッチあげ、死刑宣告するという障害者抹殺・保安処分体制に抗する斗いである事が確紹され、日常的な生存権・労働権・生活・行政等の斗いを闘われる中、全障連各ブロックにおいて、各赤堀さんと共に斗う会との連絡・交流事学習会が行われて、赤堀さんを奪い返すための内実が形成されていってい為事と合せ赤堀斗争の着実な、本質的な発展であると考えます。
我々全活も、3者の共同斗争の一端を担う者として、赤堀さんとの文通を軸に、無実を証し切り、差別をつかみとり、再審を開かせる法廷への提出文昔作りの活動と、地域各ブロックの皆様方との日常交流を深め、赤堀さんの斗いへのより多くの人々の結集を求めて、活動して来ました。しかしこの間の我々の斗争準備の不十分性・欠落点の多い中、多くの御迷惑をかけて来た事に深くお詫びし、今後の3者での共同行動・共同作業の内実形成に参加する事をもって我々の任務をはたしてゆきたいと決意しています。
この事は、とりもなおさず、赤堀さんに対する状勢が、再審開始か、棄却→死刑執行かの最終局面に至っている現状をなんとしても斗い抜かねばならないからです。

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赤堀さんの請求した再審請求は過去3回、全く不当にも棄却され、現在9年目に至る第4次再審請求も、赤堀さんに対する障害者差別・抹殺をバクロしきる中で赤堀さんの無実を明らかにした、我々の提出した証拠の登場と、大衆的な結集の昂揚に恐怖した、静岡地裁伊東裁判長により強権的に証拠不採用、審理打ち切りを決定され、最終局面に至らされています。
第4次再審請求では、過去の請求内容にも増して、赤堀さんの無実を明する多くの証拠を提出して来た充実した内容を持っています。
この第4次再審請求こそを、更に十分な内容を提出しきり、審理させ得るのか、棄却されるか、重大な分岐点です。
以上の認識をさらに深め、赤堀さんと共に全障連・病者集団・全活の3者共同斗争として、赤堀氏を奪還する斗いを呼びかける次第です。

?二月・三月、全国からの決起で赤堀さんとの結合を深め、再審請求理由補充書(8)をつきつけ、地裁を糾弾の渦で包囲しきり、再審をかちとろう
赤堀さんの再審請求斗争の天王山、2月・3月に向け"静岡地裁―伊東裁判長は、「10・21審理打ち切り決定」を取り消し、審理を続行せよ!」のスローガンの下、再審請求棄却決定を断固出させない斗いとして、11月・1月斗争を倍する力で大結集しようではありませんか!
(1)77年2月・3月―再審請求最終局面の位置
☆69年赤堀の請求で開始した、第4次再審請求は、74年まで5回の再審請求理由補充書6回の上申書、事実調べ請求書の提出を行い外川神社についての検証、証人尋問、太田・上田両教授の法医鑑定についての、計3回の証人尋問を行わせ、そして、74年11月赤堀氏本人意見陳述を行わさせ、(先人、弁護団の努力)最終弁論後、決定が出るという段階に至っていました。
しかし、当時の狭山差別裁判における、石川氏に対する寺尾判決、弘前事件における那須氏に対する再審棄却決定等の出される状況を考察し、弁護団は、更なる再審請求補充書を提出し、十分な体制を作らねば再審開始決定は困難と判断し、最終弁論予定を延期し、更なる補充害作成を決意した。
ところがまさにその時期、結成した我々全活(74年11月、赤堀氏本人尋問に呼応し、宮城拘置所門前に結集した仲間を軸に)も含め、75年の一年間は、何ら補充書を提出する事が出来なかったのです。
しかし、全活に結集する斗う会の増加、病者集団の提起を軸に、新たな署名簿を中心に、全国的な運動と広がりを作り出す事が出来た。
また、赤堀氏の足どりの現地調査と精神鑑定批判を追求し、無実を証す作裳を続けて来た。
☆この様な全活・弁護団の活動に対し、伊藤裁判長は、74年2月以降反撃を行って来、再審請求審理における攻守所を変える事態となった。つまり、審理を促進させるという名目の、求意見番攻撃により、先手をうって赤堀斗争に、その最終局面突入を計画して来た。
4月10日、6月30日、11月30日とその提出期限を切った意見書の提出を迫って来たのである。
☆この攻撃に対し、過去2年間の運動の蓄積をもって、アリバイの全調査、精鑑批判補充書(6)(6・30)、4人の証人証拠調べ(8・3)、補充書(7)(11・30)、として弁護団と共に結実さ

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せ提出して来た。
この事を通じて、赤堀氏に対する差別の実態を、無実の証拠として法廷で展開するという赤堀氏と共に斗う内実を一定程度反映させる事が出来た。
しかしながら、法廷斗争における継続的なとりくみ、全体的な方針を出し切れたものでなく、今後の法廷を包囲しきる、差別・保安処分糾弾との一貫した対応を反映する緊急最大限の努力なしには、法廷内外の斗いの展開が分離したものとなってしまう状態であった。
☆地裁の一貫した方針は、8月3日提出した4人と10項目の証人証拠申請に対し、形式的な10・16ヤナセ証人尋問を行ったのみで、10・21審理打ち切りという、地裁の方針をあらわに出した決定を下し、一挙に第4次再審の結着をつける態度に出た。
8月、全障連の結成をふまえ、11月21〜22日、共催による全国集会を設定し、10・21決定に対する抗議書団体署名を広範な斗う組織から得ると同時に、大衆的糾弾行動を地裁に対し行った。そして11・30補充及び意見書にて新たな、重要な証拠提出を行い、実質的に審理続行を勝ちとる斗いで対応した。
しかし地裁は、10・21決定を取り消すのではなく、10・21決定の延長上に、口頭補足意見陳述という、実質的な最終弁論に、弁護団を引きずり込んだのである。
一昨年(74)予定した、最終弁論の状況以上に、地裁ペースで行われる、この一連の法延経過はまさしくピンチである。
☆さらに今後、地裁の意見陳述が、12月提出の地検意見書に基き採用され、2月段階で行われ、我々の要求する審理続行が具体的に勝ちとられないならば、地裁の方針が定結され3月あるいは4月には、全く不当な、不十分な密室審理の中で、反動的・差別的決定が下されるという最悪の状況になるであろう。
なんとしてでも、法廷内での赤堀氏の再度の意見陳述を含む第8次補充書を提出し、そして、1・11行動の欠落・不十分性を総括しての11月斗争に倍する力で地裁を包囲しきる大衆斗争で、審理続行をかちとらねばならない。
(6・30/8・3/11・30 提出補充書内容要約は末尾資料を参照して下さい。)
(2)全国行動スケジュール
前述した、赤堀さんの再審要求斗争の全く緊迫状況に対し、全障連各ブロックで、"ともに斗う会"と共に取り組んでおられる如く、1・11斗争以降、伊束裁判長に決して、再審請求棄却決定を出させない斗いの一環として、?@補充書(8)の作成 ?A弁護団との方針討討論、弁護団人員補充・強化 ?B静岡地裁を包囲、糾弾し切る体制として、全ての差別と斗う人々に対し、??10・21決定取り消し、審理続行要求書′′??1・11不当弾圧に対する抗議書"??再審開始要求書′′??死刑執行を許さない要望書′′の署名を軸に、具体的行動をも含めての赤堀斗争への参加呼びかけ・学習会等(団体署名150団体、アムネスティーでの取り組み)が、全国各地で急務として全力で進められています。
さらに重要な第4点として、極寒の宮城拘置所・獄中で、この緊迫した状況に対し、我々をシッタ激励し続け、斗い抜いている赤堀さんとの結合を、さらに密接に深めてゆく作業を最大追求してゆき、再審請求棄却策動を粉砕してゆく具体的大衆行動として、次の様な全国行動スケジュールを提起します。
(a)赤堀さんへの集中面会行動
〇2月21〜26日(仙台)
〇連日2人5組 計10人
〇平日午前9時〜11時30分
午午後1時〜3時30分
土曜日午前9時〜11時30分
〇集合場所 宮城刑務所前待合室
〇面会される方は、面会日の調整・出迎え・宿泊の必要等のため、必ず仙台赤堀さんと共に斗う会(東北大有朋寮 0222(47)4623すぎなの会)へ連絡願います。

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〇赤堀さんと決意激励を超えて討論を!
面会時間は30分以上を目標に!
〇所長及び各課長に面会・抗議・要求を!
(b)第2波ハンスト斗争
〇3月1〜5日(静岡)
〇全国からのハンスト参加者・支援者をつのります。
(c)再審請求棄却決定阻止
赤堀斗争第4回全国行動・集会
―静岡地裁は審理打ち切り決定を取り消し審理を続行せよ!―
〇3日5日(静岡)
午前10時 青葉公園集合
午前中 対静岡地裁行動
午後 決起集会 ふしみやビル9階
(d)赤堀さんへの手紙・差し入れの強化
〇無実の死刑囚 赤堀政夫様
仙台市古城(ふるしろ)町2の2の1
〇赤堀さんの必要としている差し入れ品は何か?仙台赤堀さんと共に斗う会へ連絡して確めて下さい。
(e)署名簿へのとりくみ
?@10・21決定取り消し、審理続行要求書
(現在150団体)
?A1・11不当弾圧・不当逮捕に対する抗議書(新)
?B決務大臣への死刑執行を許さない要望書(新)
?C再審開始要求書(現在28、000名)
(f)1・11不当弾圧公判闘争
1・11斗争に対する地裁・県警の不当弾圧による5名逮捕(2名起訴)の公判斗争は、全障連・病者集団・全活の3者構成による公判斗争委員会を設置し、赤堀斗争の一環として斗ってゆきます。
以上詳細は、全障連事務局061323―4456 全活事務局05463―5―14679へお問いあわせ下さい。
以上6点の全国行動を行ってゆくにあたり確認しなければならぬ事は、司法権力の差別的・暴力弾圧との対峙関係であります。
11・22、1・11斗争にむける、障害者の皆さんの大決起による、赤堀さんの斗いの本質的な広がりによって、地裁の差別性、暴力性が、根底からバクロされつくす事の恐怖と、障害者解放斗争がとことん、権力構造を揺り動かす事を知った司法権力は、赤堀さんと獄外の障害者、さらに健常者との分断と、総体への弾圧をやり切らねばならぬと判断したであろう。その明確な対応が、11・22ではその警備方針が立たなかった状況から一変して、1・11不当弾圧(車イス破壊を伴う障害者への暴行・5名逮捕・2名起訴)として表われて来た。
今後、赤堀さんと我々の斗いを、何がなんでも、あらゆる手を使って、弾圧しようとする権力の攻撃に対して、??赤堀さんの死刑執行を絶対に許さない斗い′′を軸に、これをはねかえしてゆく体制を、全障連・病者集団・全活の共同作業・共同行動で創り出してゆこうではありませんか。
?このあとC=これまでの闘争の経過と報告D=資料(第四次再審請求における既提出内容、事実調べ請求、11・21〜22第三回全国行動集会、1・11静岡集会)については、21〜27ベージに掲載しています。

(校正者注:以下、広告記載)
54年度養護学校義務化阻止学習パンフレットの案内
関西においては、より広い障害者解放運動を展開していくために各地域、職場での討論を重ねることを確認し、義務化阻止学習パンフレットを作成しました。
パンフレットには、障害者・親・教師・労働者等それぞれの立場から、54年度養護学校義務化をどうとらえ、いかに闘っていくのかという意見が述べられています。
残り部数わずかですが、各地域での運動の参考になるようでしたら是非ご利用下さい。
お申し込みは全障連事務局まで/三〇〇円

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全国統一闘争の報告と方針
五四年度養護学校義務化阻止闘争
義務化阻止の全国情況
4.24〜25全国統一集会→文部省交渉へ全力で攻め登ろう!
全国事務局長 楠 敏雄(関西障害者「解放」委員会)

全国各地での署名・情宣・集会活動を強め、必ず義務化を阻止しよう!
昨年八月の全障連結成大会において、赤堀さん奪還の闘いと共に五四年度養護学校義務化阻止.闘争が全国統一闘争として決議されて以来、この闘いは全国各地に広がりさまざまに波紋を投げかけている。
まず政府文部省は表面上めだった動きはみせていないものの、各地の教育委員会や、校長会を動かして就学児検診・入学判定委員会(適正指導委員会)の強化、更には障害児の普通学級からのしめだし等をたくらんでいる。すでに東京においては校長会が区議会に障害児しめだしの請願書を出すといった具体的な動きもあらわれている。又、東京・大阪など我々の運動の強い所では教育委員会は比較的慎重な態度をとっているが、四国・北陸・奈良・京都等の各教委は文部省方針を忠実に実行する事を公然と宣言している。
さて我々の運動に最も恐怖を感じているのは何んといっても全障研であろう。
昨年の第十回大会では、我々の介入を恐れて警察まで導入した執行部は誰よりも自分達の危機を敏感に感じとっている。即ち、彼らの内部の親の中から次々と障害児を地域校区の学校へ入れたいという要求が高まる中で、最初は「養護学校解体論者にまどわされるな」と、がなりたてていた執行部も最近では「科学的共同教育を」などとその場しのぎのごまかしをせざるをえなくなっている。更に先日の日教組教研集会の障害児教育の分科会でも全障研の教師達は障害者の発言を封じようとたくらみ、それがこわされるや今度は彼らのおかかえの障害者を呼んできて必死に養護学校の良さを宣伝させるありさまである。しかし彼らがいかにあがこうとも全障研の危機はますます深まるであろう。
一方、これまで養護学校の義務化を推進してきた社会党内部にも大きな動揺が生じ、そこから新たな流れが生まれ始めている。昨年九月に社会党の文教部会と社会労働委員会の主催で開かれた障害児教育に関する討論会以降、党内の一部で障害児教育をとらえかえす動きが進み、十二月の衆議院選においては「地域の子は地域へ」というスローガンを政策審議会として発表し、そしてついに先日障害児教育対策審議会を発足させて日教組内部に養護学校反対の流れをつくり出す体制を確立し

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た。いうまでもなく我々にとって、日教組の動向は決っして軽視できない重要な問題といえよう。
さて全障連の闘いは義務化阻止闘争勝利に向けて日に日に高揚しつつあり、関東ブロックでは全障連結成以前から教育労働者を中心とした義務化阻止の運動が開始され西多摩教組等を中心とする機関ぐるみの運動も提起されはじめている。障害児の結集がやや少ないとはいえ、最近では東京都の各区段階での就学児検診粉砕の闘いも組まれて阻止闘争の内実が深まりつつある。
関西ブロックでは全障連が軸となって各教組・自治労・親の会等への呼びかけをおこない、学習会や資料のパンフレットの作成を通じて問題の浸透が計られ、又、「車イスの教師を創る」運動や「しよう会」等による地域=校区へ障害児を入れる取りくみが展開される中で、大阪市教委・府教委を追いつめ「養護学校への強制はしない」という姿勢を確約させている。しかし大阪以外の府県では運動の弱さもあって教委の態度は固く容易には打ち破れそうにない。二月六日の阻止共闘会講結成大会を契機として全関西規模での闘いの広がりをつくり、前進をかちとろうと決意を固めている。
東北ブロックでは宮城・福島・山形・秋田を中心に組織化が進み、在宅障害者の訪門などの日常活動と討論がつみ重ねられている。とりわけここでは赤堀闘争との連帯を通して闘いの新たな広がりと質の深まりを見せており、四月の阻止共闘会議結成に向けて積極的な取り組みがなされている。
さて四月にはいよいよ第一派の全国闘争として討論集会と文部省交渉が、二四〜二五の両日東京で開催されんとしている。全障連を先頭に教育労働者・自治体労働者・親など広範な人々によって行なわれるこの闘いは、全障連のこれまでの闘いの成果をおし測る意味でも極めて重要であり、又、これを契機としてゆきづまっている地域での自治体交渉にも一つの活路をみいだす事ができるだろう。
昨年末からの署名運動を武器とし、徹底的な情宣と討論をまき起こし、教育界全体をも根底から揺り動かす大闘争として発展させ必ずや勝利を手中にしようではないか。

全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議の報告
限りなく障害者の生と歴史を奪われていくのか、ここに解放運動の確かな一歩を作りだすのかの分水嶺とし、全ての人々の障害者差別を許さない闘いの立場を明らかにし、全国の更なる流動化と糾合の息吹きを!
全関西「共闘会議」事務局
全障連結成大会以降、半年にわたる準備会の成果として二月六日結成集会を全関西の注目を集めてもとうとしている。まず我々は全障連結成大会での全国統一闘争の方針と特別決議に基づき、この闘いを関西ブロックとして障害者自らの自立と解放運動の最も重要な闘いの一つとして確認し、よびかけ文をもって『共闘会議』への結集を各方面に訴えた。
このよびかけに、障害者団体を始め、校区への就学運動や保育所人所の運動を行なっている親や教育労働者の団体、自治体労働者、市民の参加を生み出し、五四年度養護学校義務化阻止の闘いを障害者差別を許さない様々な立場の人々の結集の力として進めていく基礎を作り出すことに成功した。
それをもって、月一回の定期的例会の中で、一つに地域の中で闘かわれているそれぞれの運動の交流と意味を全体化すると共に、一方それぞれの立場を学び検討を加えつつ共闘していく姿勢を確かめ「共闘会議」の組織的、運

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動的イメージを確実に具体化していった。そして十一月三日結集した障害者団体、親、教育労働者団体、市民からの立場の提起をもとに共闘を進める為の学習会を約七〇名の参加をもって行った。我々はこの中で五四年度養護学校が障害者の自立と解放運動にとってどのような意味をもち、更に現在社会あるいは教育全体の中でどのような位置をもっているかを一定明らかにした。それと同時に障害者始め、全ての人間、立場の人々にとって重要な課題であり、共に闘っていける内容と必要性をも姿勢として打ち出し得たと考える。その成果を「学習パンフレットNo.1」(関西ブロック取り扱い。三〇〇円)として収録し、情宣、学習用に活用してきている。
今年に入り、結成集会を具体的に考え合わせていく中で、学習会をふまえ一方で、「車イスの教師を創る会」の闘い、各地就学闘争などをより広く多く進めることによりまた、署名運動やパンフレットの配布により五四年度養護学校義務化阻止の論議を世論のものとしていく。一方労組、被差別団体、民主団体への団体オルグを組織的に行ない共闘関係を我々の土俵で作りあげると共に障害者差別と闘う姿勢に糾合していく。それらのよりあった力として『共闘会議』を作りなんとしても、義務化を阻止していくものとして考えた。
いま、個別闘争への支援関係を意識的に進めていると共に、団体オルグが予想を上回った成果をあげており、教組では支部レベルでの参加や支援の確認があり、市職組でも組織的取り組みが進められている。親や市民団体の参加も確かなものとなっており大きなそして社会的流れを作る戦線が予想される。しかし、まだまだそれぞれの立場をしっかり見つめ障害者差別と闘う運動としての内実は討論途上のことでもあり決っして充分とは言えない。そのことぬきにしては、また、徹底した確認とよりあわす努力なしには本当の力とはなり得ないことは共通に認識されているので今後の課題として闘いの中で解決されると考えている。
二月六日の結成集会は、?@社会をゆるがす、そして障害者差別を許さない大きな流れとして様々な立場の多数の結集と?Aそれぞれの立場から障害者差別を許さない立場と運動の展開を明らかにし、よりあわせる結集軸を明らかとする、そして?B障害者差別と対決してより強固な戦線を形成し、糾合する展望を見つける方向を作る。などの獲得目標でもって準備されている。我々は、これらの課題を必ずや自らのものとし、その成果をもって四月全障連全国統一集会への大合流をかち取り、真にとどろきをもって積極的役割を果たしていく決意です。
また関西ブロックでは、京都・奈良・兵庫などで各府県ごとの『共闘会議』にむけた具体的活動を作り出しており、推し進めると共に、そうした動きを集約しうながす役割をももつようになりました。今後は全国統一署名とパンフレットによる情宣活動、各府県市教育委員会との抗講・要求の対決を厳しく展開し、あるいは就学闘争の渦を限りなく広く行ない、五四年度養護学校義務化阻止の闘いを勝利する確信をもって進めていきます。
全国各ブロックの皆さん。政府・文部省=各行政教育委員会は我々の正しい歴史を作り出している運動に対し、なにがなんでもおさえこみ障害児を普通学級から追い出そうと強権的な姿勢を固めています。それは我々の前ではもはや一切の正当性を語ることができず、かたくなに「差別のオリ」にとじこもることしかできなくなっているのです。全障研も中傷とデマを、そしてあいかわらず破たんしている口上を唱えることに血道をあげています。
我々の進む道は決まっています。それなしには障害者の「生命」は奪われるのです。障害者差別と対決する想いをはせ闘い抜く戦線を拡大しなければなりません。
四月全国集会へむけて全力で、なしうる全てのスベをもって意気高らかに進撃しよう!(校正者注:「四月全国〜進撃しよう!」太字)

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一・三〇全国ブロック幹事会・代表者会議の報告...全国事務局
全国統一闘争の報告/その他の闘い/第二回東京大会
各ブロックの報告/東北/関東/関西...各ブロック事務局

★第五回全国ブロック幹事会の報告
一月三〇日第五回全国ブロック幹事会・代表者会畿が東京の大塚社会教育会館で行なわれた。当日は北海道から「野田君と共に闘う会」、中部ブロックからは北陸の富山や新潟などの遠方から新しい仲間の結集を見、三〇数名の多勢による討論が行なわれた。しかも今回の議題は、三・五赤堀差別裁判糾弾闘争全国行動集会、四月五四年度養護学校義務化阻止の全国統一集会の方針決定に加え、第二回全国大会の準備と大きなものがあり決意をこめた姿勢と熱気あふれる論議が貫かれた。
各ブロックの情況報告の中でも、困難な中にも着実に結束が固まってきており、遅れていた中部方面でも北陸ブロック作りが考えられており近々機能を生もうとしている。第二回大会には必ず結成大会を上回る結集と内実がかちとられるだろう。
★全国統一闘争の課題
?@赤堀差別裁判糾弾闘争=一・十一の総括も含め、三・五全国統一集会の方向について。赤堀全活より全障連の強力な方針の要請と共に、障害者解放運動としての赤堀闘争の明確化と方針が問われた。これに対し、我々はいまだ精神障害者と身体障害者の共闘の困難さを克服しえていないことを認識し、また個別の運動の中で充分には位置づけられない不充分性をも考えつつ、より積極的な行動と学習を準備しなければならないと考える。三月五日には静岡地裁を包囲するというだけでなく、障害者を中心に大衆の力をもって差別をとりまきつくすという姿勢を作ろうとしている。
(詳細は前記赤堀闘争の報告にて)
?A五四年度養護学校義務化阻止の闘いは、各地で『共闘会議』作りと具体的運動に成功している。また全障連結成以降、反差別戦線や教育界、労働運動の中に「義務化阻止」へ流動化する動きが続出している。これらの情勢と我々の力を総結集し、それこそ「障害者差別と闘う分水嶺」を我々の側で構築しよう。
全国統一集会は四月二四日(日)午后に集会をもち、二五日(月)に文部省交渉を行なうよう準備を開始した。次回幹事会において、よびかけ文、ビラ、ステッカー、基調文、交渉文などの内容と行動を決定する。なお全国統一集会は主催が全障連、共催が各地『共闘会議』とするので、全障連と各地『共闘会議』との討論を行なうと共に、参加される各地『共闘会議』は早いうちに連絡下さい。
★その他の闘い
?@「ピノキオ」差別図書を糾弾する闘い。
主体としてこの運動を担っている『障害者差別出版物を許さない、まず「ピノキオ」を洗う会』よりの文章が遅れている為にまだ具

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体的な行動がおこせていない。一月三十一日に総監修者である杉浦明平氏及び所属の『差別を許さない文化会議』と全障連、『洗う会』との三者会議がもたれた。この場で(1)『洗う会』を中心に回収させる運動を継続する(2)杉浦氏は関係出版社に対し、今回の話し合いの上に立って勧告をはじめ相応の行動をとる(3)「文化会議」は出版手段等をもって今後障害者差別を許さない論議を積極的にまきおこす(4)共同行動とし、名古屋で大衆討議を行ない杉浦氏はもちろん「文化会議」メンバーは障害者自身の声を謙虚に聞き、又、差別を許さぬ姿勢としての幅広い論議を行なう、などを確認し合った。
?A都市交通の車イス乗車拒否問題については、調査の結果、運輸省や陸運局からの直接の文書通達は出ておらず、市交通局や私バス社自身の現場判断でするらしい。しかし、我々はこれも差別行政の結果として厳しく見なければならず、全障連としての統一抗議文を作成し現場責任者はもとより、陸運局や運輸省に対し糾弾を行うことを決定した。今では、北海道・東北・東京・神奈川・尼崎・広島・北九州などで闘いがおこっており、それぞれの情勢もあまり進展が見られない中で、この抗議文を一つの武器として使われたい。なお今後全国統一の運輸省交渉も考えていく。
★全障連第二回東京大会の準備がはじまる
今年の夏、全障連の第二回大会を行なうのであるが、今や全障連は全国統一闘争を軸に各地で新たな仲間の結集を生み、また全国的中でも真に障害者差別と闘う戦線の要としての位置を確かなものとしてきている。この情勢と規約に基ずき確信をもって東京での行なうことを決定した。その後関東ブロックを中心に第二回大会にむけての論議を作り出し、そのイメージを作り出す努力を行なってきた。また「五四年度養護学校義務化阻止」全国統一集会を四月に東京で行なうことも含め、事務局体制を確立する為の討論の集中を図ってきた。
基調報告(案)の作定や具体的行動の実質的な準備と論議は次回幹事会・代表者会議から開始されるが、まず大会が関東ブロックで断固担われることを大きな前進として報告します。各ブロック、団体、個人において、大会に向けた多方面の準備と討論を始められるようお願いします。
★機関誌が原稿の遅れと「SSK」が取りにくかったこともあり遅れました。報告集も各責任者での集約と集中の困難性があり遅れています。
★第七回全国ブロック幹事会・代表者会議の日程と議題の案内(校正者注:「★第七回〜の案内」太字)
〇三月二〇日午後一時〜二一日午後四時(合宿)
〇リボン社第二事務所(国鉄「新大阪」駅正面出口を南へ、第七地産マンション六一一号電話(〇六)三〇四―八五九五)
〇議題:各ブロック報告/全国統一闘争(三・五赤堀闘争の総括と方針/四・二四〜二五54年度養鰻学校義務化阻止全国闘争の基調作定と文部省交渉の行動と獲得目標の法定。都市交通の闘争報告と議題/ほか)。
第二回東京大会―分科会のもち方と基調の骨子の決定と準備のあり方。ほか。

全障連東北ブロックからの報告...東北ブロック事務局
我々、全障連・東北ブロック(秋田、山形宮城、福島の八団体で構成)は、互いに連絡をとり合えるようになってから日も浅い。東北は、周知のように、青森から福島まで非常に遠く、常々の情報交換もたいへんである。
だが、各県において、全障連に結集する仲間はそれぞれの地域の課題ととりくみながら八月結成大会で確認された、赤堀闘争と「54

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年度養護学校義務化阻止」の運動をつくりあげてきた。運動というものは、不均等発展をつねとするから、関東・関西ブロックの闘いからみれば、東北ブロックは大きく立ち遅れているが、先進的な地域に学んで追いつき、追い越し、全国的な力と合流して、「54年義務化」を阻止し、赤堀さんを一日でも早く取りもどしたい。
昨年八月の全障連結成大会以降、東北ブロックは、九月二六日、十二月五日の交流会と数度の代表者会議を行ない、それぞれの運動、意見交流を行なってきた。また、九月と十一月に、宮城拘置所にとらわれている赤堀政夫さんに集中面会を行なってきている。
赤堀闘争については、仙台の赤堀さんと共に闘う会からの提起による学習会(九・二六)、十月十四日、全障連・東北ブロックと仙台・赤堀さんと共に闘う会共催による宮刑糾弾・東北総決起を寒風ふきすさむ中、権力の暴力弾圧に屈せず闘い、十一・三〇―三一静岡へ。
今年一月十四日、福島青い芝と福島「障」解研(準)の学習会など、署名活動や面会、学習会をつうじて、闘っている。二月二七日は再度の東北総決起が予定されており、赤堀さんは「寒いし、金もかかる、警察も弾圧するから、面会も集会も暖かくなってからやりなさい」といっているが、決戦期を迎えた赤堀さんをとりもどす闘いを障害者の解放をかけた闘いとしてつらぬいていきたいと考えている。
「54義務化」阻止闘争は、各県の行政もまちまちであり、闘いの方も統一性を生みだすまでには至っていない。
福島青い芝は、日常的な活動として行なっている在宅訪問とともに、養護学校生らに対するアンケート調査、オルグを行ない、県教育庁に対する交渉を五回にわたって行なってきた。この中で、教育庁は、われわれの追求に一方的に居直り、逃亡をするなど行政の本質をさらけだしている。青い芝は、途中退席しようとする行政に体をはって、「養護学校はつくるな!」と対決するなど果敢に闘っている。
福島・障害者解放研究会(準)は、昨年十月に結成された。十一月十四日に、「54義務化阻止」を掲げ、関西から、車イスの教師を目ざす中東さんを迎え、障害者、教師、労働者、学生ら百数十名で集会を行ない、青い芝と共に、「54義務化阻止」の運動をつくりだそうとしている。
山形においては、障害者問題公開講座として、映画と岩楯恵美子さんを招いての集会を十月に行なった。集まった障害者、養護学校生、施設職員、教師らと共に運動を生みだしつつある。
秋田においては、在宅訪問を軸としながら署名、オルグ活動を行ない、行政にむけた闘いを準備している。
宮城では二校養纒学校がつくられようとしており、特殊教育の整備・拡充として、仙台市を中心に、特殊学級が増設され、本年四月から、相談センター、通園・授産施設、養護学校を含んだ「障害児者センター」が建設されようとしており、われわれも、これを機に県・市行政へ「54義務化阻止」の闘いをいどむ。宮城「障害者」解放研究会(準)は、これまで、労働者や学生のサークルや宮城伝習館救援会などの教育労働者と「54年度養護学校義務化を阻止し、解放教育をかちとる会」をつくり、障害者、親その他に働きかけ、十一月に大衆集会をもったり、就学児検査反対のビラ配布を行なってきたが、いよいよこれまでの基礎的段階から、本格的な「54義務化阻止」の闘いに入ろうとしている。
以上が東東北ブロックの赤堀、「54義務化の簡単な情況ですが、その他に、秋田の福祉団地にバスを通す運動、宮城の施設民間委託阻止の闘い、福島の集団介護料獲得の闘いなどが粘り強く行なわれている。

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全障連関東ブロックからの報告...関東ブロック事務局
現在、関東ブロックの活動は、全国統一闘争になっている赤堀差別裁判糾弾闘争と54年度養護学校義務化阻止闘争を主要に闘っています。
赤堀闘争の取り組は、関東ブロックの中で二回ほど学習会を行ない、地域的にも学習会を行なっている。情宣活動においても一月十一日の赤堀闘争全国集会に向けて八日〜十日まで関東赤堀さんと共に闘う会と共同で情宣活動をおこなった。そして現在、署名用紙を持って団体オルグが準備されている。また、54年度養護学校義務化阻止闘}争についても、「54義務化」阻止共闘会議に代表を参加させることが決まり、近々関東ブロックとしても討論集会を行なうことを予定している。
その他の運動としては、川口市に対して行政責任を追求している川口に障害者の「生きる場」を作る闘い。東急バスの乗車拒否に対して徹底的に闘っている川崎の青い芝全国事務局の闘い、厚生省・都のゴマカシでできている代行受領方式を追求している心身障害者実態調査実行委員会の闘い。また、村田実さん、岩楯恵美子さんの闘い。そして手塚治の「ブラック・ジャック」(秋田書店刊)に対する抗議行動などの個別的な闘いも行なわれている。
関東ブロックの今後の課題は、新しい部分への積極的なオルグ活動と、もう一つは、運動の中で障害者が中心となってやっていくことである。

全障連関西ブロックからの報告...関西ブロック事務局
昨年八月、大阪で全障連が結成されて以降関西では障害者運動、障害者差別を許さない闘いの内味が急速に見直されてきています。そして全障連の社会的位置が認識されていくと共に、私達のもつ闘いの方向が前面に出てきて他の運動を規定する情況さえ作っています。とりわけ反差別戦線においては障害者差別との闘い抜きにしては運動を前進させることができないという考えが浸透しはじめ、全障連への問い合わせも内容が深くなっています。
そのことを反影して、一方では親、教育労働者、自治体労働者、被差別者の参加や共闘への話し合いが多くなり、労組や被差別団体との原則的討論が行なわれています。また一方では、こうした動きに対し全障研のデマ・中傷が目立つようになりとくに「全ての障害児を校区の普通学級に入れる」具体的運動に悪らつな防害と敵対を深めています。そして各行政もこれに歩調を合わせるかのようにかたくなになり強く構えてこざるを得なくなっているようです。
このような情況の中で、全国事務局をも受けもつ関西ブロックの活動の報告をします。
?@関西ブロック会議は月一回定期的に開かれています。結成以降は世話人団体をはじめ親や労働者の参加も増えてきている。内容は全国幹事会・代表者会議の報告と全国的情況の確認、全国統一闘争の方向と活動、各団体の闘いの報告と共闘のあり方などです。そこで全障連の全体的方針と解放理論の地道な追求、そして共闘と任務分担をキッチリできるよう努力しています。事務局作業もようやく人材が整ってき、即応できるようになりました。
?A全国統一闘争について。赤堀差別裁判糾弾闘争にはブロック学習会を一度もち、全国闘争の時には積極的な参加をしてきました。

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しかし日常の定着した活動と精神障害者との共闘を作ることが遅れており今後の課題として残されています。五四年度養護学校義務化阻止の闘いは『共闘会議』で主に担われているので別に報告します。また全国で討論されている自立生活を保障させることと交通の差別性は、関西で闘われている課題でもあり討論を深めつつあります。
?B共闘関係は、既に書いたように「五四年度養護学校義務化阻止共闘会議」と相まって、様々な立場の人々の結集とそこでの原則的討論が全障連として行なえるようになりました、その中での障害者団体相互の共闘が、個別の課題で支援しあえるまでになっています。
?C当面の方向は『五四年度養護学校義務化阻止共闘会謙』をもって各府県市の教育委員会との交渉をブロックとして担いきり、様々な立場を糾合しつつ障害者自身の差別との闘いをもって、解放運動の強力で大きな陣型を形成していくことを軸としたいと考えます。そのことはこれまでの経過をもふまえて、必ず障害者の団結を強め、障害者差別と闘う様々な立場を明確にさせ、解放理論の深化をかち取っていくと思います。その成果をもって四月東京での全国統一集会へ積極的な役割を果たしていきたいと決意しています。その流れをもって全国の仲問と共に各々の闘いを積極的に担っていくつもりです。
?D全国事務局として、機関誌・報告集の制作そして連絡体制など全国の障害者に対する責任をキッチリ果たす姿勢ですので協力をお願いします。
全国の闘う障害者のみなさん。全障連に結集されたすべてのみなさん。障害者の自立と解放の運動は今までにない重大な社会的任務を担っているのです。このことに積極的に応える姿勢と、情況を正しく判断して団結を強めれば必ず解放の道すじが明らかになることの確信をもって共に闘い抜きましょう。差別との闘いなくしては自己と存在を奪われるが故にどこまでも闘い抜く私達の勇気をもって融和主義を打ち砕く運動を更に強めよう。

《全障連・機関誌定期購読のお願い》
昨年の夏、闘う障害者解放運動の全国的潮流を創り出すべく全国障害者解放運動連絡会議が結成されました。そして、その着実な歩みをニュース等で報告して来ましたが、全国にむける様々な状況、闘いの報告、問題提起等、十分に報告するに至りませんでした。その反省にもとづき今までの不十分性をおぎない、全国各地域で闘われている運動を共通項にして、更なる闘いの輪の拡大と深化に向けて機関誌を発行することになりました。
今や、54年度養護学校義務化、赤堀差別裁判等にみられるように全国的な障害者差別への攻撃が強められています。又、全障研による隔離的障害者差別も、闘う障害者の発言よりも全障研系の障害者の意見を一方的にとりあげ、養護学校の宣伝をさせるなど、手段を選ばない方法で行なわれてきています。
しかし、4月24・25日の文部省交渉に向けて各県・ブロックでの54年度養護学校義務化阻止共闘公認の結成も着実になされ、11・21、1・11、3・5、赤堀差別裁判糾弾の闘いをくり広げる等、我々の運動も障害者・親・教師・労働者等の各層に向けて幅広く展開されています。
今こそ、地域における差別を許さぬ結束と更なる闘いの輪を強化する時です。全国の障害者の自立と解放の闘いを交流し、解放理論の深化のために、全障通の機関誌を充実させていく時です。
差別を許ちず日夜闘っておられる全てのみなさまの、機関誌への投稿と、定期購読をお願いします。
隔月/B5、30ベージ程度/一部二〇〇円
年間一二五〇円(郵送料込)/「SSK」開封
にじゅうまるお申し込みは全国事務局、又は各ブロック事務局へ。

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全国各地のさまざまな闘いの紹介と提起
?@厚生省の「重度障害者」に対する生活破壊・施設収容攻撃と闘おう!!
心身障害者実態調査阻止全都実行委員会
昨年(一九七六年十二月二五日、シュプレヒコールのあと、荒木・大倉の両氏を先頭に板橋区在宅障害者の生活保護を考える会と練馬地区実行委員会を、軸に我々は厚生省と連続二度目の交渉を持ちました。
くろまる厚生省は重度手当の収入認定を撤回しろ!
くろまる厚生省の重度障害者に対する生活破壊=施設収容攻撃を許さないぞ!
くろまる国・自治体は在宅障害者の生活を保証しろ!
くろまる厚生省の差別行政糾弾!
咋年春、厚生省は強引に東京都が「重度障害者」に出している重度障害者手当を収入認定してきた。つまり、生活保護を受けて在宅で暮らしている「重度障害者」からその金をとり上げるというのだ。我々はまずこれを阻止するはじめとして、東京都と三度の交渉をしてきた。長い時間と激論のあと東京都はついに団交の中で彼らが厚生省におされて押つけてきた代行受領方式に関して、次の様に確認した。

確認書
一、重度手当は「障害者」本人が何に使ってもよい性格のものであること。
二、都が厚生省の収入認定に屈服して代行受領方式にしたことによって、それが介護人手当(介護人にわたる)になってしまった事。
三、これを遺憾として、来年度へ向け重度手当を復活してゆくこと。
四、代行受領方式で問題が起ったら直ちに話し合いを持ち即解決すること。
東京都民生局長(代理)
〈かっぱらいの張本人は厚生省だ〉(校正者注:「〈かっぱらい〜厚生省だ〉」太字)
ここで我々は重度手当の代行受領(=介護人か家族が受けとる)は、重度障害者が現状では全くくらしがたちゆかない中で手だすけの一部として出したものを、「重度障害者の介護なんてたいへんですね」というものにゆがめてしまい、本人の手に渡らなくてもしょうがないものになってしまうことなのを怒りを持って確認した。そして、それをやめさせ、取り返すには、厚生省に収入認定を撤回させるしかないと、十二月七月、十二月二五日の二回厚生省と団交を持った。しかしこの直前、厚生省は金を出す福祉の現場に生活保護の実施との心得として次のような主旨で通達を出した。すなわち「生活保護で保護するべき対象になるのは四時間=半日の介護で足りるものに限るべきであり、この範囲を越えるような介護を要する場合(「重度障碍者」は施設へ収容すべきである。在宅での保護はこれを除外した上で考えるべきで、その上で介護の必要性に対し特別基準(四時間以内)を設定しろ」と。
「施設へ行きたくない『障害者』は死んでもしょうがない(校正者注:「障害者〜しょうがない」傍点)」とひらきなおる厚生省保護課長(校正者注:「「施設へ〜保護課長」太字」
厚生省との第一岡の団交の中で、我々が「収人認定=かっぱらいをやめろ!」「重度障害者の生活実態から目をそらすな!」「何を根拠に我々の生活を破かいするんだ。」と追及し、「生活保護の平等だとか、最低生活の保証だとかいうが、それにすら程遠いことしかしていないじゃないか、その上こんどは都の出した金までかっぱらうのか!」とつめよると厚生省の役人共は始めは、法律にそってだとか生活実態とは関係がないとかどうどうめぐりの言いわけをしていたが、それが一つのこらず何らの根拠のないことを暴露

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されると、ついに自分達の胸先三寸でかってにやっていることを認めた。しかしガードマンまがいの多数の職員の武力を背景に開きなおり、逃げつづけた。
第二回の団交の中では、厚生省保護課長は「「障害者」が利用すべき施設は他にもいろいろあるから(都の金をかっぱらっても)いいんだ」と言い、追及されると結局その「いろいろの施設」というのは施設へ行くことだけなのを認めた。
『重度障害者』は「施設へ行け!」と言われた荒木・大倉両氏が「おれは非人間的な施設へなんか行かない!施設へ行かなけりゃ死んでもいいって言うのか!」と満身の怒りを持って糾弾するのに対して課長は「しかだがない(校正者注:「しかたがない」傍点)」と言いきったのである。
「施設か、死ぬか」国はそう言ってきた(校正者注:「「施設か〜言ってきた」太字」
★全障連に結集する全ての仲間達!
とくに、地域で自立して生活をしようとするすべての「障害者」は、総力を持ってこの厚生省を糾弾し、打ちたおそう!
★年金・手当など一切を収入認定の対象として、今強力に「障害者」の生活を押し下げ、破壊し、「死か、施設か」を強要する厚生省に対し早急に各地域からの陣型を作り出そう!
★二月中旬、厚生省闘争を全障連の団結で勝利し、収入認定攻撃を撤回させよう!
(文責・大崎)
(注記)資料あります。連絡は左記へ。
東京〇三(九〇四)〇〇二九(荒木)
(九七一)六八三八(大崎〉
(九六四)五六二〇〈大倉〉
?A車イスの小学校教師を創り出そう!!(校正者注:「?A〜創り出そう!!」大文字)
車イスの教師を創る会/中東 頼子
障害者の教師を、普通学校の現場に送り出すために、そして、現在の差別・選別・能力第一主義の教育に対し、とりわけその教育の中で犠牲にされてきた障害児者の解放をめざし、差別のない教育、真の教育をつくり出すために「車イスの教師をつくる会」を去年の二月に結成し、闘っています。
昭和五一年度大阪市教員採用試験のG判定(試験)に合格した車イスの私を採用しない大阪市教育委員会に対し、「中東頼子さんを採用せよ!」「障害者差別にぬりかためられた教育を変えよ」という要求のもと、数回の交渉をもちました。しかし、その中で市教委は、「より優秀な教員を採用していくため総合的に判定しているが、中東さんは筆記テストの上位にはいっていなかったから採用されなかった」「現行の採用テストは完璧とは言えないが、そのルールを変えることはできない」「大阪市の障害児教育に誤りはない」「箱づくりは必要だ」とひらきなおり、障害者差別として真剣に考えることなく、又、忙しい事を理由に九月以降話し合う姿勢すらありませんでした。
このような市教委の障害者に対する差別的行為を断じて許すことはできず、このことは、昭和五四年度養護学校義務化、「全員就学」という唱い文句で、障害児を養護学校・施設・コロニーと、能力別に隔離し、地域・校区から追い出そうとしている教育方針と相通じるものです。
今、教育現場では数年前より障害児教育の必要性が問われ、「障害児にこそ、あたり前の教育を受けさせるべきで、地域・校区の学校に障害児を受け入れよう」と一定程度運動が進んで来ています。しかし、その受け入れ側の教師はすべて健全者で構成されて居り、車イスの教師あるいは「重度」の障害者は採用されない状況です。健全者のみによって行なわれ

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る障害児教育は、健全者の頭の中で考えられた「多分、こう思うだろう。こうしたいだろう、こうすべきなのだ」という思い込みの部分が多く、やはり、障害者の教師を含めた教師集団が必要であり、障害児を含めた子供集団・障害者を含めた教師集団の日常的なかかわりの中で、ゆがめられた障害児教育・障害者差別の現状を変えることが出来ると考えています。
そして、私達は、市教委への闘いと共に、各学校現場での話し合いを平行して行なってきました。その中では必ず「子供の安全指導はどうするの?」「一人で授業を教えられる?」「体育の時間はどうするの?」という質問を矢つぎばやにうけました。現実に車イスの教師が存在しない中で、又、今までの教育が健全者の教師が健全児の子供達に知識を伝えるという内容でしかなかったが故に、学校教育のイメージはあまりにも固定化されてしまい、障害者=できない=教師はダメと極度に短らく的になってきてしまっています。
しかし、私達は思います。教育とは、互いに教え教えられ、共に学びあうものでなくてはならないと、単に知識の伝達だけではないのだと。又、障害児を校区の普通学校へというとりくみの中で、障害児と健全児がうごけるうごけない、話せる話せないというちがいをのりこえて、互いの関係性をつくり出してきている姿に教えられたことを、今こそもう一歩進める時に来ているのではないでしょうか。そして、話し合いの積み重ねの中から、東淀川の小学校分会で「受入れ決議」が出て、大阪府・市の小・中学校分会の支援決議が十三と、大阪市教組城北支部をはじめ二団体の支援決議が出ました。
私達はそういった活動の中、十二月十八日に団体交渉を行なう様、十六日から交渉要求の市教委すわりこみ闘争に突入しました。しかし、担当部課長が完全に姿をくらませ続け、私達の要求書「中東さんの採用に向けて、(1)さまざまな差別を受けてきた障害者と本当の気持ちを出し合って、話し合え!(2)車イスの教師になろうとする中東頼子さんの要求に答え差別のない教育をつくりだすために、責任ある人たちが話し合いに応ぜよ!」すら受け取らず、十七日からは、私服警官を大量に導入し、守衛と一体になった陰に陽にのどうかつを加えつづけました。私達は、この無責任、差別的市教委に対し、その反省をうながすべく、断固十八日の団体交渉を要求し、午后から市教委三階で抗議集会を開きました。私達の回りは、土曜日なので市職員もすでに退出し、私服警官と守衛にとりかこまれた状態でした。私達が集会をおえ、健全者は、中庭にむける抗議集会に移り、三階では障害者ばかりの抗議が続く中、突如として今まで姿をかくしていた教育長が「退去命令」をつきつけ、他の人かげもないうすやみの中から、乱闘服に身をかためた機動隊がおそいかかってきたのです。
私達の話し合いによる大衆団交要求をまさに力で圧してきたのです。しかし、強制排除後も私達の市教委に対するイカリの渦は消えることなく、引き続き市役所南門での三日間に渡る徹夜の抗議のすわりこみ闘争を継続し、又、大原さんを支援する会の人々と共に二〇〇名での抗議集会等々をやり抜きました。
これまで私達障害者をおよそ教育というものの中から一切きり捨て、そして現在もなお差別に立ち向かう障害者の言葉を聞こうとしない市教委に私達はさらに鋭いやいばをつきつけ、闘い続けます。
私の採用期限は三月に迫っています。しかしながら採用期限など関係なく、障害者の教師が今の差別教育を変えていくために必要なのだということを認めさせ、私を小学校の教師として採用する方向をうち出させるために現在、市教委との交渉を一層、力強く進めています。
行政はこの間の様々な障害者解放運動の全国的高揚の中、障害者解放教育を目指した様々な闘いを五四年度の障害児者、隔離・選別政策の貫徹実現に向って今年はさらに激しく、ふみつぶそうとしています。
私達はこの一年間の闘いをふみ台にして、受け入れ決議や支援決厳の広がりの中での多くの仲間達と共に市教委に対し

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て一歩もゆずることなく採用を私達の手のものにしていき、学校現場に私を車イスの教師を誕生させるべく、闘いあるのみなのです。
?B都市交通の車イス乗車拒否に対する闘い
―何が市民の足か!!―
大原闘争を支援する会
都市というものは、高層建築の数や地下街の「発達度」、車の数で規定されるのであろうかと思えるぐらい、現在の都市といわれる空間は立体化とスピード化が取り入れられている。そして、そこには膨大な数の人間が集中し、目に見えない機構はもちろんのことそのような目に見えるような構造までも容認した形で日常生活なるものを営んでいる。資本主義体制下の諸矛盾の結晶である「都市化現象」は、全国的に平均化された形で拡大・深化している。これらを、もし人々が「あたりまえ」の現象として把えているならば、この「あたりまえ」のリズムに常に乗り切れない部分の存在を一体どう認識しているのであろうか。「障害者」は、この都市化がどんどん進む中で現象のみを取ってみても「恩恵」の「お」の字程度も浴するどころか、差別以外の何ものでもない対応しか受けていない。それは最も身近に、「市民の足」を唱う都市交通を洗い出すことによって鮮明になるだろう。
その具体例を尼崎市の場合において見てみよう。
尼崎市内に住む車イスの「重度障害者」Mさんは、「障害者」解放運動に積極的に参加していく中で、外出の機会も多くなり、市パスをたびたび利用するようになる。介護者は常時一〜二人なのだが、乗車のたびにいやがらせ(警察の前で留めてやる等の運転手の暴言)があったが、当然の権利であるから強行に乗りこんでいた。そしてついに乗車拒否にあう。市バスはワンマンであるので乗車口と降車口は別々になっており、車イスでは乗車口が狭すぎて入れない。それで介護者とMさんが降車口の扉をあけてくれるようたのんでいたら、運転手は、ラッシュ時には乗せないことになっているという返答をして扉を閉めて走り去ってしまった。(その時の車内は四〜五人の立ち客があっただけ)その後の抗議行動及び団交の中で尼崎市交通局は三原則なるものを出してきた。?@車イスは折りたため?A介護人は二人つけ?Bラッシュ時には乗るなというもので、この三原則を糾弾していく過程ではたまた市交通局はMさんの自宅に個別訪問を行ない、「事前に電話連絡があれば車を回すからバスには乗るな」というドウカツをかけてきたのである。又、現在、降車口のみで乗降を行なっていることはそもそもルール違反なのであるから陸連局の指導を仰ぐとして居直り宣言を出してきている。
このような例は尼崎市のみではない。川崎市においては、車イスを折りたたんで乗車口から乗らない限り、他の乗客を移し替えても回送車に切り替えるという悪らつ極まりない対応を堂々と市民の目の前でやっている。「障害者」のみが、バスに乗るのになぜ四〜五時間あるいはすわりこみも覚悟しなければならないのか。
又、大阪市においても大阪現状線は都市交通の機能を果たしているが、そこの駅は全駅高架なので階段が非常に多く改札口も例にもれず車イスが通れない。その際に駅員に介護をたのむと、遊んでいるのではないから、といって拒否する始末である。
又、地下鉄においても「障害者割引」なるものを発行しておきながら、目前に車イスの「障害者」がいるにも拘らず、「障害者手帳」を待っていなかったので割引できない、或いは車イスに認知のシールが貼ってないので割引は効かないと

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いう対応をつき出してきている。
このような都市において最もあたりまえとして「発達」してさた都市交通は、都市で「障害者」が生活しているのか?―即ち、「障害者」は人里離れた所に隔離されているもの、という発想で現状を維持なさんとしているのである。
社会の全ての権利を「障害者」からはく奪している差別行政の具体例は、あたりまえの日常生活の中に日常茶飯事の形でころがり続けているのである。
(注記)以下〈全国統一闘争の報告と方針〉赤堀差別裁判糾弾闘争の続き。(校正者注:「(注記)以下〜続き。」太字)
?これまでの闘争の経過と報告
「私達は、赤堀さんを奪い返してゆく斗いを?@赤堀さんの無念をはらし、生きて奪い返すために、そして、歴史的社会的に形成されて来た障害者差別を打ち砕いてゆくために、一貫して抑圧し、殺して来た国家権力の「障害者」兼別の徹底糾弾の斗いとして同時に
?A赤堀さんの運命を「障害者」大衆―??シャバの赤堀さんの運命′′と一つのものとして、赤堀さんの辛いに応え切って、地域社会における差別と斗って、障害者解放を勝ちとってゆく斗いとして位置づけた。
そして、今なお、獄中弾圧にもめげず、無実を叫び続けている赤堀さんとの強い団結をもって、全「障害者」の運命をかけた闘いとして闘い抜こう!
そして、地域における保安処分体制粉砕の斗い、「障害者解放の斗いを一貫して斗い、この差別社会の根本的変革を勝ちとってゆこう!」を基調として、76年10月、11月、12月、77年1月を斗って来た。

(1)76・10・16 ヤナセ証人尋問に111名結集
6・30、8・3提出した補充警?求A事実調べ要求によって引き出した「事件当日、赤堀さんを島田で見た」と偽証する松浦証言をくずすための島田の天候を最もよく記録している、茶業試験場の証言であり、2年ぶりに行われた証人尋問に結集し、公開要求、赤堀氏無実、再審開始を要求した。地裁行動の後の総括集会にて、11・21〜22全国集会に大結集する事を確認した。
(2)10・25〜30赤堀さんへの集中面会行動で赤堀さんとの討論・相互激励深める!
10・16証人尋問をふまえ、山場に至った再審斗争にむいて、赤堀氏との日常の交流をさらに深め、又、宮刑の獄中弾圧に対する大衆的抗議・糾弾を組織するものとして、全国より40名の仲間が仙台・宮城拘置所に面会行動し、赤堀さんとの面会、そして所長・担当課長との接渉を行った。
赤堀氏との約束毎日10人を、初日、2日目と達成できず、我々の行動の確実性と赤堀さんへの面会の重大さをあらためて確認し、今後の面会行動は、全国的に計画的に貫徹せねばならない。
そしてこの面会行動の中で、赤堀さんから伊東裁判長よりの「10・21付審理打ち切切決定」が郵送されている事を知らされたのであった。
(3)11・14 宮城糾弾・10・21決定糾弾 東北総決起集会250名で斗い抜かれる!
11・22全国集会に向け、赤堀さんからの??仙台で集会を′′という強い提起をうけ、仙台赤堀さんと共に斗う会と全障連東北ブロックの共催で開催し、11月以後に向けた東北地方で決起し抜く事を決意し、宮城抱置所を包囲するデモを貫徹し、獄中の赤堀さんにも、

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宮刑の室内放送のボリュームをあげる妨害にもかかわらずシュプレヒコールがとどいた。
しかし、この斗いへの弾圧は、機動隊の不当弾圧として展開され一名の仲間が逮捕された。
(4)11・21〜22 赤堀斗争第3回全国行動集会 400名の隊列で地裁を抗議・糾弾し切る!
全障連結成以降、全障連・全活共催で計画して来た11月全国大集会は、「障害者抹殺の本質を表わした静岡地裁の10・21審理打ち切り決定―再審棄却策動攻撃がかけられた情勢において、まさしく、地裁を糾弾し、10・21
写真省略「1月21日、私達は第三回全国闘争の意義を全体で確認する為に300名の結集による集会を行い、22日の行動への意志一致を行った。」
決定を粉砕し、第4次再審を開始させ、赤堀さんを奪い返す全国的な斗いを組織する重要な集会となった。
☆11・21(第一日)は全国からの総決起をめざし結集した、全障連・病者集団・全活の仲間400名が、赤堀さんの無実を確信し、差別の現実をつかみとり、斗いの武器を確認する、熱気あふれる学習・確認会となった。赤堀さんの無実の確信を深める学習をはさみ、赤堀さんのアピール、全障連・病者集団・全活より、障害者解放斗争における赤堀闘争の重要な位置を提起し、確認し、翌日の地裁糾弾斗争への決意を固めた。
☆11・22(第二日)静岡地裁抗議糾弾全国行動の400の隊列は、機動隊の弾圧をはね返し、静岡市内を圧する3時間におよぶデモを、障害者の足・車イスをまさしく武器として、堂々とセンターラインを突破して車道一ぱいに展開し、フランスデモで貫徹した。地裁内に全く不当にも配備された職員・機動隊一体となった妨害弾圧は、我々の署名簿提出・抗議要求書提出に、鉄柵を閉ざしての問答無用の暴力的対応を示した。満身の怒りをこめ抗議する我々は、門前座り込みを繰り返す中、署名・抗議書・要求書提出の代表団の入構を勝ちとった。夕方からの総括決起集会において、部落解放同盟中央・静岡県連・京都府連をは
写真省略「我々全障連は、全国「精神病」患者集団との共闘も固く、最先頭で糾弾闘争を貫いた。我々の自らを投げうった闘いに、地裁はなすすべもなく差別のオリの中に身をかくすのみだ。
じめ、参加した仲間のアピールの後に、関東におけるハンスト斗争を全活として斗い抜く事を決定した。
この二日間の全国行動集会は、緊迫した情勢の下行われたというにとどまらず、全障連・病者集団の強固な団結で障害者・精神病者の共同行動が打ち固められた事、そして、狭山斗争で圧倒的人民を結集して斗い抜く、部落解放同盟との被差別共同斗争に向けた、実質的な司法権力糾弾の共同行動が開始された事として、画期的な行動集会であった。
一方、21日夜の交流集会の不十分性、デモ・地裁糾弾行動における健全者の??障害者の斗い′′に対する共同行動の未熟性等、多くの反省点が残された。

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(5)11・24〜28東京における2名のハンスト全国からの支援で斗い抜く!
10・21決定に抗議し、獄中で死刑執行の恐怖と斗い続ける赤堀さんに呼応して、自らの生をかけて、寒波迫る数寄屋橋にて団結テントをかまえ、労組・市民の支援をうけ、多くのマスコミ関係者への呼びかけをなし切り、貫徹し、仙台―静岡―東京を結ぶ10・21決定に対する斗いをやり切った。
(6)11・30補充及び意見書提出緊急行動40名の結集で地裁庁内にて署名・抗議書つきつける!
10・21決定と同時に要求された意見書提出の期限日であったが、赤堀さんの足どりの全
写真省略「11・21〜22全国闘争をうけ、「関東赤堀さんと闘う会」は抗議のハンストを決行。「全障連関東ブロック」も応援にかけつけた。
確認・上田教授第2法医鑑定(井上鑑定全面否定)を含む補充書(7)として、審理打ち切りを実質的にくつがえしてゆく審理続行を要求する行動として、弁護団に呼応して斗った。
弁護団の報告をうける中で、77・1・11、口頭意見陳述の可能性がある事が判明した。
(7)77・1・11弁護団口頭補足意見陳述 緊急全国行動、150名結集し、反動的差別的大弾圧の中、10・21決定取り消し、1・11最終弁論化阻止、審理続行、決廷公開を要求し、5名の不当逮捕を徹底糾弾し斗い抜く!
地裁の策動する再審請求最終局面の完結として、弁護団要求の意見陳述を最終弁論としようとするもくろみに対して、弁護団と呼応して、地裁内集会・座りこみを貫徹し斗った。
この斗いに対して、11・22を反省した権力は、計画的逮捕を含む・障害者・健常者の分断―赤堀斗争総体の破壊を目指す大弾圧をかけて来た。5名の被逮捕者の仲間は、当然の権利として署名・要求書提出行動をとった、又、車イスが破壊されたり、車道に突き落とされたり等の機動隊の暴挙に対する抗議行動をとった、まさしく斗う仲間である。
我々は、この1・11の糾弾斗争をさらに、審理続行・棄却策動阻止の内実を勝ちとる斗いへおしすすめる最大決起を構築せねばなら
写真省略「11月22日、静岡地裁への抗議を前に、静岡・青葉公園にて決起表明の集会を行う。赤堀さんを殺す地裁の差別攻撃を許さない!」
ないし、同時に、2名の起訴攻撃をかけられた5名の披逮捕の斗う仲間の完黙の斗いと共に、5名全員の保釈を勝ちとり(一名保釈請求棄却され、現在、再保釈請求中)、赤堀斗争の一環として、赤堀さんの斗いと結合した公判斗争を斗い抜かねばならない。
この斗いにおける教訓は、その準備過程の不十分性を総括しきり、2、3月の天王山を、全障連・病者集団・全活の周到な準備の中で断固、再審請求棄却阻止の斗いを行なうことだ。

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?資料くろまるその一
第四次再審請求における既提出内容
?@再審請求理由書(‘69・12・8)
(1)確定判決の誤り
〇強制誘導による自白と自白の虚偽性
〇目撃証人の各証言の矛盾と不合理性
(2)3月10日のアリバイが判明した
?A再審請求理由補充書(1)(‘70・2・10)
(1)3月10日は外川神社に宿泊して、請求人にアリバイがある事が判明
〇現場検証から
〇3月10日前後の足どりから
?B補充書(2)(‘70・9・29)
(1)二審判決の誤り(妙善寺〜稲荷神社との距離六・四キロメートルは誤りで十六キロメートル)
?C補充書(3)(‘70・12・10)
(1)赤堀氏が大磯署へ東から西へ向って来た事の証人あり
(2)金谷民生寮での生活態度
赤堀氏の上申内容が真実である事
?D補充書(4)(‘71・10・16)
(1)誤った裁判―幸浦・小島・二俣事件等の総括
(2)法医鑑定書提出 北条春光(九大名誉教授)太田伸一郎(東京医科歯科大教授)(自白の証拠価値は全面的に失う)
?E補充書(5)(‘73・6・12)
☆新規性・明白性について
しかく上申書(‘73・7)
☆公開で審理を行う事
☆証拠調べは当事者主義の原則で
☆一、二審の弁証拠と新証拠を有機的に結びつけて弁論する機会。二日間をとりたい。
しかく事実調べ請求書(‘74・12・4)
☆すべての証拠提出命令の申立て
しかく意見書(‘76・4・10)
新たな証拠調べ請求の準備中である。
?F補充書(6)(‘76・6・30)
(1)太田・上田両法医鑑定について
(2)確定判決は「精神薄弱者」に対する差別、偏見を基底としている。
(3)松浦武志の証言の問題点
(4)本件捜査の経過
(5)自白の信憑性性について
?G補充書(7)(‘76・11・30)
(1)アリバイは明らかであり、確定判決のアリバイ否定の論拠はいずれも事実にもとづかない仮空の議論である。
(一)本件確定判決の特色とその致命的欠点
(?T)自白に全面的に依拠していること
(?U)目撃証言
(?V)54・5・30自白の状況について
(二)本件自白の不合理性・虚偽性
(三)以上の考察より?自白はでたらめ?赤堀と被害者の強盗殺人を結びつける物的証拠は全くなかった?石は現場になかった?犯人像と赤堀は違う。その他?〜?
(四)本件自白の決定的矛盾
?@太田・上田鑑定により犯行順序は自白と異なり、自白を完全にくつがえした。
?A真犯人でないものが、いかに自白させられるか。(幸浦、二俣、小島事件の各前例)
(3)近時の再審判例と本件
?@‘60放火被告事件?A’63吉田岩窟王事件?B‘70金森老事件?C’76弘前大事件?D‘76加藤老事件?E’76米谷事件?F‘76財田川事件
(4)上田第二法医鑑定

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事実調べ請求:事実調べ
?@外川神社現場検証(‘70・2・20):←’70・6・26実施
?A法医鑑定証人
鈴木定夫・太田教授(‘71・10・16):←’73・9・17実施
太田教授:←’73・11・19実施
上田教授(‘73・12・15): ←’74・11・19実施
?B赤堀氏尋問(‘73・8):←’74・11・20実施
×ばつ
桜井(‘76・8・3)×ばつ
くろまる業試験場所長:←’76・10・16(ヤナセ氏に変更)
?D上田教授第二鑑定(←’76・11・30):←?

D資料くろまるその二
11・21〜22赤堀闘争 第三回全国行動集会
?@集会に向けた赤堀さんからのアピール
このたびはシエン者のみなさん方御多忙ノ中を遠路をわざわざシズオカ市ニ来テ下サイマシテ総決起集会の会場の方にようこそきてくれました サンカヲシテクレマ
写真省略「赤堀政夫氏」
シテ ホントウニ ミナサン方 有ガトウ ゴザイマシタ コノ手ガミヲ カリウケマシ テ心カラ アツクオレイヲ 申上ゲマス
ミナサマ方ニハ 日ゴロ イロイロトオセワニナッテイマス マサオヲ スクウタメニデス 弁ゴ士ノミナサマ方 カゾクノ者タチヤ 赤堀サント共二斗ウ会ノ仲聞ノミナサン方 全障連 解放同盟会 カンジャノミナサン方 御協力をして下さいまして 力を合せて 一致団結をして下さいまして お互いに レンラクヲ トリアッテ下サイマシテ みなさん方が共同で キユウエンノウンドウヲトテモ シンケンニ ネッシンニデス 一生懸命ニ ヤッテクレマシテ ホントウニ有ガトウゴザイマス アツクオレイヲ ミナサン方ニ 赤堀マサヲ カラコノ手ガミヲカリマシテ アタマヲ下ゲマス 心カラアツク ミナサン方ニ 御礼を申上げます。
みなさん方 受けました尊い 卸恩は生涯 わすれませんです。
セイシン障害者カンジャ会ミナサン方 身体障害者カンジャ会ノキノドクナカワイソウナ人タチノ 身体ヲ ミナサン方ハ仲ヨクシテ下サイ カヲアワセテ下サイヨ 一致団結をして下さい ミナサン方ハ ドウカ障害者の人タチノ 身体ヲ シソカリト守ッテヤリマショウ ヤサシクシテ チャントメンドウヲミテヤリマショウ イタワッテヤリマショウ 手伝ッテヤリマショウ 車イスヲシテイマス人タチニハ 自分ノ手足ヲツカッテ 車ヲウゴカスコトワ 大変デスカラ ミナサン方ワ コノヨウナカンジャサンノソバニイキマシテ 車ヲオシテヤリマショウ
手ニトッテ一緒にです 歩いてやりましょう 共同デミナサン方ワ仲ヨク仕事ヲヤリマシヨウ。トキドキ集会ヲ開きましょう。そしテ会合が有りますときにはみなさん方は 仲よしの友だちの人たちをさそって下さい。仲間の人たちと一緒に会合の会場の方に行きましてかならず サンカヲシマショウ。
サンカヲシタ人タチトワ仲ヨクシテ下サイ力ヲ合セテ下サイ 人間ハ助ケアイガ一バン大事デス 人サマニハヤサシクシテ メンドウヲミンナデミテヤリマショウ イタワッテヤリマショウ 同病者ヲ アイアワレミマショウ 助ケアウコトガ 一バン大事ナコトデス キノドクナ カワイソウナ カンジャノ

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ミナサン方ニワ ドウカ一般ノケンジョウ者ノミナサン方ガデス セキニンモッテ下サイ
味方ニナッテヤリナサイ 自分カラススンデ カンジャノミナサン方ニ対シテワ カナラズ 仕事ヲ 手伝ッテ ヤリマショウ 人助ケヲシテアゲマショウ。
人ヲ心カラ アイシナサイ 自分ヲアイシナサイヨ 人ヲウラムナ 人ヲユルシテアゲナサイ。
文通ヲスルコト エンジョヲミナデシテヤリマショウ オネガイシマス。
イロイロトハナシアッテ ハナシアイテ役ノ人ニナッテ下サイ ソウダンニハ ノッテキイテヤリマショウ ミンナデアツマッテ 一緒デス 仲ヨクシナドサイヨ ソウダンヲシテ一緒ニ考エテミマショウ カナラズ カナラズ ヨイ考案が出来マスヨ カンジャノ人タチノ 大事ナ体ヲ ミンナデシッカリト守ッテヤリマショウ カヲアワセテ 一致団結ヲンテ下サイ ハゲマシアッテ ナグサメアッテ 手ヲトリアッテ 助ケアッテユキマショウ レンラクヲカナラズミナサン方ワトリアッテ下サイ カナラズオネガイシマス。
ケイサツノサツ公ノ犬ドモガ 身近ナトコロニカクレテ 大キナ目玉ヲ光ラセナガラ、毎日ミナサン方ガ一体ナニヲヤッテミテイルノデス(キドウタイノサツ公ノ犬ドモデス)
ネラワレテイルカラ ミナサン方ワ ゼッタイニ 気ヲユルスナヨ キケンガ モシセマッタトキニワ ヤツラニワ サカラワナイデ下サイ スグニ身ヲヒイテニゲテ下サイ、
ケガヲ ウケタラバ大変デスヨ 事故ガオキルマエニ オトナシク 身ヲヒキナサイヨソシテ 別ナトコロニ場所ヲ 変エテ下サイイ 仲間ノ中カラワ ドンナコトアリマシテモ ゼッタイニ 人ヲダサヌヨウニシテ下サイ サツ公ノ犬タチニツカマレバ ソノ人ハホトンドが助カラナイノデス イロンナハンザイノ事件ノハンコウノツミヲヤツラハ キョウハクヲシマス ユウドウヂンモンヲシテ
写真省略「1・11地裁内で一歩もひるむことなく抗議行動を貫徹する。」
キマス ソシテオソロシイ ゴウモンニデスサンザニ ヒドイ目ニアワセテ イタメツケテ クルシメルノデス ソレカラ ソノ人間ガ ゴウモンガオソロシクナッテ コワクナリマス イタサト クルシサノタメニ ネヲアゲルノデス ヤツラワコノヨウナル ヒドイボウリョクヲ平気デスルノデス 事件ヲ犯シタ 本物のシンハンニンノ人ヲトリニガシテオキナガラ ツミヲ犯シテハオリマセン無実ノ者デアリマス ソノ人間ヲムリヤリオドシヲカケタ上デ 口ヲコジアケテ 仮自白ヲムリニサセルノデス ハンザイノツミヲゼンブナスリツケテシマウノデス ヌレギヌヲキセテシマウノデス ムヂツノ人ヲヤツラワデッチ上ゲタ ソノ上デ ハンニン者ニツクリ上ゲテシマウノデス ワルコト ヒドイコトヲ 人目ニカクレテ ヤッテイルノデス。
バカヲシテ ソンヲスルノデス ツライ、クルシイ ヒドイ目ニアワサレタトコロニザイ人者ノツミヲ ゼンブキセラレテ シマウノデス ソノヨウナルヒドイコトヲサレミナサン方ワ 体力ガナクナッテ アナタハアキラメテシマウノデスカネ ソレデアナタノ 気モチガ スッキリトシマスカネ カゾクノ者タチヤアナタ自身ガデス セケンノ人タチカラワ カゲ口ヲサレテ イロイロトワル口ヲイワレルンデスヨ カゾクノ者タチガキノ

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ドクデアリ カワイソウデスヨ ダカラ前ニモイッテイルヨウニデス ミナザン方ワドウカ ケイサツノ犬ドモカラ ネラワレヌヨウニ 目ヲツケラレヌヨウニ ミナサン方ワドウカ気ヲツケテ下サイ ゼッタイニ ナキネイリヲシナイデ下サイ(オレガ一人リ ギセイニナレバヨイノデス)ミナサン方ニワ ゼッタイニデス 赤堀と同じようなひどい目にあわされて 人ゴロシノハンザイノツミヲゼンブ キセラレテシマッテ ハンニンアツカイヲサレヌヨウニ キヲツケテ下サイ マサヲカラ 守る会のみなさん方におねがいをします 弁ゴ士の人たちの方にどうかみなさん方は協力をしてやって下さいよ。
弁ゴ士の人たちへみなさん方はレンラクヲトッテ シッカリト オオエンヲシテヤッテ下サイ カナラズオネガイヲシマス。
昭和五十一年十一月二十一日

島田事件問題総決起大会の全国活動者会議、全障連のみなさん方ヘ
シッカリ ガンバリマショウ
(注記)(このあと追記が若干あります)

くろまる資料は、このあとまだ続きます。続編として機関誌No.2に掲載いたします。(校正者注:「くろまる資料は、〜いたします。」太字)

全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議発行の『学習パンフレットNo.1』についてのおわびとただし書き
今年一月五日発行の上記「学習パンフレットNo.1」について、説明の不足がありましたので、この紙を借りまして説明とおわびをし、御注意されて読まれますことをお願いいたします。
?@このパンフレットは共闘会議準備会と関西ブロックによる学習会の席上、また両事務局により学習として是非載せるべきと考えられた内容を考え集約して作られたものです。
?Aそここには、障害者や教育労働者、市民の報告は明確に五四年度養護学校義務化阻止の姿勢を打ち出しています。しかし親の立場の運動は情況的にも経過からも「義務化阻止」のはっきりした姿勢は作られていない面もあります。
?Bそのことを踏まえ、なお我々の学ばねばならないこと、今後運動を広める上で考えねばならないことを充分認識することを必要と思い、親の方々に了解を得て記載いたしました。
?Cしかし、パンフレットにはその説明が不足しており、一面的に義務化阻止が語られているように読めます。我々は親の立場における運動展開のあり方と、それに対する我々の姿勢を今後充分考える必要があるにもかかわらず安易になったことをおわびすると共に、共闘会議の運動の進め方において更に努力を重ねるつもりです。
以上のことをふまえ、パンフレットを活用下さること、そして今後も親をはじめ全ての差別を許さない人々の結集を積極的に行い、共に義務化を断固阻止するまで闘い抜く考えです。
全関西54年度養護学校義務化阻止共闘会議事務局
全障連関西ブロック事務局
一九七七年二月二五日(校正者注:「全関西〜二月二五日」四角囲み)

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くろまる編集後記
しろまるなかなか原稿が集まりません。それぞれに個別の運動をかかえとてつもなく忙しい中で、それでも全障連の役割を認識するが故の努力の結集なのです。だけど、この情況は、自らのかかえる闘いを全障連を通し、対象化し見直しなお強くし、仲間へ真剣に語る真の交流と団結を求める確かな一歩としてあることを考えるならば、とても頼もしく感じるのです。差別と融和主義が私達の差別と闘う基本姿勢の正しさの前に、なりふりかまわない構えをとっている今日、機関誌によせられる要求と解放理論を生み出す責任はますます大きくなっていると思います。
〇今回は赤堀差別裁判闘争を要として編集しました。次回は54年度養護学校義務化阻止闘争、その次は大会への基本姿勢を主に編集したいと考えています。
〇全国の仲間、そして読者の皆さん。機関誌への批判、意見、解放理論を深める論文などをどしどし書いて下さい。
〇ルビについて第4回幹事会で論議され、結論として今回は財政的都合もあり打てませんでした。批判と読後の感想を送って下さい。
(全国事務局)

全障連各ブロック事務局の連絡場所
くろまる全国事務局・関西ブロック/
大阪市東淀川区南方町306大広荘 リボン社内 電話06-323-4456
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くろまる九州ブロック/
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作成:山口 和紀

UP:20220624 REV:
全障連『全障連』(全国機関誌)目次障害者(運動)史のための年表
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