『世界を肯定する哲学』
保坂 和志 20010219 筑摩書房,233p.
last update:20200130
■しかく保坂 和志 20010219 『世界を肯定する哲学』,筑摩書房,233p. ISBN-10:4480058834 ISBN-13: 978-4480058836 欠品
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■しかく内容
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「BOOK」データベースより
思考することは、ひたすら"問いかけ"をつづけることである。思考のプロセスに演算不能領域を組み入れ、思考することの限界を実感することで、逆説的に"世界"があることのリアリティが生まれる。風景や動物を文学的な比喩として作品に組み入れず、ただ即物的に描写する特異な作風の小説家によって、問いつづけられた「存在とは何か」。宇宙の外、サッカー・ロボット、カフカの視野、夢の中の生、十四歳の夏の朝の経験...等の具体的な事象から、小説家独自の思考プロセスを経て、存在することの核心に迫ってゆく。そして最終的に、意識や記憶が、"私"の側でなく"世界"の側にあることが描き出される、世界のための、世界の肯定のプログラム。
■しかく目次
第1章 そもそも人間はこの宇宙に存在しなかったのではないか
第2章 世界のモデルと視覚(俯瞰と自己像;視覚イメージを持たない思考)
第3章 「記憶の充足性」は思考によって浸食される
第4章 「私」はすべて言語というシステムに回収されうるか
第5章 「リアリティ」とそれに先立つもの
第6章 私が存在することの自明性について
第7章 いまの言語(思考法)とそうでない言語(思考法)
第8章 夢という、リアリティの源泉または"寸断された世界"の生
第9章 記憶は"私"のアイデンティティを保証するか
第10章 "精神"が書物の産物だとしたらインターネットの中で"精神"は...
第11章 生きる歓び
■しかく著者略歴
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「BOOK著者紹介情報」より
保坂/和志
1956年生まれ。早稲田大学卒業後、西武百貨店のカルチャーセンターでおもに哲学・思想・心身論の講座やワークショップを企画。90年『プレーンソング』(中公文庫)でデビュー。『草の上の朝食』(同)で野間文芸新人賞、『この人の閾』(新潮文庫)で芥川賞、『季節の記憶』(中公文庫)で平林たい子賞、谷崎潤一郎賞を受賞。その他の著書に『猫に時間の流れる』(新潮文庫)、『残響』(文芸春秋)、『もうひとつの季節』(朝日新聞社)、『〈私〉という演算』(新書館)、『生きる歓び』(新潮社)、『羽生-21世紀の将棋』(朝日出版社)、『アウトブリード』(同)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■しかく引用
■しかく書評・紹介
■しかく言及
*作成:
西嶋 一泰 更新:
今井 浩登