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宇奈月ダム
2009年11月27日 Friday 17:34

堤高97m
G/FWP 2000年 国土交通省

2009年8月15日見学

怪物。



黒部渓谷の玄関口、多くの観光客で賑う宇奈月温泉の直ぐ上流にあるのが宇奈月ダムである。

どのダムとも全く異なるこの巨大なコンクリートの塊は、黒部渓谷と闘う為に産み出された怪物である。
下流面、導流壁、ゲートピア・・・この怪物にはありきたりのダム用語は通用しない。
「俺が宇奈月だ、文句あるか。」と、言わんばかりの問答無用のごう慢な造形。



宇奈月ダムの特徴の一つに本格的な排砂ゲートを装備している事が上げられる。一定規模以上の出水に合わせ、上流の関西電力 出し平ダムと連携し排砂を行う事が出来る。

排砂の威力はすさまじい。写真手前が排砂ゲート、天端からだと壁面にモザイクタイルが貼られている様に見えるが、通常のコンクリートでは表面が持たない為、ステンレス鋼や超硬質の岩石を使った50cm角のパネルが貼り込まれている。



排砂ゲートのある左岸の斜面はぶ厚く巨大な扶壁で押さえられている。
岩盤補強の為であるが、ダム本体とも直接連結する扶壁は、排砂のすさまじい威力をイメージさせる。
実際、排砂ゲートの断面構造図にはこの扶壁も描かれており、排砂部分の構造的なサポートを担っているのかもしれない。



展示施設に表示されたダムの上流面図。
ダム正面の写真に対して、疑問が湧くのは僕だけだろうか?。

2門あるスライドゲートの上端が常時満水位。そしてサーチャージがさらにその上・・・。
このダムはどうやってサーチャージまで湛水を行うのだろうか・・。

そのヒントは天端を散策すると見つかった。



上の写真はダム湖側から観たダム中心部分である。
天端の一部分が鋼製のステージの様になっているのが解るだろうか?
天端のダム湖側に据付けてあるこのステージは、その上も自由に散策できるのだが、天端に完全に固定されず、安置してある状態であった。
目測で12m角くらいはあるだろう。

僕はこれは巨大な角落しではないかと推測する。

その両脇のスライドゲートの嵩上げはどうするのか、など、ますます謎は深まるが、ローラーゲートではなくて構造が簡単なスライドゲートである事にヒントがあるかもしれない。



有名な温泉地にあり、湖畔は黒部の観光トロッコが走る。
多くの観光客が訪れる宇奈月ダムは、展示館も充実しており、ダム下の発電所もガラス貼りで施設内部が見えるなど、見学し易いダムでもある。

モンスター宇奈月。
★★★★★

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