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『悪の対話術』

福田 和也 20000820 講談社,224p.

last update:20110124

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しかく福田 和也 20000820 『悪の対話術』,講談社,224p. ISBN-10:4061495178 ISBN-13:978-4061495173 700円 [amazon]/[kinokuniya] 20090906 (注記)

しかく内容


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他者としっかり向き合うことから逃避する人が増えているという。パソコンのチャットに精を出し、ケータイを手放せない若者たち。しかし本書は彼らを分析し、説教し、社会の矛盾を追求する、日曜朝の討論番組系退屈本では決してない。対話の難しさを知り尽くしたうえで、あえてすすめる著者の論はとても刺激的だ。善意さえあれば理解し合えるという欺瞞はこっぱみじんに。阪神大震災の時、いかに見当違いな救援物資が送られたかなどの例を挙げ、よい人の無神経さ、独善性を斬る。そして、「悪の対話」へといざなう。
著者は今までネガティブなものとされてきた言辞の数々の効用を説く。ののしることができない人へ、洗練された軽蔑の念をあらわすための「お世辞」。「悪口」は共有する相手との間に心を許しあったかのような感覚をもつことができる...。 しかし。魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)するこの世で生き抜く知恵を伝授するハウツー本、というだけでもない。
本書を貫く主張は「決して刹那的に、弛緩した自己を生きないでほしい」「真実を愛するなら虚偽をも知らなくてはいけない」といった、ちょっとしんどいが極めてまっとうなもの。帯のコピー「これが大人のレトリック 言って勝つ生き方」に惹かれて購入した向きも、それ以上の果実を手に入れることだろう。(高橋伴子)

内容説明
いかに巧く、かつ効果的に言葉を操るか。 悪口、お世辞の印象的な使い分け、敬語の実質的な役割、挨拶の演出法など、刺激的な方法論を満載。何を話したらいいか分からない現代人の甘えをユーモラスに斬る

内容(「BOOK」データベースより)
第一印象を制する礼儀正しい生意気のすすめ、悪口、お世辞による観察眼の鍛え方、敬語の意外な役割など、舌鋒鋭く世を生き抜くための刺激的「話し方」講座。

著者紹介
1960年東京生まれ。慶応大学文学部仏文科卒業。同大学院修士課程修了。現在、慶應大学助教授。93年『日本の家郷』で三島賞、96年『甘美な人生』で平林賞受賞。著書に『作家の値うち』──飛鳥新社、『日本人の目玉』──新潮社、『魂の昭和史』──PHP研究所、『なぜ日本人はかくも幼稚になったのか』──角川春樹事務所──など。

しかく目次


対話とその悪
お世辞について
悪口について
虚偽と韜晦
礼儀と挨拶
敬語について
社交と立場
紹介と自己
多弁と無言
観察と刺激
焦りと緊張
話題について
結び―言葉の快と悪と

しかく引用

しかく書評・紹介

しかく言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110124 REV:
死生学 と 生存学×ばつ世界:関連書籍 2000-2004BOOK
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