『学生・研究者のための 使える!PowerPointスライドデザイン――
伝わるプレゼン1つの原理と3つの技術』
宮野 公樹 20090410 化学同人,140p.
last update:20150915
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■しかく宮野 公樹 20090410 『学生・研究者のための 使える!PowerPointスライドデザイン――伝わるプレゼン1つの原理と3つの技術』,化学同人,140p. ISBN-10:4759811753 ISBN-13:978-4759811759 1890円
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[kinokuniya] ※(注記)
■しかく内容
内容紹介
これまでありそうでなかったPowerPointプレゼンの「スライド作成」に特化した新しい書籍.プレゼンにおけるメッセージ伝達力の向上を目標とし,メッセージを効果的に聴衆に伝えるスライド上の巧妙な仕組みを「1つの原理と3つの技術」に落とし込んでいる.その原理原則をもとに,実際に大学院生や研究者が作成したスライドを著者が修正していく.この「パワポ講座の形式」が本書の最大のウリである.その他,第4部「プレゼン全般に関するQ&A」ではスライド作成にとどまらず発表構成の作り方,論理的に発表するコツなど,研究力を習得することまで網羅した.理工系だけでなく文系も必読の一冊となっている.
内容(「BOOK」データベースより)
「伝えるためのツール」が身につく最強の1冊!スライド作成に必要なのは1つの原理と3つの技術だけ―コントラスト、グルーピング、イラストレーション。赤ペン先生方式で、実際にスライドを修正していくプロセスから学べる。Q&A方式で、誰もが抱くプレゼンに関する疑問にズバリ答える。
■しかく目次
第1部 プレゼンとは?
1 言うまでもないプレゼンの重要性
2 よいプレゼンで研究が好循環に!
3 研究発表とは?
4 よいプレゼンのためには?
5 どうやって習得すればいいの?
6 本書籍のねらい
第2部 1つの原理と3つの技術
1 たった1つの原理原則
2 3つの技術
3 3つの技術のいきつくところ
第3部 スライド修正ライブ!!
1 背景・目的のスライド
2 方法説明のスライド
3 結果のスライド
4 まとめのスライド
5 その他のスライド
第4部 プレゼン全般に関するQ&A
1 スライドのデザインに関しての質問
2 プレゼンテーションに関しての質問
3 しゃべり方(トーク)に関しての質問
■しかく引用
◆だいやまーく本来、聞き手の心を動かすプレゼンを行うためには、スライドのできがよいことに加え、シナリオ構成力、メッセージ性、堂々とした語り口調、気のきいたジョークといった総合的な"人間力が必要であると言われています。[2009:7-8]
◆だいやまーくスライド作成上達への近道は「自分のプレゼンスライドを上級者に修正してもらう」ことです。スライドの見た目の作り込みはデザイン性が必要とされるため、なかなか知識や言葉では伝わりにくいもの。そこで、サンプルのスライドを筆者が修正する前と後で比較し、上級者がどのようなプロセスでスライドを作成するのかという"知恵"を体得するのです。[2009:8]
◆だいやまーく...プレゼンそのものがダイレクトに"あなたそのもの"として伝わってしまうのです![2009:10]
◆だいやまーく発表とは「伝えたいことを伝える」ということにほかなりません。とくに"研究"発表の場合は、その伝えたいことを正確かつ一義的に伝える必要があります。つまり、そのスライドやデータからいろんな解釈ができてしまってはだめなのです。/さらに、そのメッセージをみんなに納得させるために論理の順番をしっかり考えることが求められます。まず伝えたいメッセージがあり、それを言うためにはこれが必要......といった、論理的なストーリーこそが聴衆を巻きこみ、結果的にそれが「プレゼン」になるという発想なのです。[2009:12]
◆だいやまーく私の考える最高のプレゼンというのは「情報の羅列だけでなくしっかりとメッセージがあり、さらに、メッセージを伝えることだけにとどまらず聴衆に何かしらの感情を起こさせることで、より聴衆の印象に残り、行動を起こしてもらうことができるプレゼン」です。もっと簡単にいうなら、プレゼンを聞いた聴衆が「おもしろい!」と感じてくれるプレゼンです。そして、そういうプレゼンは、伝達力の高いスライドから構成されるのです![2009:17]
◆だいやまーくすべてに「意図」がありそれを「操る」ことで「伝える」[2009:18]
◆だいやまーく...「わかりやすい」とは、データベースの検索時間が短い=理解に要する時間が短い、ということなのです。...では、「相手の検索時間を短くする」ためにはどんな工夫ができるでしょうか?...
?@相手に伝えたいことをできるだけ簡素にする。
?A相手に不必要な検索ワードを使わせない。
?B相手が検索しやすいように直感に訴えかける。[2009:19-20]
◆だいやまーく相手に楽にわかってもらうためにわれわれができることは...以下の3点に集約できるのです。
技術その1:コントラスト
技術その2:グルーピング
技術その3:イラストレーション[2009:22]
◆だいやまーくコントラストを高める基本的な手法は、次の3つです...
?@色を変える ?Aサイズを変える ?Bフォントを変える[2009:23]
◆だいやまーくグルーピングの...基本的な方法は、次の3つです。
?@配置を変える ?A線で区切る ?B行頭記号をつける[2009:26]
◆だいやまーくグルーピングに関連するもうひとつの大事な技術があります。それは「見えない線」。スライド上には存在していないものの事実上存在する見かけの直線のことをいいます。[2009:27]
◆だいやまーく...イラストレーションの基本的な手法は、次の3つにまとめられます。
?@図形の利用 ?A直観・先入観の利用 ?B比喩の利用[2009:29]
◆だいやまーく論理とデザインを一致させる[2009:30]
◆だいやまーくスライド作成の極意:「スライド1枚につきメッセージは1〜2つ」[2009:111]
◆だいやまーくプレゼン構成の極意:「聞き手を想定して導入を変える」[2009:117]
◆だいやまーくプレゼン準備の極意:「発表内容の構想=研究構想と考える」[2009:119]
◆だいやまーく伝わらないプレゼンの3大理由:研究意義の伝達不足、非論理的な発表構造、説明の不足[2009:122]
◆だいやまーく研究意義伝達の極意:「最初の1分間が勝負!」[2009:123]
◆だいやまーく発表の極意:「できるだけ楽に理解してもらう工夫をする」[2009:126]
◆だいやまーく説明の極意:「スライド上のすべてに対して説明責任がある」[2009:126]
◆だいやまーく質疑応答の極意:「感謝の気持ちで端的に」[2009:133]
◆だいやまーく異分野に対する発表のコツはとても重要なテーマなのです。
?@専門用語に気をつけろ!
...
?A意味の取り違いに気をつけろ!
...
?B説明不足に気をつけろ!
...
異分野に話す極意:関心をもってもらう[2009:134-135]
◆だいやまーくポスター発表のポイント
?@最初に研究をひと言で伝えよう
...
?A聞き手に質問しよう
説明の冒頭で「この分野の研究をされているのですか?」とか「ご専門はこの分野ですか?」といった質問を聞き手に問いかけるのも手です。これにより、相手の専門知識レベルが把握できますので、それに対応させた研究説明をすればいいのです。/また、「説明の途中でもどうぞ質問してください」とあからじめ伝えておきましょう。そうすると、聞き手に安心感が生まれ、研究説明に集中して聴いてくれますよ。[2009:136]
*作成:
櫻井 浩子・
片岡 稔