育てる会会報 222号

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平成28年10月31日

第222号

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

222号 目次

「種まく旅人」

自閉症啓発セミナーの報告

即実践講座のお知らせ

育てる会 クリスマス会・Cafe Spring ComeCome・OHAの会 お知らせ

18歳の春を目指すクラブ ・USJバス旅行・サッカークラブ・水泳教室 報告とお知らせ

私のお薦め本コーナー
みんなのためのルールブック

近隣の講演会等のご案内

ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ

支援センターNEWS

グループホーム寄付 お礼

さわやかな秋の風が吹き下ろす11月の岡山県赤磐市。畑にシラサギが遊んでいるのが、事務所の庭からも見えます。結婚して岡山に移り住んで42年目の秋を迎えました。
季節ごとに色んな変化を見せてくれるこの赤磐の自然の中でのんびり暮らしている私です。
先日岡山駅前のイオン岡山の中にある映画館で、赤磐市が舞台になった映画「種まく旅人 〜夢のつぎ木〜」を哲平と共に観てきました。
赤磐のきれいな景色が、自然が、丁寧に描かれていて、感激しました。
斉藤工さん、高梨臨さんという豪華なキャストで、赤磐の桃が全国区になった瞬間を体感しました。
私は、赤磐に嫁いで、ここが一番、世界一いい土地だと思っています。
人間がいい。気候がいい。地震や災害が少ない。食べ物がおいしい。土地や建物が安い。物価も安い。岡山に近くて、便利もいい。
「こんないいとこありゃせんわ〜と」思っている私には、とても納得のいくいい映画でした。
赤磐が舞台になるという幸運をう〜んと喜んで、全国的に発信していきたいと思います。
斉藤工さんがとっても、す・て・き。高梨臨さんもとてもきれいでした。
岡山の人情や人の優しさもとてもよく描かれていました。皆さん、ぜひご覧になってくださいね。

さて、私の娘が孫をもう一人産んでくれました。一人目が男の子、二人目は女の子です。
帝王切開でのお産でしたが、無事に先日退院いたしました。
母乳もよく出て順調そうな育児の様子です。一人目は、片時も離れることが出来ないほど手のかかる赤ちゃんでしたが、今回は楽そうな様子にホッとしています。
その手がかかった長男も、今ではいいお兄ちゃんぶりを発揮して、お母さんのお手伝いをよくしてくれるそうです。
さて、そんな新米のお兄ちゃんも、来年は小学生です。
ランドセルを買いに行くというので、「どんなのでも好きなのを買っておいで〜お金は出してあげるよ」といいましたら、なんと7万円ものランドセルを買ったそうです。
「どひゃ〜」ですよ。なんという値段でしょうか。ブランド品ではなく普通のランドセルだそうです。
娘が小学校に入学した頃・・・もう30年以上も前の話になってしまいましたが・・・には、想像もできなかった話ですが、今はもうこれくらいが"相場"なのでしょうかね。
あまりの値段に驚いてしまった私ですが、買ってやると言ったからにはしょうがない・・・。小学一年生の孫のために7万円ものプレゼントです。
世のおじいちゃん、おばあちゃんたちが、孫のためには際限なくお金を使うらしいということは知っていたけれど、私たちは、そんな甘いじいさんばあさんじゃあないと思っていました。
うっかり「好きなのを買ってこい」なんていえないな〜と思った次第です。
7万円のランドセルは、軽くて材質もいいとのことです。まあしょうがない、孫の為です。奮発しますか・・・。
女の子が生まれてくると、次には女の子の節句が待っています。「お雛様は、あなたの雛飾りがあるので、いらないのではないか・・・」と私が言いかけるのを遮って、娘曰く「お祝いだから、してやってな。」ですって、またまた高くつくな〜(ため息)。
二人とも、じいさんばあさんの言うことをよく聞く、いい子に育ってくれるといいのですが・・・・(とほほ・・)。

さて、10月23日(日)には、くらしき健康福祉プラザにて高橋みかわさんの講演会を行いました。
県知事選挙と重なったためもあり、様々な呼びかけにもかかわらず参加者は70名と少なめでしたが、とてもすごい講演会となりました。
はじめにビデオで地震や津波の映像を見せていただいて、改めて地震の恐ろしさを認識した後、この講演会は始まりました。
私たち自閉症の子どもを持つ親として、何の備えもなくのほほんと暮らしていたことに恥じ入りました。災害に対する備えも知識も、皆無状態だったことを思い知りました。
10月21日の鳥取の地震は、結構揺れましたが、あれで震度4だったそうです。
震度4は、モノも落ちないし、立って歩けます。私は、震度4以上を経験したことがありません。岡山は、そんなのんびりしたところです。
だから岡山県人はのんびりな人たちが多く、今回の講演会のお知らせにも動こうとはされなかったのかもしれません。
参加された皆さんは、防災意識をしっかり持って帰られたことでしょう。
私たちは、自閉症の子どもを持つ親たちです。避難所には、多分入れないだろうと思います。周りの皆さんに遠慮して、迷惑を考えると、とても入れないだろうし、自閉症の子どもにとっても大変なストレスになるだろうと思うからです。
壊れかけていても自宅になんとか住もうとするか、車中泊で乗り切ろうと思われている方が多いのではないでしょうか。
でも皆さん、知っていますか?
避難所に入らなかった人には、一切救援物資は配られないということを・・・。
皆さん、知っていましたか?
避難所の一人あたりの面積は、座布団一枚分くらいだったことを・・・。
皆さん、本当に知っていますか?
地震がたとえ岡山で起きなくても、物資が不足して岡山の物不足が大変になることを・・・。
皆さんの家には、どれくらいの蓄えがありますか?
子どもを一週間程度は飢えさせないで済むような食料や水の確保ができているでしょうか。
水道や電気が止まった時の食事はどんなものを食べさせることが出来るか考えていますか?
トイレはどうでしょう。色んなことを想定しての準備を、他の人たち以上に怠りなくしておかねばなりません。
たくさんたくさんの学びをいただいた高橋さんのセミナーでした。
当日は、行政の方々をお呼びして、災害時の自閉症の人たちについて市町村の防災担当者にも知っておいてほしいと願っていましたが、残念なことに岡山県知事選挙と重なってしまい、行政担当職員の参加は皆無でした。残念でなりません。
是非参加した皆さんで、この情報の拡散をお願いします。

さて話は変わって、ず〜とさかのぼりますが、9月26日〜10月3日の間、友人と二人でポルトガルへ旅行に行ってまいりました。
情熱のスペイン哀愁のポルトガルという文言に惹かれて、ポルトガル旅行を楽しんでまいりました。
関西国際空港を10時ごろ出発して、ドイツのフランクフルトで乗り換え、ポルトガルへ着くという合計15時間を超える飛行機の旅でした。
私の席は窓際で、眼下に広がる大地は広大なユーラシア大陸。
太陽を追いかけて西に向かって飛行機は飛ぶので、太陽がいつまでも沈まないという体験をしました。ずーっと昼間のユーラシア大陸を見ながら、結果的にこの大陸の端から端まで飛んだということになります。
私の座席のモニターは、どうしたものか壊れていたようで、映画も運行状況も見えません。それで眼下に広がる大地をのんびりひたすら見続けるという空の旅となりました。
モンゴルかロシアか・・もしかしたらまだ中国なのか・・地上には国境線が引かれていないのでよく解らないまま、じーっと見ながら旅をしました。
川がうねって大地は緑から次第に赤茶けた色に変わっていきました。
やがて、雪の降っている地域もあって、大陸の広さを思いました。
人跡未踏という言葉をよく使います。でもね、上から見ていると、どこまで行っても道がありました。世界の果てまで人の営みの跡があるというのが、すごいなぁ〜と思いました。
広大な大地を見ながら、のんびり聴いいているのは私が習っているゴスペルの音楽。毎回練習の時の音を録音しているのでそれを聞きながらの旅でした。F先生の優しく丁寧な指導の声を聴きながら、小さい声で口ずさんだりしていました。
ユーラシア大陸の上空 1万メートルくらいでしょうか・・・素敵な空の旅でした。
ポルトガルは、のんびりとして人も優しく、温かくて居心地のいい国でした。
ただ、どこら辺が哀愁のポルトガルなのかは、哀愁とは似ても似つかないにぎやか人間の私には、ついに解らずじまいでしたが・・・。
帰ってきた私に哲平は、「2017年、ヨーロッパ行く」と宣言するのでした。
どうも今回の旅行に連れて行って欲しかったようです。
「そうね、また行こうね」と言いながら、そろそろいけるかも・・・なんて考える私です。
あれほど怖かった飛行機も、なんとか大丈夫になったし、団体旅行も国内旅行で慣れている哲平です。言葉が通じない外国でも、全然平気な哲平です。ロスアンゼルスでもハワイでも、日本に比べて困っているようには見えませんでした。
普段からよく解らない世界を生きている哲平にとって、外国も日本も同じなのかもしれません。
物怖じしない哲平には、海外旅行も日本旅行も変わらないのでしょう。
親子でヨーロッパ旅行なんて素敵ですね。ぜひ実現させたいものです。

さて、今年もいよいよ岡山マラソンの開催日が近づいてまいりました。
去年に引き続き、哲平と父さんの二人は抽選により選ばれて、出場できることになりました。去年のタイムは、哲平3時間00分08秒というもう少しで3時間切りという、実に惜しい結果でした。今年は、3時間以内を目指して、42.195キロに挑戦する哲平です。
お父さんは、去年は、初めてのマラソンでしたので、6時間以内に帰ることだけを目的に頑張って走って5時間58分30秒というギリギリのタイムで帰ってきました。
今年は、早くから練習を重ねて、フォームの改造もしたとか言っていましたが、毎年体力の衰えには逆らえない年令です。果たしてどうなりますか・・・。
去年は新聞社がたくさん取材に来て下さって、お父さんが帰ってこなければ、恰好がつかんという感じでした。
今年はプレッシャーもなく、リラックスして走れることでしょう。二人とも、怪我せず帰ってきてくれればOKです。
私ものんびり見守りたいと思っています。

子どもたちがグループホームへ入居して7か月が来ようとしています。すっかり慣れてみんなそれぞれ楽しそうに生活しています。
土曜日には家に帰ってきて、日曜日にグループホームに戻るという暮らしもいいもので、親もそんなにはさびしくなく、本人と少しずつ離れていく覚悟が出来ていくようです。いずれは親なきあと、・・・ということは、子どもとは永遠の別れが待っているわけですが、その前にゆっくり子別れの儀式ができるという感じです。
ところで、そんな哲平のグループホームの部屋が最近一気に変わりました。
シンプルできれいだった彼の部屋が、こんな風な飾りつけになっています。今まで家にあった部屋の飾りつけが、そっくりこちらに来たという感じです。
たくさんのメダルにたくさんのキーホルダーコレクション・・・。
ここを本当の自分の部屋と考え始めた結果かもしれません。
色んな飾りつけを変えて楽しむ哲平の部屋をご覧ください。次にはまた変わっているかもしれませんよ。
グループホームについては、また朝日新聞さんが取材してくださるそうです。
そして、グループホームの住人のM君の事が、OHKの番組で流れるそうです。
メーリングリストではお知らせしましたが、11月4日18時15分からの放送ということなので、この会報が届く頃にはもう放映は終わっているかと思います。
グループホームでの暮らしの様子も紹介されると思いますが、メーリングリストに入っていない会員の方にはお知らせが間に合わなくて申し訳ありません。
そんなグループホーム、次々にマスコミが取材に来られて、彼らも物怖じしなくなりました。テレビにも何度も出たりすると、緊張もしなくなったようです。
色んな質問も答えられる人は、答えるし、答えられない人は、ありのままです。
気楽なもんです。私たちのように緊張するのって、彼らには少ないみたいですね。どんな時も平常心。いい感じです。
ドンドン取材していただいて、このグループホームを知っていただきたいと思っています。たくさんの方に知っていただいて、理解していただくことで、彼らが生きやすくなればと願います。
また、県の広報紙にこんな記事を載せていただきました。
広報紙は県内全戸配布なので、多くの方が目にしてくださることでしょう。
フェイスブックにもカフェのことを載せています。ぜひ多くの皆様に食べに来ていただきたいと願っています。
管理栄養士の方が考えたとてもヘルシーなランチですので、よろしくお願いします。
こんな感じで忙しくしております。おかげで事務局での滞在時間が短くなって、電話相談にもあまりのれなくなっている私ですが、皆さん、いつでも前もって言っていただいたら時間を取りますよ。お気軽に何でも相談くださいね。
それでは、来月またお会いしましょう。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

自閉症啓発セミナーの報告

平成28年10月23日(日)くらしき健康福祉プラザ プラザホールにて、仙台より高橋 みかわ さんをお招きし、平成28年度 岡山県人権啓発パートナーシップ 推進補助事業として 『 第88回 育てる会 自閉症啓発セミナー「大震災 その備えと生きのびるために」〜自閉っこ家族のサバイバルスキル〜』と題しての講演会が開催されました。
岡山県知事選挙の投票日と重なってしまったため、当初期待していた行政当局の災害担当部門の方の参加は、残念ながらなかったのですが、災害への備えやワークショップ形式のサポートブックの説明など、参加したみなさんからは、「とても有意義な一日でした」、と好評をいただきました。
災害の少ないと言われる岡山ですが、子どもたちの命と暮らしを守るためのノウハウが参加いただいたみなさんから、全県下に拡散されていくことを願っています。
それでは、参加された方からの報告が2件と、アンケートがたくさん届いていますので、朝日新聞に載せていただいた記事とともに、その一部を紹介いたします。

5年前の東日本大震災を経験された高橋みかわさんには、重度の自閉症の息子さんがおられます。
現在は26歳、震災当時は21歳で作業所に通所されていました。
高橋さんは「災害は日常の延長線上にある。日々の中で起こるもの」と話し始められました。
「外にいるときに竜巻が起こったらどうしますか?」
「地震が起きたら、まず何をしますか?」
「津波が来た時に車の窓を割る道具を持っていますか?」
などの質問が次々と飛び出します。そういう状況が起こった時、自分ならどういう対応をとるか、どう対応するのが正しいのか、すぐに思い浮かびません。
しかし、災害は今この時にも起こりうるのです。自分の周りで起こりうる災害に関する情報を知っておく、対処の知識をもっておくことが大事であると思いました。
高橋さんは大震災が起こる前から宮城沖地震を経験し、大地震が起こる可能性も聞いていたため、日頃の持ち物から備えていたそうです。
かばんの中には歯ブラシ、アメやチョコ、ラジオ、ペンライト、笛、薬(1週間分)、水が入っていました。
また、住居でさえも災害の時に災害対策本部が設けられる県庁のそばを選ばれたそうです。
地震が起きた時、部屋の中はガラスが飛び散り、物が倒れている状態でした。
息子さんが帰ってきたら不安な気持ちを落ち着かせるために部屋中をウロウロするのが分かっていたので、作業所に迎えに行く前にまずウロウロできる場所を確保したそうです。ガラス片をほうきやガムテープで取った後、段ボールをひいてガムテープでとめ、立ち入って欲しくない場所には大きな物をおき、立ち入れないようにしました。そしてお気に入りのグッズをベッドに置いて、落ち着ける場所を確保したと言われました。
また電気のスイッチを押しても、電気はつかないので、押すたびに「ダメ」という言葉を発しないで済むように、スイッチを押して見せて「つかない」と伝えた後、ガムテープを張り付け、電気が復旧するまで触らせなったそうです。テレビのリモコンも触らないように隠したそうです。
いつもの生活が送れなくなるので、電気が使えない、水が出ないという新しい生活スタイルをインプットして、こういう風にすればいいという行動を教え込んだと言われます。
そういう局面にも慌てずに対応が出来たのは、高橋さんが息子さんの子育てを丁寧にされてきたからこそだと思いました。日頃からの子どもとの関わりが大事だと思いました。
高橋さんが避難所を利用しなかった理由としては、息子さんが初めての場所や人が苦手で、不安や混乱が強くなると奇声や飛び跳ねなどの行動が増えるため、避難所に行くと周囲に気兼ねして家族が疲弊し、それが息子さんにも伝わることで状態がより悪くなるのではないかと思われたからです。
在宅避難では、情報や支援や物資が手に入らない、ライフラインの断絶、自閉症児を連れての買い出し、水の補給が困難いう問題点があり、避難所避難では、多すぎる人や音などの感覚過敏やパニックによる他害や自傷、障害に対する周囲の無理解、特性に応じた環境設定ができないという問題点があり、障害者本人にも家族にとっても辛さは同じようです。
安心、安全の避難生活のためには、今から「家庭で備える」ことが重要です。
家庭で、予測される災害について話しあう、避難所についての知識を持つ、食糧や水などの備蓄を行う、近所の人やママ友ネットワークを作る、学校、福祉、作業所、医療とつながっておく、民生委員さんにも我が子のことを知っておいてもらうことなどが大切になります。特に人とのつながりは急に出来るものではないので、普段から意識的に取り組んでいくことが大事だと思います。
午後からはサポートブックについてのワークショップでした。
高橋さんから「重度で偏食や急な飛び出しがあり、パニックを起こす自閉症児を川辺での1泊のキャンプで預かるとしたら親に何を質問しますか?」と問われました。
会場からは「何が食べれる?」「安心できるグッズは?」「パニックになった時の対応は?」などの答えが出ました。
キャンプなどでお子さんを預かるボランティアの方にとっては、やはり子どもさんの命に関わることが一番気がかりです。「危険認知度はどうか?」「何も食べなかったらどうしたらいいか?」などの情報を知らせる必要があると高橋さんは言われました。
つまり、受け取る相手が必要とする情報を入れることが大切になってきますし、渡す相手によってもピックアップする情報は変わってくるということになります。
「こういう行動は〜というサインです」「こんな時は、こういうサポートをしてもらえば大丈夫です」というようにサポートする側を委縮させないよう、しっかりと対応策を伝える事、そして受け手が「見てもいい」と思える範囲の情報量であることが大事だと言われました。
また緊急時のサポートブックは災害時、親や支援者がそばにいない時に、初対面の人でも、読めば子どもの特性や対応方法が分かるので、日頃から子どもに持たせておく必要があると感じました。
サポートブックを読めば、その子への対応が分かり支援者も安心できるし、子どもも適切な対応をしてもらえて落ち着けます。そう考えるとサポートブックは重要な支援ツールであると思いました。
今回、東日本大震災で厳しい避難生活を送られた方々のお話を高橋さんから聞かせていただきました。私たちもいつ同じような状況におかれるか分かりません。
そういう危機感を持ち、今から災害に対する情報を集め、物品の備えをしていかなければ、と強く思いました。
災害の話は重くなりがちなテーマですが、高橋さんの明るくパワフルな語り口に引き込まれて私達の中に災害に前向きに立ち向かう覚悟ができたように思います。とても貴重な1日になりました。ありがとうございました。
(保護者:T)



10月23日に、高橋みかわ先生をお招きし、震災をテーマにした講演会が催されました。
重度の自閉症の長男を持つ高橋先生が実際に東北で被災された経験をもとに、どういった知識、そして備えが必要かという非常に貴重なお話をしていただきました。
午前の部では、高橋先生の在宅避難の経験から大切なことは何かについてのお話でした。
自閉症児にとって、「はじめて」は苦手で大きなストレスになります。
いつもしていることやパターンになっていることは、なかなか抜けません。
しかし、日常がなくなり非日常の生活になるのが震災です。
「水が流れないから、トイレで用を足す→水を流す→手を洗うというパターンになっている行動ができません。
あなたならどうやって自閉症児のパニックを防ぎますか?」という議題があがりました。聴講者の大多数はそのような事態を想定したことがないため、すぐにアイデアが浮かびません。ところが震災が起これば、すぐにこういった問題に直面するわけです。
また、震災が起こると焦って余裕がなくなってきます。
しかし、自閉症児はそういった家族の気持ちに敏感です。家族がパニックになれば自閉症児もパニックになります。まずは「でんと構える」ことが大切であるということもお話しされていました。
午後の部では、サポートブックの意味、重要性についてお話しをいただきました。
「?@サポートブックを全く見ていない支援者、?Aサポートブックを少しだけ見た支援者、?Bサポートブックを熟読した支援者がそれぞれ自閉症児と関わるとどうなるか?」
実際にロールプレイをして体験しました。結果は、?@?Aの支援者は適切に関われず、自閉症児が他害行為やパニックを起こし、?Bの支援者は適切に関わることができていました。
サポートブックがあれば、普段から関わっていない支援者でも適切に関わることができ、「ある程度なら何があっても大丈夫だ」と安心して関わることができます。そして、保護者は安心して子どもを預けられるので、心にゆとりがでてきます。
震災が起きた場合に、自閉症児とその保護者がバラバラにはぐれてしまう可能性もあります。そんな時に、うまく関われるツールがあれば、その子が安心して生活を送れるでしょう。そしてなにより、サポートブックを作ることで、より主体的に子どもと関わろうと意識できるので、丁寧な子育てにつながります。なぜなら、その子の特性等を誰が見ても分かりサポートできるためのものを書く必要があるからです。
岡山県は災害が比較的少ない街です。だからこそ、震災に対してあまりにも無知であることを痛感させられました。「今震災が起きていつも通りの生活が送れなくなったら・・・」。
みなさんもこの機会に、どういった備えが必要か考えてみてはいかがでしょうか?
(支援者:?T)

〇災害についての自分の意識が非常に低いことを痛感しました。いつ、どこで災害にあうか分からないので、覚悟と備えをしっかりしたいと思います。
「災害は日常の延長線上に起こる」という言葉は印象的でした。(保護者)
〇岡山は災害に対しての備えが不足していて、自身も知識が少なかったのですべてが本当に勉強になりました。
家で備えるべき物資や子供への対応を具体的に考えることができ、帰ってすぐ対応していこうと思いました。高橋さんの質問でリアルな体験ができ、どう考え動くか、災害の時の一瞬の動きや行動の道すじがよく分かりました。午後のサポートブックもポイントがよく分かりました。岡山に来てくださって本当にありがとうございました。(保護者)
〇とても楽しく、かつ、ほど良い緊張感をもって参加することができました。
21日の地震の時、たまたま教室に私と児童1人がいました。全員がいたら、そして地震がもっと大きかったら、うまく避難できただろうか、子どもたちを守れるだろうかと考えさせられました。今回、避難した後のことも具体的にたくさん聞けて良かったです。普段からの危機管理が大切だなと改めて感じました。サポートブックの大切さも振り返ることができました。緊急時のサポートブックはいろんな子に必要な気がします。(小学校教諭)
〇いかに自分たちが平和ボケしているか気づかされました。自分たちが備えるべき情報や物品など具体的なお話が聞けて、とても参考になりました。(保育士)
〇日頃の備えが重要だと思いました。物品の備えと様々な災害を想定した時の対応を意識していきたいです。ありがとうございました。(支援学校教諭)

平成28年度 教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ

☆ 第6回 ☆ 平成28年11月11日(金)19:00〜20:55
テーマ :表出性のコミュニケーション
場 所 : 岡山県生涯学習センター 大研修室(岡山市北区伊島町3-1-1)
講 師 :坂井 聡 先生(香川大学教育学部特別支援教育 教授)
☆ 第7回 〜 第9回 ☆ 来年2月までは予約が取れましたので同じ会場です。
楽しくてタメになる坂井先生の講義ですが、 たくさんのビデオの映像を見せていただいている関係で、少し講義が遅れ気味です。
参加される方は、前回(今回でしたら第5回 「受容性のコミュニケーション」)で使ったレジュメもお忘れなくお持ちください。
前回分の残りを終えたあと、今回の内容のレジュメに入ります。
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 全10回分
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2016sokujissen.pdf

育てる会 クリスマス会のお知らせ

育てる会では、今年も岡大児童文化部さんに協力していただいて、クリスマス会を開催します。
詳しくは正会員の方に同封しているチラシをご覧ください。
毎年大好評のクリスマス会です。お申し込みはお早めに。。。
日 時:12月18日(日)13時〜15時
場 所:岡山大学 第2体育館
対 象:育てる会正会員の子ども(本人)・兄弟
(1人1人にボランティアさんはつきません。保護者同伴でお願いします)
参加費 :子ども一人につき 500円
(岡大に駐車する場合は、駐車料500円かかります)
申込方法:電話、FAX、メールのいずれかで育てる会事務局まで(正会員 限定)
申込締切:12月2日(金)(先着順。定員に達したらキャンセル待ちになります)

Cafe Spring ComeCome 秋の新作メニュー

「グループホーム ほっぷ 1」に併設され、地域の方にランチを提供している「カフェ スプリング カムカム」からのお知らせです。
代表の巻頭文にもあるように、県内に全戸配布されている岡山県の広報紙「晴れの国 おかやま」10月号にも掲載していただきました。
カムカムでは秋の新作ランチメニューが続々登場しています。
今月の日替わりメニューは会報に同封していますのでご覧ください。
NEWと書いてあるのが、11月からの新メニューです。
平日の10時〜14時(ラストオーダー13:30)、野菜たっぷりで500kcalにおさえたヘルシーなランチです。
来店をお待ちしています。

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
前回に引き続き、小道もこさんの「わたし研究」をみなさんで読んでいきました。
「ちょっと待ってて」と「方向感覚」についてのお題でした。
「ちょっと待ってて」の「ちょっと」が分からない。ちょっととはいつまでなのか、どこで何をしていたらよいのか分からない。だからこそ、伝える側は、見通しを伝えてやることが大事だといったお話でした。
また、聞くスキルも大切で「何時まで?」とか「本屋さんに行っててもいい?」などと聞くことができると自分で見通しを得ることができます。そういった1つ1つの特性を理解していけるのが、とても分かりやすいと思います。
「方向感覚」のお話では、同じところを見ても、見ているとこや、注意を向けているところ、記憶しているところが違ったり、その可能性を知っているだけでも、支援する上でとても大切なことですよね。
その後は、近況報告とお悩み相談をしていき、先生からの即役立つ助言をいただきました。
お子さんの年齢は幼児〜小・中・高校生まで、様々なお母さんが参加されていますが、特性はみなさん共通することもあり、とても勉強になります。アットホームにやっている会ですので、新規の方もお待ちしております。
参加者からの感想をご紹介いたします。
〇今回の「あたし研究」のテーマは、普段慣れっこになってしまって母である私も気づいてやれなかった娘の方の生きにくさについて理解するきっかけになりました。行き道と帰り道が違う景色...。私自身は道を覚えるのが得意な方だったので、そのような辛さに気づいてやれていなかったと思います。
娘が道を覚えることが苦手なのは、物覚えの悪さではなく、視点の違いであるということに目からウロコでした。その見方、感じ方の特性が具体的にわかるので、この「あたし研究」と先生のアドバイスは本当に役立ち、そして何よりも楽しいので大好きです。次回もよろしくお願いいたします。
息子が思春期に差し掛かり、なんだか難しさも新たな局面に差し掛かったような感じの毎日ですが、今は環境に恵まれて小康状態なので今のうちに研究していきたいと思っています。
先生には、今回も深くて楽しいアドバイスをいただき、ありがとうございました。

《 次回のOHAの会 》

日 時:平成28年11月10日(木) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂
参加費: 1000円
申込み:Tel.086-955-6758(事務局) (正会員 限定)

18歳の春を目指すクラブ お知らせ

18歳で花咲く春を迎えたいと願って、活動しています。
9月29日(木)に、きらめきプラザに香川大学教授の武藏博文先生をお迎えしました。
今回は、参加者の年齢層が広いことから取り組みたい内容も様々だったのですが、なんと全員の意見を取り入れてくださって、「変化への対応」「感情の自覚」「ライフスキルのチェック」「幼児期の取り組み」の4つについてお話いただきました。
講義後は、ワークシートを使って各々の課題について取り組みました。
先生からの具体的なアドバイスやまわりのお母さんの意見を交えて、大変有意義な時間を過ごしました。
参加された方からは
〇早速アドバイスをもとに実行し、反応が良かったところや、息子にあわせてもう少し見直しが必要なところに気付くことができた。一人で悩んでいたことが、経験や専門知識のある武蔵先生や、メンバーの皆さんのアドバイスを頂き、一歩前進できたように思う。ありがとうございました。
〇後半の時間で、あんなにゆったり話を聞いていただけるとは思いませんでした。とても話しやすい雰囲気でした。参加して良かったです。
等の感想が寄せられました。
11月11日(金)は、先輩お母さん、お二人をお迎えします。
それぞれ女の子のお母さん、男の子のお母さんという観点からご自身のご経験に基づいた子育ての貴重なお話をしていただけます。昨年同様、ほっこり感動的な会になると思います。
日時 平成28年11月11日(金)10時〜12時
場所 東山公民館 美術工芸室(岡山市中区平井4-13-33)
(注記)正会員に限り、500円で参加できます。
連絡先 育てる会事務局 TEL086-955-6758(正会員 限定)

USJ バス旅行の報告

平成28年10月15日(土)、今年もサン基金さんより助成をいただいて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの日帰りバス旅行に行ってきました。
去年は、まさにハロウィン当日の週末ということで、USJも記録的な入場者数、道路を歩くのも大変という混雑ぶりでしたので、今年は2週間ほど早めて企画しました。
さすがに去年ほどではなかったのですが、それでも会場内はハロウィン一色、怖そうなメイクをした人や派手なコスプレ姿がゾロゾロ・・・でも、子どもたちはすぐに慣れて楽しんでいました。
今年もハプニングはありましたが、帰りのバスの中のみんなの笑顔が最高でしたので、終わりよければ全てよし! 楽しいバス旅行でした。
参加された方から感想が届いていますので紹介いたします。

幼い頃と違って、なかなか活動に参加する機会も少なくなり、育てる会の旅行を楽しみにしていました。また昨年はエクスプレスパスを購入できず、2カ所のアトラクションしか楽しめなかったため、今回は早めにパスを購入し、娘と乗りたい、楽しみたいアトラクションを事前に決め、5カ所に行くことができました。当日は真夏に戻ったような陽気で、暑さに弱い娘はちょっとイライラした時があったり、アトラクションではぐれたり、と、ハプニングもありました。
それでも意外と落ち着いて行動ができ、最後まで楽しんでくれました。少しずつではありますが、成長できている娘をみることができ、嬉しい旅行になりました。 (すわママ)

先日は、楽しいバス旅行に参加させていただき、ありがとうございました。
どうしても感謝の気持ちをお伝えしたく、ご連絡させていただきました。
息子と二人きりの遠出は、今回が初めての試みでした。
バスが大好きな息子ですので、以前からバス旅行に連れていってやりたいなと思っていました。が、静かにできるか、きちんとルールを守れるか等、心配事が多過ぎて、なかなか実現できませんでした。今回は、皆様自閉症児に理解ある方々ですので、気負いせず参加できました。
療育手帳提示により、待ち時間を他の場所で待つことができるサービスは、多動の4歳児と行動する親にとっては本当に助かりました。
このサービスが無ければ、USJは諦めていたと思います。
バスが大好きな息子は、帰りの集合時間1時間前には『バスに乗って帰るの!』と言いだしてきかず、早々バスに戻りました。
もちろん一番乗りでした(笑)
いつもなら、あともう少し居ようよ!と必死に説得しますが、今回は息子の為の旅行だからと、私もあっさり諦めました。
すると、息子も機嫌よく、早めに帰ったバスの車内でもお利口に座って外を眺めて待つことができました。
息子のペースに合わせて行動すると、私もイライラする事なく、こんなにも楽なんだと、嬉しい発見でした。
今回の日帰り旅行で一番勉強した事は、諦める事も大切だという事です。
この度は、息子と二人きりの旅行にチャレンジする機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。これからも、宜しくお願い致します。 (Sママ)

サッカークラブのお知らせ

日時:平成28年11月13日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員 限定)
見学・体験大歓迎。沢山の皆さんの参加をお待ちしています。

水泳教室のお知らせ

日 時:平成28年11月20日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)
★欠席される方は11月17日(木)までに連絡してください。
体験してみたい方は、1回 1000円です。
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
ぐんぐん だより

ぐんぐんぴっぴ

朝夕涼しいけど昼間暑くて、お子さんに何を着せたらいいか迷う10月が過ぎ、少し冬が近づいてきましたね。
幼稚園や保育園同様、ぐんぐんぴっぴでも色んな風邪が流行り始めました。スタッフも元気でいられるよう色んな対策をしているところです。
ぐんぐんぴっぴに来ているお子さんたちはまだ小さいですが、やはり、見通しは必要です。
「予定を伝える、スケジュール」といっても、小さなお子さんに対して文字を使うのはまだ早く、今から使う実物を見せたり持たせたりして伝える、スマホの写真を見せる、カードを見せる、メモ帳に絵を描いて伝えるなど、その子の理解に合わせた工夫が必要です。
また、お子さんが知りたいと思う分量、理解できる容量も一人一人違い、今していることの次を知れたら十分なお子さんから、次の次まで知りたい子、今日一日の流れを把握しておきたい子、など様々です。
お子さんの方から「予定を3つくらい知りたいです」「最後まで知りたいです」なんて言ってくれれば楽ですが、そうもいかないので、お子さんの様子を見ながらこの子は何をどこまで知りたいのかな? 知りたがっていることを伝えたいけど、扱える方法は? 提示の仕方は?など、試行錯誤の連続です。
それでも、ちゃんとお子さんが欲しい情報を分かるように伝えてあげられたら、お子さんたちは行動の変化で「わかったよ!」を示してくれるので、私たちも嬉しくなります。
ぴっぴに来始めたあるお母さん、最初はお子さんが怒ったり泣いたりしているのをどうしてあげたらいいのかわからずに困っておられました。しかし、ぴっぴに通い、私たちスタッフとお子さんの様子を一緒に見ながらお子さんにわかりやすい対応を考えていくうちに、お子さんへのかかわり方がどんどん上手になってきました。
そのお子さんは、ぴっぴでは実物を手渡しするスケジュールを使っていて、「あそび」を伝えるのに大好きなダンプカーを渡していました。
今遊んでいるお子さんが切り替えしやすいよう、また次の活動の後にもう一度遊べることを伝えるために、実物を2個見せて説明してあげたいと考えましたが、ダンプカーを離さず遊ぶので、次の予告に使えない。もう一個買ってもいいけど、、、。
しかし、実は、彼のお母さんは、ぴっぴに通ううちに「予告をするとうちの子わかるんだ♪」と気づかれて、自分で工夫され、家庭では絵を描いて伝えるようにされていたのです。
以前一度見せていただいてスタッフ大絶賛。そこで、使える技術は何でも使うぴっぴスタッフは、白い枠だけのカードと油性ペンをお母さんにお渡しして、「これ(ダンプカー)、描いてください」とお願いしました。
お母さんはためらいながらもダンプカーを見ながら絵を描いてくださいました。お見事な出来です!!
だ・け・ど、私がもっと素敵だと思ったのは、絵を描いてくれているのを待っているお子さんの姿。
ワクワクしながらお母さんの手元を見ているお子さんと、お子さんのために何かを作っているお母さん。
とても幸せな様子でした。
お母さんが作ってくれるものほど、お子さんたちにとってうれしいものはありません。それによって、「よくわからなかった、目に見えなかった『予定』が見える、わかるようになる」なんて、ありがたくて最高です。
私たちのお子さんたちには、「何か見せて伝えようとする決意」が大切です。絵だって、上手じゃなくていい。
下手ウマな絵を理解できるようになってくれたらしめたものです。
写真がよくわかるお子さんなら写真を撮ってカードにしたり、とりあえずスマホ画面で「しろまるしろまるに行くよ」と写真を見せてもいい(注意:おもちゃにされないよう、スマホの管理は大人がしっかりと)、車のカギを見せて、車に乗ることを伝える、靴を見せてお出かけを伝える、、、大好きなお母さん(をはじめとするご家族)が自分に見えない「予定」を見せて伝えてくれることは何より安心で信じられることなのです。
そして、いいことばかりではなく、嫌な真実も伝えてあげましょう。
小さいうちは多い「注射・歯医者・病院」だって、その後に楽しいことや小さなご褒美を用意して見せて伝えながら、「嫌なこともあるけど終わったらいいことがある」が伝わる日はきっと来ます。
だまされるより、本当のことを知って挑むほうがましです。予定をちゃんとわかるように伝え、お子さんたちに信じてもらえるようになりましょうね。「見せて伝える決意」を実行していけたらお子さんの暮らしはもっと安心でわかるものになりますよ。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ

赤磐ぐんぐん

先日は地震がおき、皆さんとても驚かれたことと思います。
地震がおきたとき、赤磐ぐんぐんは療育時間中でした。来ている子どもたちは日ごろ園で防災訓練をしているからでしょうか。先生たちの指示に従って、無事に避難をすることができました。岡山は災害が少ない土地ではありますが、発生した時に備えてスタッフも今一度考えていきたいと思います。
さて話は変わりますが、赤磐ぐんぐんでは主に個別でセッションを行っています。ですが時に小集団で活動することもあります。
それを「グループかつどう」と名付けて行っています。子どもたちはスケジュールに「グループかつどう」のカードが提示されていると「何をするのかな?」と楽しみにしていてくれたり、「この前あれをやったから、次もするのかな?」と反応も様々です。「何をするのか」が気になって不安になるお子さんもいるので、そういった時はカードの横に「〇〇をします」という表示を貼って対応することもあります。
『コラージュカードを制作中。好きな切り抜きを選んで貼りました。』
グループ活動を行う時には、手順書を用意して行います。
全体を通して手順を伝えるときもあれば、個々に用意するときもあります。
『ブレスレット制作中。複数入っているビーズの箱からビーズを選び取ります。子どもたちで譲り合いをしながら、必要なものを揃えました。』
『ハロウィンにちなんでマントを制作中。好きな切り抜きを選んで貼りました。出来たマントをはおり、ハロウィンのアイテム(黒い帽子やガイコツのステッキ)をもって記念撮影をしました!』
小集団を通して、他の子どもたちとの関わり方や一緒に遊ぶ楽しさを学んでいけたらと思っています。また、スタッフもこの活動を通して「子どもたちが小集団ではどのような姿を見せるのか」、「小集団で楽しく活動するためにはどのような準備や方法(見せ方、教え方)が必要か」を知る機会となっています。
これからも季節に関する催しやゲームなどをしながら、みんなで楽しいことがしていけると良いなと考えています。
赤磐ぐんぐん療育スタッフ

ぐんぐんキッズ

はじめまして。今回原稿を担当することになりました三村と申します。
9月からぐんぐんキッズのスタッフとして子ども達と関わらせていただいています。これまで子どもに関わる仕事はしてきましたが、療育は初めての分野になります。そんな自分が約1か月間で発見したことなどを中心に書いてみようかと思います。
ぐんぐんキッズに通う子どもたちは、わたしにとってキッズの「先輩」たちにあたります。
Sさんは「ぐんぐんからここに通っているから、長いよね〜」「2階がぐんぐんでね〜、ここと繋がっているんだよ〜。おもちゃとか先生とか違うんだよね、同じのもあるけど」とおやつを食べながら教えてくれました。
Y君は、休憩のコーナーで欲しい玩具をわたしに伝える時に「〇番のおもちゃだよ」と必ず番号を添えてくれます。一人でワークのコーナーでは私が確認しようとすると「消防車のマークと桃のマークと...」とチェックするワークを教えてくれるA君。そんな子どもたちのちょっとした一言にすごく助けられている日々です。
初めてキッズの環境を目にした時に驚いたのは、子どもたちが活動する机はたくさんありますが、活動する場所に対して、専用の机があるということ、そしてそのどこにおいても余計な物がおいていないということです。
自分が触れていた環境は、机は共有、そして、使いやすいように、また目につくように机の周りに物をまとめておいておくことが多かっただけに、子供たちが活動する場所に座ってみて、非常に集中しやすいことがわかりました。我が家のリビングも見習わないと...(ついつい手が届くところになんでも置いてしまいがちな自分です)
また、様々な活動がしやすいように整理された環境で行うのですが、『左から右へ』といったワークシステムや、『上から下』に書かれた手順書は、最初こそ「どうしてなんだろう?」と思いましたが、実際触れてみると非常に使いやすいことがわかります。いかに自分が乱雑な中で作業をしているかを実感しました。
療育は学校や家庭と異なり、非常に限定的な空間です。そのような環境の中で、子どもたちに対し、どのような支援できるか、新米の自分では、まだまだ手探りな状態です。先輩スタッフから学びながら、そして、いつでも子どもたちから発見できるスタッフでありたいなと思い、今日も子どもたちから教わる日々です。これからもどうぞ宜しくお願いいたします。
ぐんぐんキッズ 療育スタッフ

☆支援センターNEWS☆

澄んだ空の青、高く流れるすじ雲、風にゆれるコスモス、銀色に輝くススキの穂。周囲はすっかり秋めいてきました。
先日も、いい天気だな〜と思いながら、遅めの昼食を摂りにでかけセンターに車で到着したとき、鳥取地震が発生しました。
岡山にしては、大きな長い揺れに「うわうわ」とうろたえるばかり・・・。大きなものがおさまってからも、何度か余震がありましたが、気づかないのかどんどん(センターの相談室がある)児童館に遊びに来る人たちに、どう対応すれば良いのか準備不足を痛感した今回の地震でした。
先日の高橋みかわさんのお話し(自閉症セミナー)にもありましたが「震災は生活の中で起こる」を少しですが実体験をしてみて、放っておけないなという気持ちに今、なっています。
支援センターでは、2年目を迎えた支援者のための夜間講座全4回の連続講座も先般、無事終了しました。
御参加いただきました皆様、お勤めを終えお疲れのところ、身体と気持ちに鞭打っての受講ご苦労様でした。敬意を表します。
アンケートからは、熱心な先生方の学び合いの充実感が表れていました。
また、事務局側には、全体の研修内容、担当講師などを事前に情報提供してほしいとのご要望をいただきました。来年度の計画にしっかり引き継ぎたいと思います。
今年度のもう一つの事業、保健・福祉・教育の連携による保育園・幼稚園への巡回訪問については、忙しい園の状況、切実な支援のニーズ、保護者等の理解・周知など、考慮・検討すべき事項も多く、11月から3園で「試行」的に取り組んでみて、実践を踏まえて課題を整理し、これからの本格実施に備えることになりました。
この巡回訪問は、就学前からの「早期支援体制」の整備を目指す全県の発達障害者支援関係機関の取組として位置づけられており、それぞれの地域の取組状況を持ち寄って課題や工夫を共有していくことになっています。
先進地域の取り組みも参考にしながら、赤磐市での支援体制づくりにつなげていきたいと考えています。なお、現在も、市の保健、福祉、教育で、それぞれ園への訪問が実施されており、当支援センターでも各園から要請をいただき、従来どおり園訪問を実施していますので、ご相談いただきたいと思います。
最近、特別支援学級在籍者などの保護者の会の立ち上げをお聞きしました。
個々の保護者と先生方との関わりのほかに、親の会と学校、先生方との相互の理解と学び合いの機会が継続的に持たれることで保護者の安心は一層深まるように思います。支援センターは、その学びの機会に関わらせていただけることを願っています。
あかいわ発達障害支援センター 岡本 啓

グループホーム寄付 御礼

今月も温かいご寄付、ありがとうございます。

【 ご寄附をいただいたみなさま 】 (10.1〜10.31)

しろまる M.M 様(福岡県)
平成28年10月31日現在 寄付金合計 27,314,936円となりました。
今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
寄付金振込口座 中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。

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