育てる会会報 331号

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令和 7年 11月 30日

第331号

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

331号 目次

正倉院展にて

育てる会自閉症啓発セミナー
「本田秀夫先生 講演会」の報告

即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ

クリスマス会・元気を出すための座談会・絵カード作成ワークショップ の 報告とお知らせ

スポーツクラブ ・水泳教室・資産運用セミナー・OHAの会 の 報告とお知らせ

ヨガ教室・はやぶさの会・クローバーの会・青年の会 の お知らせ

お母さんコラム

ちゃーちゃん日記

私のお薦め本コーナー
重い自閉症の支援

ぐんぐんだより
「ぐんぐんタッチ」

近隣の講演会等のご案内

寄付のお礼とお願い

岡山市内へと向かう車の窓から見える山々は、もうすっかり色づいて、黄金色に輝いています。
新緑の季節の山も好きだけれど、冬に向かう秋の山のかがやきも大好きです。
幾重にも連なる山また山、ここ岡山県赤磐市の秋はそろそろ終わろうとしています。
朝晩の寒さは、冬の近いことを知らせてくれているようです。
ついこの間までの暑さが身体に残っているようなのに、季節は一気に変わっていこうとしているようです。今年の秋はなんて短いのでしょう。夏が終わったな・・・・と思って合い服を用意したものの、それを来る間もなく冬のセーターが必要になりました。
ブラウスやカットソーの上から薄手のカーディガンを羽織るスタイルが好きな私でしたが、ほとんど着る間もなく、今は冬服を着ています。

さて、11月の初めに夫とふたりで奈良の正倉院展と京都の冷泉家の公開に行ってきました。
正倉院展なんて、哲平には興味もないだろうと、姉に留守番を頼んで夫婦でゆっくり奈良京都を楽しんできました。
正倉院展で印象的だったのは、東大寺の大仏開眼の刻に目を書き込んだ筆が残っていて、それが西暦752年のことだとか・・・。しっかり墨の色が残された筆。
この筆が1300年近く前のものだったなんて・・・そう思うとなんともじんわり胸が熱くなるのでした。
752年の4月9日に落慶奉納が営まれたそうです。なんと私が1952年4月生まれなので私の生まれた日の1200年前大仏様に命を吹き込まれた筆ということでした。その筆が残っているのです。
筆ひとつにもこれほどの刻と想いを感じさせるものが正倉院の宝物にはありました。
有名な香木蘭奢待(らんじゃたい)や、瑠璃色のガラスのカップ、聖武天皇がいつも側に置いていらしたという宝物の数々が、精緻な造りで美しく、なんともロマンを感じさせてくれました。
(正倉院展HPより)
悠久の時を超えて蘇る宝物の数々・・・、古(いにしえ)の昔から人の心を満たしてきた貴重な品々。
シルクロードから中国そして日本へともたらされた品々と、それを大切に後世に残そうとする私たちの祖先に想いを馳せました。
それを長い年月守り抜いた校倉造り。この建物の優秀さと日本人の誠実さや高潔さを思いつつ、帰ってきました。
夫とふたりだけで行く旅は(と言っても旅行会社のツアーでしたが)、私には気持ちにゆとりがあって、のんびりと出来るものでした。
哲平と一緒に行く旅行では、彼がどんな風に感じているかしら? と思って表情を見たり、ああ嬉しそうと思えば、気持ちがほんわかと暖かくなったりもするのです。それはそれで楽しいのですが、夫婦だけの旅では、自分の想いだけを考えていられるので、開放的です。
ああ楽しい・・、あれを見たいなぁ〜、この道を行ってみたいわ〜、あれが食べたい・・・・こうしたい。
何でもその時々で思うとおりのことが出来るのです。
どれほど、私たちが息子のことを気にしながら暮らしているのかがよくわかります。そういう意味で姉に哲平を任せて出かけたこの二日間、とっても息抜きできました。
(若草山にて、遠くに東大寺) (嵐山にて、後ろは渡月橋)
普段もグループホームに入っているので、それほどお世話をしているわけではないけれど、旅行の時は、気をはっていたんだなと、つくづく思えた2日間でした。
娘は丁寧なスケジュールを作ってくれて、本人に伝えてくれました。うるさい親がいない楽しい休日を過ごしたであろう哲平の様子を知ることが出来ました。
姉がいてくれることの有りがたさを思った夫婦二人の旅でした。

さて、話は変わって、先日川崎医療福祉大学で行われた「自閉症ネオカンファレンス2025」というTEACCHを全国で取り組んでいる人たちの集まり、発表、研修の場というような、まあ端的に言うとTEACCH祭りという感じの集まりに参加してきました。
全国各地で様々に取り組まれている自閉症の実践者たちが、ここに集まり学びそして、新たな想いを持って自分の支援現場に帰っていくという感じの会でした。こんなに多くの人たちが、自閉症の人たちの支援について熱く学んでいることにいつもながら心から感動しました。
今年のテーマは「エビデンスについて学ぶ、エビデンスに基づく実践とはどのようなものか」と言うもので、自閉症支援について改めて考えるきっかけをいただきました。
たくさんの展示やメインルームの他に分科会もあって、どこへ行こうか迷いに迷って行き先を決めました。
3日間くらいやってくれたらいいのに・・・って、思ったりもしました。
先程 "お祭り"などと不謹慎な発言をしましたが、久しぶりの人との再会が嬉しくもあったけれど、その人の素晴らしい成長ぶりに、その素晴らしい発表に涙したり、自分たちの取り組みを振り返ってみて、これでいいのか?満足していていいのか? と問題意識を突きつけられるような気持ちになったりもしました。
また、TEACCHだけではなく、ABAに基づく様々な取り組みの発表もあって、TEACCHの柔軟な懐の深さを思いました。
最近聴いた話ですが、ダーウインの言葉です。
「生き残る種とは、もっとも強いものではない。もっとも賢い種でもない。変化に合わせることが出来る種である」
つまり、柔軟な思考、柔軟な変化を受け入れることが出来る種ということでしょう。
人も同じかなとその時思いました。その時その時の変化や考えを、環境や人や場面によって柔軟に変化していける人が生き残っていくのかもしれないと思ったのです。
それでいうとTEACCHは、頑固一徹ではない・・・。良いと思えるものはドンドン取り入れて、検証しつつ実践に活かしていると思いました。講演を聴いていて "いいねボタン" をたくさん押したくなりました。
つまりTEACCHは、生き残ると言うことでしょう。
自閉症の支援については、1988年生まれの我が子が生まれてからでさえ,様々な支援方法やプログラムが生まれて、そして消えていきました。信じられるもの確かなものを探し続ける親と支援者にTEACCHは、しっかりと答えを出してくれているように思います。
私にとってエビデンスのある支援方法というのは、TEACCHとPECSとESDM、そしてまだ理解しきれていない・・・ABAです。私も柔軟に、しぶとく生き抜いていこうなんて思います。
今回のネオカンファレンスは、私には、見るもの聞くものが刺激的で、やっぱりお祭りだったなぁ〜と感じました。そして、以前は早稲田大学で行われていた自閉症カンファレンス日本が、岡山の倉敷でおこなわれるなんて、最高です。日本の真ん中に近い岡山県。九州、四国、山陰にもアクセスがいい岡山県です。気候も温暖ですから、雪や嵐もありません。観光にも適した倉敷という地で行われている、自閉症ネオカンファレンス。
こんなに楽しいそして実になる集まりが岡山で行われるなんて、最高!! 去年よりずーっと充実した内容でとっても良かったです。来年は、2026年11月22日(土)〜23日(日)に行われるそうです。
今から行く気満々の鳥羽でした。

話は大きく変わって・・・久しぶりに友人と二人で、今は亡きもう一人の友と昔に三人で行った、洋服の通販カタログを送ってくれていたお店に行ってみたいと思いたち、児島まで高速道路を走って出かけてきました。
久しぶりに乗った高速は、ちょっとばかり73歳のおばあちゃんには怖くって、前には平気だったスピードにもついて行けず、80キロくらいを保って走っていると、ドンドン追い抜いていかれます。
高速道路って最高時速が確か80キロだったような・・・。でも、80キロなんかで走る車は、他には見当たりません。
女友達と二人のんびり行きましょう、とようやくたどり着いた児島でした。
・・・が、なんということでしょう。そのお店は、閉店していて、お店のあったところには、何にも残っていませんでした。残念でなりません。やっとたどり着いたのに、お店は閉まり、昔いったフレンチのお店もなく、その近くの花屋さんも今はもうありません。
コロナの影響なんだと思うけれど、色々なお店が生き残れずに消えていきます。
残念で元気が失せそうでしたが、気を取り直して、ええいやけくそじゃ〜と近くのブティックで、カーディガンとベストの安いのを買いました。
そして、先日のカンファレンスでの倉敷行きにも、高速道路を使いました。児島まで走った前回よりは怖くなく、少しは慣れたのかもしれませんが、スムーズに走ることが出来ました。
佐々木正美先生がご存命の頃には、毎週のように通ったこの道でした。たまには高速を走らないと、怖くなってしまうことに気づきかされました。
私は山陽インターチェンジから高速に乗るのですが、インターに入るとき、「ここへ無事に帰ってこれますように」と神様にお願いすることにしています。
少々オーバーですが、お陰で毎回無事に帰ってこれています。めでたしめでたし〜。

ところで、先日ふと思い出したことがあります。
小さい頃、あれは私が小学生の頃のことでした。
私の実家では昔は醤油を樽で買っていました。樽に入った醤油なんて見たことがない方も多いと思いますが、お酒の樽はご存じでしょう?
樽には、下の方に木の栓がついていて、そこからお醤油が出てくるようになっているのです。
祖母は上手にその栓をひねって、お醤油を容器に取り出して使っていました。私は、それをやってみたくてなりませんでした。こっそりやってみたかった。それは怒られることは分かっていることでした。それでもやりたかった。
・・・そして、やってしまった結果、いくら止めようとしてもドンドン醤油は流れ出し、どうしても栓が入ってくれません。
怒られるに違いないので余計に焦って手元が狂ったのか、醤油のでる勢いに小学生の力が及ばなかったのか、その周りは醤油でびしょびしょ・・・・私の服も顔も真っ黒にびっしょびしょ・・・。見るも無惨な情景が広がっていました。
もちろん怒られたはずに間違いないのですが、嫌なことは忘れてしまうという得な性格なので、怒られたのは覚えていません。
それでも、あの時のびっしょびしょと、慌てた記憶がなぜか思い出されました。
実は、私は他にもやってしまったことがあります。
実家にはお米を入れておくタンクのような大きな米びつがありました。
それを醤油と同じく開けたことがあるのです。
お米を1斗とか2斗とか、下の蓋から出して精米していたのですが、私は祖父がそれをやるのを見ていて、どうしても触りたくてなりませんでした。
触っちゃダメだと思えば思うほど、その誘惑に勝てません。
ついに開けてしまった日のことを、先日なにげに思い出しました。
ADHDだもんね。見たらやりたい。我慢できない。そんなかわいい女の子のことを思いました。
その米は、ドンドンドンドン出てきて、納屋の中は米だらけ・・・・、こっぴどく怒られたでしょうけれど、都合良くこの怒られた記憶もほとんどありません。なんてかわいいンでしょうね。
小さい頃の私を今の私が思い出して、励ましています。いい子だね。かわいいね。そして、やってはいけないことは、分かっちゃいるけどやめられないよね。なんちゃって。
変な面白い女の子だった私です。そんな子でもなんとか大人になるのです。大丈夫!!

近頃、私は徹子の部屋を録画して、見ています。
その中で大和田獏さんの回のお話しが印象に残っているのでここに書きますね。
「父と母の生き方が、今の自分の生き方のベースになっていると思う。父は、人生というのは困難なことがよくある。そこで絶望することもある。
でもそんな時下を向くな、前をみろ。遠くを見たら希望の光が見えるから、それを信じて行けって・・・。
母は、いつも笑っているような人でした。いつも笑っていろっていうんです。
辛いときも笑っていろ!もし辛いとき泣いていたら、辛い人しか集まってこない。笑っていると幸せな人が寄ってくる。幸せを分けてもらえるからって・・・。辛いときでも笑顔でいられる人になりなさい。」
そんな風に言われるご両親のお陰で、大和田さんは奥さんの突然の死にも頑張って耐えてこられたのかな〜と思いました。
素敵なご両親に育てられ、その教えを守ろうとして生きておられる大和田さんに感動しました。
お父さんが亡くなるときこんな風に話をされたそうです。
「おまえは充分親孝行をしてくれた。悲しむな。自分は充分生きた。」
こんな風に子どもに言って、旅立てるような人生を送りたいものですね。

時折冷たい風が吹いて、木の葉が風に舞っています。山の木々もすっかり色づいて、短い秋が足早に通り過ぎようとしています。次の会報は12月末になると思います。
ちまたではコロナに加えインフルエンザも猛威をふるっているようです。
皆さん、お身体お大事に、元気でまたお会いしましょう。
(鳥羽 美千子)

育てる会 自閉症啓発セミナー の 報告

令和7年11月5日(水)、令和7年度第4回目のセミナーとして、信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授の本田秀夫先生をオンラインにお迎えして「第134回 育てる会 自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
本田先生の講演は、7月2日に続き本年度2回目でしたが、今回は「家庭・学校において本来あるべき理想的な支援とは何か」というテーマでお話しいただきました。
" 家庭・学校において " とタイトルをつけさせていただきましたが、学校の先生方の参加は少なく、家庭での理想的な支援のお話を聴きたいという保護者の方が圧倒的でした。それだけ切実さの違い、想いの温度差があるのでしょうね。
次回の3回目も、「現在の日本における家庭・学校での支援の実態と課題」(8年3月4日)のテーマです。
せっかくの本田先生のお話ですので、改めて学校現場への広報の仕方を工夫していかなければ・・・・と思っています。
それでは、今回のセミナーに参加したスタッフからの報告や、参加者の方からのアンケートが届いていますので、その一部ですが紹介させていただきます。

先日2025年11月5日(水)、オンライン(ZOOM)で開催された育てる会の自閉症啓発セミナーでの本田秀夫先生の第二回講演会「家庭・学校において本来あるべき理想的支援とは何か」に参加させていただきました。そこでの学びを簡単に報告させていただきます。
最初に印象的だったのは、
「ASDの人の症状を減らそうとしたり、無理になくそうとしたり、定型発達の人にできるだけ近づけようとすることは、人の手によっては無理であるということを知ってほしい」
「ASDの人は過剰なストレスやトラウマを予防できれば、安定した青年期を迎えられるイメージを、周囲の大人が持っていてほしい」
「せめて、悪くしないようにという意識をして、どっしりと構えて見通しを持って関わっていくことが大事」
「感情や情緒が不安定であるとかストレスを多く持つとか睡眠の異常があるとかの部分については、環境との相性によって起きてくる」
「ASの特性の濃さと生活の支障は比例しない」
などという先生の言葉でした。
幼児期から学齢期の支援をしている支援者としては「早期発見」「早期療育」「早期介入」の重要性を日々感じています。
早期にASD特性があることが分かって支援に繋がっていくことで本人にどう関わっていくと良いか・逆にどう関わっていくと危ういかということを早期に気づけると、本人が失敗経験をしたり責められたりするようなリスクは少なくなると思います。
そのために、AS脳である子どもたちにとって安心できる環境がまずは家庭であればいいなぁと思います。
その人に合った学び方をしていくことで、ゆっくりかもしれないけれどしっかり学べる子たちなんだということを、一番身近な大人であるご家族が知っていければ、子育てがしやすくなっていくんじゃないのかなぁと思っていました。
そして、ASDが少数派だから直すべきだとか定型発達が正しいとかそういうことではなく、そういう多様性の中で、その人らしく生きていくためには、受け入れられて認めてもらえる環境がまずは家庭からスタートしていけたら、皆にとってハッピーなんじゃなかろうか・・・ということは、漠然と感じているところでした。
今回、本田先生のお話を聞いていて、自分が言語化できなかった部分について、とても丁寧に詳しくお話いただけて、「そう!そうなの!!」と何度も頷きながらメモを取らせていただきました。
また、「ASの行動特性が目立たないタイプ(例:知的障害がない人など)の人は、困らないかというとそうではない」
「2・3歳の頃に目立っていたような発達特性が就学前後に改善すると、周りの大人は『良くなった』と安心してしまいがちだけれど、彼らは違和感を持ちながら生活していき、むしろ10歳前後の前思春期から思春期あたりにしんどくなって、再度受診するというケースも多く聞く」
というお話については、療育現場で実感として日々感じているところです。
ちょうど「小3・4年の学年あたりから、むしろ課題が改めて見えてくるよね」とご家族とお話したところだったので「タイムリー!!」と驚きました。
就学前後は「学校という集団になじめるか」がご家族にとっても大きな心配ごとになりやすく、そこでなじめている(ように見える)と、「やれやれ!良かった!!」となるケースが結構あります。
でも、なじめているようでも本人は実は無理して過剰適応状態になっていたり、遠慮しすぎていたり、我慢しすぎていたり、なんとかなじんでいこうと努力し続けて疲れてしまったりすることもあるのだなと思い、いじらしいなぁとも感じていました。
後半にもお話が出ていた「思春期・青年期の親の関わりとして、家族関係を良好に平和に過ごすこと・良かれと思って親が過干渉になると逆効果・子どもに情報提供はするけれど、自由な選択と決定の保障をしていくように・支援つきで試行錯誤に付き合っていくことが大事」という部分については、「思春期に崩れることが多い」「思春期こわい」とおっしゃるご家族もおられる中、「むしろ『思春期までをどう過ごすかが大事』なんだな」とも感じました。
安心して思春期を迎えるためには、幼児期から周囲の環境が本人にとってどのようなものだったのか、本人のこだわりや記憶の強さや物の捉え方などをどのように把握して関わっていくのかが、本人らしくのびやかに大人になっていくためには必要な視点なのだなぁと改めて感じました。
「定型っぽく育てる」ことをゴールにすると苦しくなりますし、それは難しいことだと思います。
自分のことも大切に・相手のことも大切にし、必要に応じて自己開示もしながら、定型発達の人達が多数派の社会で共存して生活していくには、ある種のコツとして色々知っていることも大事だと思います。
そういうコツを使うかどうかの選択肢はその人にあるし、自分を受け入れることと、他者と暮らしていく中で調整していくことは、矛盾はしないんじゃないかなあとも感じました。
他にも、ASDの子どもたちが自己肯定感を育てるための周りの関わり方・二次障害にならないための声掛けの仕方やポジティブ思考での周囲の関わり方、自己決定や相談スキルの重要性・合理的配慮についての捉え方・ASDの人が健康で幸せに暮らすための生活のコツ・仲間づくりやサードプレイスの重要性や実例などなど、本当に多岐にわたるお話で、テンポよいお話と、ごまかしのない率直なお話に2時間があっという間に過ぎていました。
質問にも多くご回答いただき、たくさんの参考図書も紹介してくださいました。
ASDの人が自己実現をして幸せに生きていくために、専門家として何ができるのか・家族と共に何を確認していけばいいのか・学校や社会の中で彼ららしくハッピーに生活していけるようにどのように周囲に働きかけていけばいいか・・・たくさんの宿題をいただいたように思います。この学びを今後にしっかり繋げていけたらと思っています。
本田先生、ありがとうございました。
(松田 紗代)

しろまる 定型発達と自閉症とは違う種族という表現がすごくわかりやすかったです。我が子は自閉症児で自分の障害を隠したい傾向・誇りに思えていない傾向にありますが、その理由が今回のご講演でよくわかりました。まずは親である私自身が変わり、本人の興味関心や本人のペースを大切にしたいと思います。
現在の学校教育では自閉症児本人の興味関心に合わせると言うよりも定型発達よりだなと改めて知りました。その中でわが子が学校に頑張っていると考えると、帰宅後にしっかり本人の興味関心の時間や場所を保証してあげたいと改めて思いました。本田先生が我が子の感じ方を代弁してくださったように感じ、親としてはたくさんの気づきがあり、とてもありがたかったです。 (保護者・家族)
しろまる 講義を聞かせていただき、自分の支援は押し付けや自分の主張が入っていたなと反省しました。学ばせていただいているのですが、自分の今までの考え方や思考の仕方のクセはなかなか抜けないものだと反省しました。また、周りの目や考え方に左右されて、今までこうしてきたから...という、既存のやり方に従わなくてはいけないことに、仕事を辞めたいくらい葛藤することが多い今日このごろです。
でも、子どもたちや保護者にとって、今は何を大切にしてどのような支援が必要なのかを、子どもたちや保護者と一緒につまづきながらも考え、保護者が子育てを楽しみ、子どもたちがよりよい人生を送れるように努めていきたいと思います。本日も貴重な学びをありがとうございます。 (幼稚園教諭)
しろまる 子育て時代を振り返ると、親が良かれと思って助言したり、過干渉になっていたのではないかと思わされます。子育て時代に先生のお話を聞きたかったです。
定型発達に近づけることを期待し、それが目的になることで、本人の本来の大事な部分をストレスで苦しめてしまうことがあることなど、いろいろ学ぶことができました。
特性をもった方たちが生きやすい社会になるように、もっと理解が深まるとよいと思いました。 (地域一般)
しろまる 「健康的な自己肯定感は、子どもの達成度が親や教師の期待を上回ったときにしか育たない」と言語化していただいたおかげで、私の中で「自己肯定感」の言葉が腑に落ち納得できました。本田秀夫先生、具体的で内容の濃い貴重なご講演をありがとうございました。 (医療関係者)
しろまる 今回もためになるお話を聞かせて下さり、ありがとうございました。私は現在不登校&ASDの子の母です。子どもの行きたくない、という選択を尊重しつつも、やはり親としては最低限の漢字や計算は・・・という思いもあり、家にいる時につい「一緒にプリントする?」等声をかけてしまっていました。
講演で思春期の関わり方がとても重要だということを改めて知り、親も気持ちの折り合いをつけて情報提示はしつつも、すっこんで黒子に徹するようにしないといけないと痛感しました。目先の"できた"、だけにとらわれず将来を見据えて考えないといけませんね。
視覚的構造化についてのお話も大変参考になりました。ASD=視覚支援が有効といわれていますが、提示内容に命令的要素が含まれているとうまくいかない、一方的な押し付けになると自己決定力や相談力が育っていかないという点は大変気を付けなければいけないと思いました。 また次回の講演も楽しみにしています。ありがとうございました。 (保護者)
しろまる 人種が違うと聞いてようやく腑に落ち、ASDではなく、思い切ってサイヤ人とかに名前が変わればいいのになと思いました。
定型発達に近づけよう、と私も意識せずにしていました。子どもの障害を障害として見ようとせず、受け入れていなかったのかもしれません。
特性が強かったという先生のお父さんの話や、先生自身の幼少期の話も面白そうなので聞いてみたかったです。 (保護者)
しろまる 子ども、教師、保護者の関係についてのお話で、「平和に仲良く過ごせる活動をする」「可能であれば教師は子どもの助言者に」「教師は子どもが興味をもてる活動の提案を」、「共感しながら試行錯誤につき合う」「情報提供と考え方の整理は行うが、助言は控える」、過剰適応への対策など、深く頷ける言葉でした。
自閉・情緒支援学級、知的支援学級では、私は「〇〇ができるようになろう」ということを重視していました。生徒が安心できる活動を、自分で決めて取り組むことが大切ですね。各支援学級の担任とも共有し、方向を話し合っていこうと思います。 (中学校 通級指導担当)

支援者向け 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

令和7年度、赤磐市との共催による「発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐」です。
今年の講座は、全国の菊池道場の道場主として、子ども達のコミュニケーション力を伸ばすことに力を注がれている、教育実践研究家の菊池省三先生の講座です。
第6回は、菊池先生の実践の中でも、特によくしられている「ほめ言葉」と「価値語」についてのお話でした。
実際の動画で、ほめ言葉のシャワーが生まれる様子、それが学級の中で伸びていく姿をみることができて感動しました。今、普通学級の中で足りないもの、これから築いていきたいもの・・・それに改めて気づかされた講義でした。
菊池先生のお話も、あと4回、この機会にできるかぎり菊池先生の実践を学ばさせていただきたいと思います。

『 第7回 発達障害支援夜間連続講座in赤磐』

日 時:令和7年12月2日(火) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「言葉を超えたコミュニケーションの可能性(非言語コミュニケーション)」

『 第8回 発達障害支援夜間連続講座in赤磐』

日 時:令和8年1月6日(火) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「学級運営とトラブル対応におけるコミュニケーション」
講 師:菊池 省三 先生(教育実践研究科:菊池道場 道場主)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円、
赤磐市在住・在勤者 無料(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
第6回「学級づくりにおける「ほめ言葉のシャワー」と「価値語」」に参加された方からの感想です。

しろまる 「褒め言葉のシャワー」で学級経営をされる様子を、動画と解説で学ぶことができ、大変勉強になりました。子どもも大人も褒めてもらうと嬉しいですよね。いつも近くで見てくれるクラスメイトや同僚から褒めてもらうのが、「見てくれていたんだ」と感じ、より一層喜びが大きくなるのだと思いました。
「褒めメガネ」をかけ、「褒めアンテナ」を巡らせて、周りの人たちの良さを見つけてそれを伝えていけたらと思います!
しろまる 対話における指導が中途半端になっていたことを反省しました。教師からの指導だけ一方通行だったこと、もっと子どもたちに考えさせるための指導が足りなかったと反省! 成長ノートも活用しながら日々の出来事を自分事として捉え考える時間の設定、工夫が足りなかったと気づきました。
頑張って伸びようとしているこどもたちの力を信じて、教師の願い思いを正対してぶつけていきたいと考えました。対話今まで以上に大切に取り組みます。ありがとうございました。
しろまる 「価値語を子どもたちの中に植林していくのは教師の仕事」という言葉にハッとさせられました。
教師自身にその意識と覚悟がなければ、良い学級づくりは実現しないのだと深く感じました。
動画を通して、他者を"褒める"という行為が、単なる言葉がけではなく、相手をよく観察し、良いところを見つけ、相手にとって価値のある言葉で伝える営みであり、その積み重ねが、子どもたちの間に良い人間関係や信頼関係を育むことにつながると確信しました。
また、褒められた子が褒めてくれた子に喜びを伝え、さらに褒め返している姿がとても印象的でした。褒め言葉が循環することで、対話が生まれ、温かな関係性が広がっていく様子に感動しました。
今日の学びを通して、教師の覚悟や価値観こそが、学級の雰囲気や子ども同士の関係、そして一人ひとりの安定や自信に直結するのだと改めて実感しました。
私は幼児期の自閉症支援に携わっています。今日の学びは自閉症支援の中でも大切にしたい点がたくさんありました。これからの支援の中で、自分の言葉を意識し、子どもたちに価値語を植林していける支援者でありたいと心から思いました。ありがとうございました。
しろまる 今日は今まで以上に反省の2時間でした。もっともっと、と思うあまり"がっちがち"の型にはめていました。全ては私の責任なのに、子どもが子どもが、になっていました。
明日から当たり前を捨てて、学ばせてもらっているというスタンスで「いい!」を口癖にしていきます。残り5か月、子どもの成長を信じ切ります。

現場の先生のための即実践講座

令和7年度の即実践講座は、講師に鳥取大学大学院 教授の井上雅彦先生をオンラインにお迎えしての講座です。
第6回はゲーム障害について、「自閉症・発達障害とネット・ゲーム依存 〜その理解と支援〜」のテーマでの講義で、11月26日に行なわれたのですが、会報の締切の関係で、来月号で第7回「「問題行動と機能的アセスメント」と一緒に報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。

『 第7回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和7年12月23日(火) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「問題行動と機能的アセスメント」
講 師:井上 雅彦 先生(鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html

支援ツール勉強会の報告とお知らせ

18歳の春を目指すクラブによる支援ツール勉強会を開催しています。
今年も講師は武蔵博文先生にお願いしています。
令和7年11月5日(水)、今年度第3回となる「支援ツール勉強会」を開催しました。
今回のテーマは「毎日の生活に見通しを」。
スケジュールづくりを通して、変化に備え、スムーズに切り替えができるようにするための支援について学びました。
見通しを持って生活することは、安心して過ごすことにつながります。スケジュールは「目で見てわかる」大切な支援の一つです。その子にとって分かりやすい形(長さや区切り、文字・絵・写真など)で作ることが重要で、場合によっては変更点だけを伝えるなど、個々に合わせた工夫が必要であることを確認しました。また、「どうなったら終わりか」が分かりやすいようにすることも大切なポイントです。
"ただ見せればよいわけではない" ということですね!
さらに、スケジュールを使いこなせるようになった後には、子どもが少しずつ自分でスケジュールを作れるように教えていくことが大事だと先生は話されました。
スケジュールの中に本人の好きな活動や興味のある要素を取り入れることで、意欲やモチベーションを高める工夫についても意見を交わしました。
参加者同士の交流の時間があるのも、この会の素敵なところです。
参加者からは、「スケジュールを教え直すときは新鮮さを出す工夫を」「好きなイラストを入れて興味づけを」「やらされている感があるときは、負担がかかっていないか、終わりが見通せているかを見直す」など、経験に基づいたさまざまな意見が共有されました。
「やってみます!」「こうしてみようかな」など、前向きに取り組む声も聞かれ、スケジュール作成への意欲が高まる時間となりました。
それぞれが作ってみたいスケジュールを考え、参加者同士や先生からアドバイスをもらいながら、家庭で新しく活用できるスケジュールづくりへの準備が整ったのではないでしょうか。
また、前回の勉強会で紹介した「チャレンジ日記」に取り組み、実際にできるようになったとの嬉しい報告もあり、参加者全員で喜び合う時間となりました。
これからも、子どもたちが安心して主体的に生活できるよう、支援の工夫を学び合っていきたいと思います。
【予告】 第5回目 「何を言われても大丈夫」 トラブル場面での対処法と感情コントロール
周りからの圧力やからかい、ちょっとしたトラブルの時に、どう対処すればよいのか分からず戸惑ってしまう...
そんな場面は、お子さんにとっても保護者の方にとっても、大きなストレスになりやすいですよね。
今回は、トラブルが起きたときの対処の仕方を学びます。
武蔵先生の 『カンジョーレンジャー』 を参考図書として、分かりやすく解説していただきます。
また、書籍の中に出てくる「カイケツロボ」の説明と、すごろくゲームを交えながら、楽しく学べる内容です。 参加者みんなでワイワイと楽しみながら、感情コントロールを一緒に学んでいきましょう!
ぜひご参加ください。
日時:令和8年1月7日(水)10:00〜12:00
場所:育てる会事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐんグループ療育利用者 500円(各回)
申込:チラシのQRコード、LINE、メール、Fax.086-955-6748
正会員の方は無料です!
第4回は、この会報の到着には間に合わないかもしれませんが、前月号でお知らせした通り、
12月1日(月) 10:00〜12:00 「手際よくスムーズに」です。
ここから下 ↓は 正会員向け行事のご案内 です。
(注記) 正会員について
資格:自閉症のお子さんのいるご家庭で、原則 岡山県在住の方
(会員向け行事は岡山県内にて開催のため)
×ばつ3月末まで (次の年から年会費:14,400円)
特典:正会員向け行事参加
【 キッズルーム、サッカー&ドッジスポーツクラブ、水泳教室、木工教室、AAO活動(ガイドヘルプ活動)、木工教室、クリスマス会、OHAの会(高機能)、座談会(クッキング、マッサージ)、18歳の春を目指す会、さをり織り教室、はやぶさの会(男の子)、クローバーの会(女の子)、わいわいHoliday(青年の会)、おやじの会(山のぼり、BBQなど)】 など
セミナー等 正会員料金、毎月会報郵送
(注記)賛助会員について
資格:どなたでも
会費:入会金 不要、年会費 3,000円(入会された月から1年間)
特典:セミナー等 賛助会員料金、毎月会報郵送
正会員・賛助会員・療育・セミナー・連続講座等 申込み
http://sodaterukai.org/policy1.html

クリスマス会のお知らせ

毎年大人気のクリスマス会を今年も開催します!
恒例のお菓子投げにビンゴもあります。
サンタクロースから素敵なプレゼントもあるかも!?
日 時:令和7年12月20日(土)13時〜15時頃 (12:45 受付開始)
会 場:岡山大学 体育館
参加費:子ども1人につき500円(保険料込み)、兄弟児も参加可能(金額は同様)(正会員限定)
持ち物:うわぐつ、各自のビンゴ用プレゼント
詳しくは同封のチラシをご覧ください。

元気を出すための座談会の報告

11月10日(月) カフェドグラスにて元気を出すための座談会を開催しました。
当日は6名の方が参加してくださり、ゆったりとした空間で 美味しいお食事とおしゃべりを楽しみました。
おしゃれなプレートランチやティーセットをいただき、心も身体もリフレッシュ☆彡
しっかり元気を出すことが出来ました!!

絵カード作成 ワークショップのお知らせ

次回の絵カード作成ワークショップは、平日の午前中に開催することにいたしました。
PECSやスケジュールなどで使う絵カードは、お子さんが普段よく見ていて、理解できるものでなくては、伝わりませんね。
具体物であれば、写真に撮ってカードにすることが簡単で、しかもわかりやすいと思います。
そこで、スマホやパソコンで簡単にカードを作るやり方を紹介します。
くわしくは同封のチラシをご覧ください。

「絵カード作成 ワークショップ」

日 時 :令和7年12月9日(火) 10:00〜12:00
会 場 :ぐんぐんタッチ(赤磐市上市355-2) (事務局と同じ建物です)
参加費: 300円(材料費)
申 込 :チラシのQRコードより (正会員・ぐんぐんグループ利用者限定)

サッカー&ドッジ スポーツクラブ の 報告とお知らせ

11月8日(土)に岡山大学の体育館にてサッカー&ドッジボールスポーツクラブを開催しました。
岡山大学のお兄さん、お姉さんと一緒に広い体育館で思いっきり体を動かしました。
新しいお友達も募集中です。体験・途中参加も可能です。
興味がある方は、育てる会事務局までお問い合わせください。
次回は本年度最後の活動で1月24日(土)です。
ぜひみなさん奮ってご参加ください!
次 回: 1月24日(土) 10:00〜12:00
場 所: 岡山大学 体育館
参加費: 年1,500円(保険代含む) (正会員限定)
(注記)×ばつ残りの回数分です。(きょうだい児の参加も可です)

水泳教室のお知らせ

日 時:令和7年12月21日(日)15:30〜17:00
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★水泳教室に新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。(正会員限定)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は12月18日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I & S)

資産運用セミナーの報告

11月15日(土)、事務局大広間において「資産運用セミナー」が開催されました。
当日は、中国銀行から6名もの担当者にお越しいただき、10時から12時まで親本人の資産運用と、親亡きあとに我が子へスムーズにお金を渡す方法などについて2部構成でお話しいただきました。
参加者は現地に12名、Zoomオンラインで8名と、みなさんに興味のある企画となったのではないでしょうか。
前半の「投資の基礎知識」ではNISA(少額非課税投資制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の仕組みや運営方法、メリットなどの話で、参考になることも多かったのですが、やはりみなさんの興味が高かったのは後半の我が子へのお金の渡し方の話でした。
まだいろいろ課題のある成年後見人制度ですが、後見人をつけないでも、うまく障害をもつ子に財産を渡すには、ということで「遺言信託」や「特定贈与信託」の仕組みを説明してもらいました。
特に銀行を受託者として、親亡き後に定期的に生活費等を渡してもらう特定贈与信託は、選択肢の一つになりそうでしたね(契約手数料や信託報酬についてはもう少し詳しく説明を知りたいと思いました・)。
親亡き後が身近に感じられるようになってきた昨今、後回しにせず取り掛からねばならないことも迫ってきたことをわが身に知らされたセミナーでした。
(T 父)

OHAの会 お知らせ

OHA(Okayama High functioning Autism)の会は、知的障害を伴わない自閉スペクトラム症(ASD)の子どもを育てる保護者のための、学びと交流の場です。
保護者が子育てのヒントを得て、悩みを共有し合えることが目的です。
今年度の講師は、川崎医療福祉大学 医療福祉学部 医療福祉学科の小田桐早苗先生です。
吉田友子先生の著書『その子らしさをいかす子育て』をテキストに輪読会を行い、小田桐先生に丁寧に解説をいただいています。
後半は、参加者からの質問や相談に直接答えていただく時間も設けていただいています。
次回は、12月6日(土)です。10:00〜12:00 (Zoom開催) (正会員限定)
途中参加も可です☆ 希望の方は、事務局までお問い合わせください。

ヨガ教室 の お知らせ

日 時:令和8年1月11日(日) 9:00〜10:00
場 所:育てる会 事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
持ち物:バスタオル、飲み物、ヨガマット(お持ちの方は)
申込先:育てる会正会員LINE、 TEL086-955-6758
(注記)育てる会正会員 先着3名様まで無料 (先着3名無料は正会員限定)
主催は、ヨガインストラクター 今井麻記子先生の教室です。
毎週日曜日9:00〜山陽ふれあい公園で「めぐりんヨガ」をやっています。
ヨガマットがない方はバスタオルを敷いて行います。
トレーナーなどの動きやすい服装でお越しください。
基本は裸足ですが、寒いときは靴下を履いたままでも構いません。

はやぶさの会 の お知らせ

「はやぶさの会」は、ASDの育てる会正会員メンズたちの友達作りの会です。
皆で集まって、ボウリングに行ったり、ご飯を食べに行ったり、とにぎやかに楽しんでいます。
友達関係のこと、部活や高校受験などについても色々子ども同士で情報交換したりもしています。
冬休み頃には、また集まって何かやりたいね、と企画を練っているところです。
LINEで相談しますので、興味のある方は ↓ にご連絡ください。
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です(兄弟で参加したい場合、兄弟共にASD診断が出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪ (正会員限定)
(担当:M)

クローバーの会 の お知らせ

「クローバーの会」は、ASDの育てる会正会員女子たちの友達作りの会です。
オシャレの話をしたり、カラオケに行ったり、食事に出かけたりと楽しんでいます。
今後は女子ならではのお悩み(恋愛トークとかね)などもできるような仲間になっていけたら良いなと思っています。
クローバーの会でも、はやぶさの会と同じく、冬休みに集まれたらいいねと相談しています。
興味のある女の子は連絡くださいね。
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある女の子・友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したい場合、姉妹共にASD診断が出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

青年部 わいわいHoliday の お知らせ

青年部 わいわいHoliday は知的障害を伴う青年たちの会です。
なかなか友人たちとお出かけができにくい彼らです。 親たちでそんな彼らに休日を楽しむ機会を作りたいとカラオケやボウリング、会食、小旅行などを企画しています。
次のメインで、みんなが楽しみにしているのは、春頃に予定している大阪のUSJへの旅行なんですが、みんなで集まっておしゃべりしたい(これは主にお母さん方の希望なんですが・・・)ということで、ミニ忘年会を企画いたしました。
忘年会といっても、酒もたばこもたしなまない彼らですから、お昼にお弁当やお菓子を持ち寄ってのわいわいHolidayです。
初めての方も遠慮無く申し込んでくださいね。
日 時:令和7年12月21日(日) 11:00〜13:00 頃
場 所:育てる会 大広間(赤磐市上市355−2)
参加費:無料 各自 自分のお弁当&お菓子 (隣にマクドナルドやゆめモールがあります)
青年部では、高校生〜成人男子 で参加者を募集しています。
現在の登録者は6名です。興味のある方は事務局まで問合せくださいね。 (正会員限定)
育てる会LINEか、Tel.086-955-6758、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp です。
(担当:M & T)

お母さんコラム

中3でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小3でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今日は息子の話。
前回の会報で「事前に聞くようにしているんだよね」という話を書きました。
その後、息子にその話を伝えたところ「んー。あのさぁ」とおもむろにこちらを見ます。
「何?」と聞くと「いちいち聞かんでもいいよ」と言います。
なんでだ?と思って確認してみました。
息子「俺ってさ、見通しがないと不安になったり、分からなくなって決められなくなったりするじゃん」
私 「そうね」
息子「だから、『こうなるかもよ』『もしかしたらこうかもよ』って色々言ってこられると、逆に選択肢が増えすぎて、よく分からんくなるんよ」
私 「ほう」
息子「だから、なんか変更とかってなるなら、『結果としてどうなったか』だけを教えてくれた方が、楽だしありがたい」
私 「え?!それが結果的に『ええ?!』っていうようなことになったとしても?」
息子「うん」
私 「例えば、『カラオケに行きたい』『映画もいいね』って言っていたのが、『変更です。フリフリリボンの女子のお店です』『急遽、妹の好きなサンリオショップに行くことになりました』っていうような変更だとしてもいいの?」
息子「うん」
私 「文句言わないの?」
息子「『ええ!?』とは思うけど、思っていても言わない。
だって俺は決められないタイプだから、決めてもらいたいんやもん」
私 「えー」
息子「だってさー、んー。こんなん言ったら、なんか誤解されるかもだけど」
私 「うん」
息子「結局、俺があれこれ考えても、父さん母さんや妹の言い分で変わることもあるじゃん」
私 「まあね。こないだの誕生日のケーキなんかみたいな、ね」
息子「そう。結果あれこれ考えても、他の人の意見でまた変わるなら、『最初から俺に聞かないでよ』
『決めてから教えてよ』って思う」
私 「ほー」「あれ?なんで『誤解されるかも』とかって思った?」
息子「えー、なんか『人任せにしすぎ』みたいな感じで思われるかなって」
私 「あー」「でもさ、自分で決めないといけないこともあるじゃん」
息子「まあね」
私 「そういう時は、どうするん?」
息子「俺が『自分で決めないといけない』ってことがある時ってこと?」
私 「そう」
息子「そういう時は、こないだ母さんが言ってくれたみたいなメリット・デメリットを示してくれる方法はありがたいよ」
「アイスの種類を選ぶとか、服を買うとか、そういうレベルのことなら自分で決められるし考えるけどね。
将来のこととか、そういう結構大事な決断は、自分だけじゃ決められないから、
そういうのは母さんとか周りに助けてもらわないといけんかな」
だそうです
ある意味潔いというか、自己理解が進んでいるというのか・・・。
なんか私が思っていたよりも、もう少し息子は息子なりに自分と向き合っているんだなぁとしみじみ思ったりしました。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今日は、「表と裏・本音と建て前って難しい・・・というか、だるい」という話。
今の世の中、自分の思ったことばかりをそのまま言っていて、生きていくことができる人は少数派です。発言者の立場・性別・年齢・相手との関係性・周りの状況などによって、同じ発言でも許される場合もあれば許されない場合もあります。
例えば、「あなたのその髪型、前の髪型の方が似合っていて良かったのにな」と思ったとします。
この発言を聞いて「平和に終わる」ことは少ないでしょう。
どういう人なら許されるのかなと思う時、私はいつも「逆に許されないのはどういう場面だろう」と考えます。
散髪した美容師がこれを言ったら「お前が切ったのに何を言っているんだ!」となるでしょう。
街を歩いている通行人やお店の店員さんなどは「切る前(ビフォー)」を知らないので、「切った後(アフター)」の今について発言することはありません。
職場の同僚や学校のクラスメイトや担任の先生は? 性別を問わず、絶対に失礼なことだし、下手すれば同性でもセクハラ発言になるので、言わないでしょう。
友人は? よっぽど仲良ければ、、、いやいや、それでもそのまま言うとトラブルになるから「その髪型もいいけど、前のも似合っていて良かったよね」ぐらいなら受け入れられるのか?
では、家族は? 夫にはやめておこう。わが子に対しては、まだ年齢が小さければいいかもだけど、思春期ぐらいからはやめた方がいいし...。
「もっと正直に、飾らずに、難しく考えずにしゃべればいいのに」と言われることもありますが、正直に飾らずに難しく考えずにしゃべってしまうと、トラブルになる予感しかない。
一般人と違ってASの私は、ちょっとしたことでも「許される」「許されない」を見極められないので、思っていることをあまり言わないようにしています。
それは「つくられた自分」とか「カモフラージュ」とかっていうよりは、人とやりとりする時のトラブル回避術という感じに近いです。
無理をしているとかでもない。対人スキルとして身に着けたって感じに近いです。
ぶっちゃけてしまえば、人に対する興味も本当にほぼないので(失礼)、相手に対する発言をしないんです。
先ほどの例であれば「人の髪型」とか心底どうでもいいとっています。髪型が変わったこと自体に気づかないことも多いですし、「髪型変わった・・・。うん。え? だから?」という感じでもあります。
それによって、その人の価値が変わるとも思っていないというか。
それでも、若いころには「そういう変化を口にすると、相手が喜ぶ」ということを学び、頑張っていたこともありました(この時期はカモフラージュとか過剰適応していた感じ)。
でも、そうする時は話題の選び方が前述のようにミスして、相手と逆に険悪になってしまうようなケースもありました。
だから、「人のことは特別には言わない」と決めているし、「言うならば褒め言葉で!」と決めています(「似合う」時は言うけれど「似合わない」は言わないようにする)。
また、嘘で褒めてしまうと、思ってもいない言葉だということはたいていバレているので、「思ってもいないようなことは、仕事以外では言わない」ようにしています(仕事では、嘘も方便というか・・・)。
まあ、でも私みたいなタイプって、かなり悪目立ちもするわけで。「しろまるさんが、あなたのことを悪く言っていたよ」「しろさんかくさんと、あまり仲良くないですよね」みたいな話も時々耳に入ってきます。
定型の人たちって、本当に色々面倒くさい。だるすぎる。仕事のパフォーマンスに影響が出るなら考えるけど、そんなことで給料もらってないんだけどなぁ・・・それより仕事で結果を出す方が大事なんじゃないかなぁとか思っちゃうのは、やっぱり私がAS気質だからなんでしょうね(笑)
(ちゃーちゃん)
ぐんぐん だより
今月の「ぐんぐんだより」、担当は「ぐんぐんタッチ」です。

ぐんぐんタッチ(児童発達支援・放課後等デイサービス)

11月も終わりが近づき、2025年も残すこと僅か1か月となりました。
寒さも増してきましたが、より一層体調には気を付けていきたいと感じる季節です。
ぐんぐんタッチでは、お子さんのコミュニケーションスキルの発達を中心に取り組みを行っています。
お子さんのコミュニケーションを引き出すために、その子の好きな物や好きな活動を見つけていき、お子さんがスタッフや保護者に要求を伝えることでコミュニケーションをする機会を作っています。お子さんによって好きな物や好きな活動は様々ですが、私自身その子が興味のあるものや熱中して遊べるものを見つけられずにいることもあります。その場合、あそびの時間はその子にとって退屈な時間になってしまいます。
最近、「余暇が充実していて退屈な時間がないこと」がとても重要だと感じたエピソードがありました。年中の男の子のエピソードです。
車や動物を中心に色々なおもちゃに興味がありますが、飽きっぽく同じ遊びにはまるのは数回で、久しぶりに見たおもちゃに惹かれやすいところがある子です。
ぐんぐんタッチに入室する時も久しぶりに出てきたおもちゃを見せて誘うと入室する気持ちになりやすいのですが、とある日から、すぐに入室せずに外にあるポストに石を入れようとするといった、大人からするとしてほしくない行動が見られました。
また、あそびの時間にその子が「おしっこ出る」と言ったのでトイレに連れて行くと、すぐにトイレットペーパーをちぎって水に流したり、水を何度も流して眺めるといった、してほしくない行動が見られました。
私やスタッフは「ぐんぐんタッチにあるおもちゃは、見たことあるものばかりで飽きてきているため、自分なりに面白いことを見つけようとしているのではないか」という1つの仮説を立てました。そこで他事業所のおもちゃを借りて入室の時に見せてみたところ、スムーズに入室することができ、トイレに行こうとする行動もなくなりました。
退屈な時間をなくすことは、大人が期待していない行動を減少させる効果があることを実感しています。
それでも先に述べたように、なかなか熱中して遊べるものを見つけられずにいるケースもあります。
とある男の子は小学6年生になりますが、あそびの時間に興味のあるものがあまりなく、"しろまるしろまるで遊びたい"と自分から要求のコミュニケーションを取ることがありません。それでも興味関心があるものがあります。それは、おやつや飲み物といった「食」に関するものです。
そこで興味関心のある「食」を使って、退屈な時間をなくして充実した余暇の時間にする工夫を考えてみました。
それは「散歩コースを2周したらコーラを飲める」、「簡単なクッキング」、「洗い物や洗濯物干しといったお手伝いをしたらおやつをもらえる」といったものです。
散歩は、1周したら1つスタンプを押して、2つスタンプがたまったらコーラが飲めるシステムにしました。
はじめは一緒にスタンプを押していましたが、繰り返し取り組むことで、今では自分から押しています。スタンプを押すことがルーティンになりつつあるので、今後はスタンプがない状況を作って、スタンプを要求するコミュニケーションの機会を作る予定です。
クッキングは電子レンジを使って冷凍のフライドポテトを温めています。電子レンジの温度や時間は印を使って合わせるように伝えています。ポテトを入れるお皿がない時に要求する機会を作ったり、重たい電子レンジをわざわざ運んで隠して電子レンジを要求する機会を作ったりもしています。洗い物は手順書を見ながら一緒に練習中です。
遊びではないですが、こういった過ごし方も大事な余暇のスキルだと思います。
ふと考えると私も休日に似たような過ごし方をしていると思いました。
掃除や洗濯といった家事を一通りし終えたらティータイムを楽しむ、買い物に行ってご飯を作る、運動頑張ったらコンビニで自分へのご褒美を買って帰る。これらも遊んでいる訳ではないですが、退屈しない休日だと思います。
お子さんの年齢にもよりますが、遊ぶスキルを広げていったり、家事スキルや運動など様々なスキルを教えていくことが、将来充実した日々を過ごすことにつながっていくのだろうなと、この文章を書きながら思いました。
スタッフ一同お子さんの成長を支えられるように引き続き取り組んでいきます。
(ぐんぐんタッチ療育スタッフ: I)

寄付のお礼とお願い

みなさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、みんな楽しそうに暮らしています。
ご支援、本当にありがとうございます。

【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】(R7.10.26〜R7.11.25)

しろまる A.Y 様(千葉県)
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座
中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。

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