イエス・キリストの系図
"マリアは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。
この方がご自分の民をその罪からお救いになるのです。"
マタイの福音書 1章21節
イエス・キリストの誕生をお祝い申し上げます。御子イエスの御名が全世界で賛美され、誉めたたえられますように。神の祝福が皆様の上に、豊かにありますようお祈りします。
今は、静かな「系図ブーム」です。その中で、ギネスブックに載るほどすごい家系図は、あの儒教の生みの親である孔子の家系図だそうです。2006年の系図アップデート作業によって、それまでは父系社会で男性名が系図に記されていましたが、はじめて女性名が記されることが決定しました。その子孫は一説によれば、300万人はいると言われます。
ところで、旧約聖書の系図にも、女性の名前は特別な理由がある場合にのみ言及されています。しかし、新約聖書のはじめのイエス・キリストの系図には、5人の女性が登場します(タマル、ラハブ、ルツ、バテシャバ、マリア)。高潔なイメージを持つマリアを除き、あとは姦淫を犯した者、遊女、異邦人などです。つまり、彼女たちを系図に載せた場合、否定的な影響を及ぼし得ることは明らかでした。それにもかかわらず、マタイは彼女たちの名前を記しました。イエスは天の御国の王家に属するお方です。そしてマタイは、イエスの系図に、「なぜ」これらの女性を載せたのでしょうか⋯? いろいろな説がありますが、私は次のように考えています。
イエス・キリストの系図
神は罪人を救い、ご自分のみわざに用いてくださいます。マタイは男女の壁を崩し、福音書の初めにイエス・キリストの系図を記しました。彼はメシアの公的な系図に男性と女性を並記しました。また異邦人とユダヤ人の壁も壊しています。そして、さらにルツはイスラエルの救い主であるだけでなく、全世界の救い主となる人物を出現させる役割を果たしました。バテシェバ、タマルのような女性たちを、イエスの高潔な母マリアと並べて記したことには、善人と悪人の壁を崩すという意味があると思います。
このように、イエスの系図は神が人間の偏見と差別を撤廃されるお方であることを示しています。イエスは、民族や性別にとらわれず、罪人たちや世で見捨てられた者たちを、神の良き道具として用いるために来られたからです。このお方こそ、世を救う「メシア」(救い主)です。あなたは、イエス・キリストの系図を、どのようにご覧になっておられるでしょうか。
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