『障害児教育の歴史』
中村 満紀男・荒川 智 編 20031017 明石書店,288p.
last update:20140212
■しかく中村 満紀男・荒川 智 編 20031017 『障害児教育の歴史』,明石書店,288p. ISBN-10:4750318019 ISBN-13:978-4750318011 3000+
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[kinokuniya] ※(注記) e19.
■しかく内容
(アマゾンHPより)
障害児教育史の基本的知識、先行研究など、障害児教育を学ぶ学生が学習すべき基礎的教養をまとめた決定版。戦後障害児教育資料、年表、博士論文書誌情報など、資料も満載。
(「BOOK」データベースより)
障害児の教育の歴史について基本的な知識を得て、今後の障害児教育を展望するための学習書。通史は、外国編(第1部)と日本編(第2部)から構成されており、障害児教育を学ぼうとする学生が学習すべき基礎的教養である。また付録の年表は障害児教育史の全体的な理解に役立つことを意図し、第3部は日本における障害児教育史研究の到達点を整理したものである。内容の一つは、大半が若い研究者による意欲あふれたトピック的研究、もう一つは、公刊された博士論文の要旨を掲載している。
(紀伊国屋HPより)
本書は、障害児の教育の歴史について基本的な知識を得て、今後の障害児教育を展望するための学習書である。通史は、外国編(第I部)と日本編(第II部)から構成されており、障害児教育を学ぼうとする学生が学習すべき基礎的教養である。障害児教育史をあらためて学習しようという方々にも有用と思われる。また付録の年表は障害児教育史の全体的な理解に役立つことを意図している。第III部は、日本における障害児教育史研究の到達点を整理したものであり、修士論文等を構想する際に参考になろう。内容の一つは、大半が若い研究者による意欲あふれたトピック的研究、もう一つは、公刊された博士論文の要旨を掲載した。
歴史は、元来、未来志向の分野である。historyは語源のギリシャ語で、知ること、調べることで得た知識という意味であり、学識ある賢明な人、理知と同語であるという。障害児教育史研究もまた、先人の事績をたどり、その背景を把握したうえで、現実を認識し、今後を展望することをねらいとする研究分野である。
日本の障害児教育はいま、これまでにない変化を経験しつつある。国際的にはすでに、インクルージョン、あるいはインクルーシブ教育という用語が定着しつつある。
■しかく目次
第1部 障害児教育史
●くろまる世界編
第1章 障害児教育の黎明──近代以前の障害者と障害児の教育
第1節 はじめに
第2節 先史時代における障害者
第3節 古代ギリシャ・ローマ時代と障害者
第4節 中世・ルネッサンス・宗教改革と障害者
第5節 近世における障害者
第2章 障害児教育の本格的始動──市民革命・産業革命期の障害児教育
第1節 はじめに──近代における障害児教育成立の諸条件
第2節 聾児の教育の拡大と公共化
第3節 盲児の教育の創始と学校教育への展開
第4節 「精神薄弱児」の実験的教育、学校としての創始、施設化への逆転
第5節 盲聾唖児・肢体不自由児・重度「精神薄弱児」の教育機会
第6節 むすび──19世紀末における公共化の分裂
第3章 公教育制度と障害児教育──帝国主義・ファシズム期の障害児教育
第1節 帝国主義・ファシズムの時代と公教育の整備・再編
第2節 盲・聾(唖)教育の発展と軽度障害児教育の開始
第3節 「特殊教育」の成立とその論理
第4節 教育内容の独自性と特殊化
第5節 権利思想・優生思想と「精神薄弱者」処遇の変容
第4章 戦前における障害児教育の成立・展開と変質
第1節 明治後期〜大正前期の障害児教育──慈善主義の支配とその克服への志向
第2節 大正後期〜昭和初期──大正デモクラシーの高揚と障害児教育の発展
第3節 十五年戦争と障害児教育──昭和ファシズムと障害児教育の変容・崩壊
第3章 戦後「特殊教育」制度の整備と問題点
第1節 戦後の教育改革と障害者教育──憲法・教育基本法制の成立と特殊教育の制度化
第2節 戦後特殊教育振興策としての障害児教育の普及とその階層化
第4章 権利としての障害児教育の展開と課題
第1節 権利としての障害児教育運動と養護学校義務制の実施
第2節 「完全参加と平等」の実現と障害児教育の拡充・転換(1980年代−現在)
第3部 障害児教育史研究の到達点と課題
《地域障害児教育史》
アジアの障害児教育史(1)──南アジア(スリ・ランカを中心に)...古田弘子
アジアの障害児教育史(2)──韓国近代特殊教育史研究の概観と課題...鄭仁豪
北欧におけるインテグレーション(インクルージョン)の成立と展開...石田祥代
福祉国家と障害者教育...二文字理明
日本障害児教育史の時期区分
■しかく引用
■しかく書評・紹介
■しかく言及
*作成:
矢野 亮