電気機器の製造年によるPCBの混入の有無について


電気機器の製造年によるPCBの混入の有無について
A.封じ切り機器であるコンデンサについては、1991 年以降に国内で製造され
た機器のうち、日本電機工業会の加盟メーカー((注記)備考2)が生産した機器
は、汚染がないと言える。
(輸入された機器など特別な配慮が必要なものがあ
ることに留意が必要である。)B.
トランスのような絶縁油の交換が可能な機器については 1994 年以降は検出
事例がほとんど見られず、PCBが検出されている場合は、出荷時点におい
てPCBが混入していない機器が、メンテナンス等で汚染された可能性があ
ると推察される。このため、1994 年以降に製造された機器のうち、日本電機
工業会の加盟メーカー((注記)備考2)が生産した機器について、絶縁油に係る
メンテナンス等が行われていないこと、又は、汚染のない油への入替え等が
行われていることを確認できれば、PCBの汚染がないと言える(ただし、
特定のメーカーの一部の機器((注記)備考3)について、1994 年までに出荷した
機器に、1989 年以前に製造された新油絶縁油を使用したものがあり、PCB
の混入の可能性があると判断しているため、これらの機器については個別に
判断する必要がある。また、コンデンサと同様に輸入された機器など特別な
配慮が必要なものがあることに留意が必要である。)。
(注記)備考1 上記AとBそれぞれに該当する機器を表1に示す。
(注記)備考2 表2を参照
(注記)備考3 「今後のPCB廃棄物の適正処理推進について」
(平成 24 年8月
23 日PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会報告書)別添
6を参照
(注記)備考4 上記について、日本電機工業会加盟メーカーが生産した機器につ
いて見解をとりまとめたものであり、日本電機工業会加盟メーカ
ー以外のメーカーが生産した機器に関する混入の有無についての
見解は示していない。
表1 電気機器の種類ごとの整理
A.製造出荷後、注油、油交換等の絶
縁油に係るメンテナンス等をする
可能性が無い機器(封じ切り機器)
B.製造出荷後、注油、油交換等の
絶縁油に係るメンテナンス等をす
る可能性がある機器
高圧コンデンサ
低圧コンデンサ
サージアブソーバ
高圧トランス
低圧トランス
計器用変成器
避雷器
(サージアブソーバーを除く)
リアクトル
放電コイル
電圧調整器
整流器
遮断器
開閉器
直流高圧発生器
中性点抵抗器等 表2 本資料における「日本電機工業会の加盟メーカー」
愛知電機(株)
北芝電機(株)
(株)キューヘン <旧:九州変圧器(株)>
(株)指月電機製作所
四変テック(株)
(株)ダイヘン
(株)高岳製作所
中国電機製造(株)
トーエイ工業(株)
東光電気(株)
東京変圧器(株) <旧:
(株)トーヘン>
(株)東芝
東北電機製造(株)
(株)酉島電機製作所
ニチコン(株)
日新電機(株)
日立エーアイシー(株)
(株)日立産機システム
(株)日立製作所
(株)テックプレシジョン <旧:テック製造(株)
、テック柏谷電機(株)、(株)フジケン>
富士電機(株) <旧:富士電機システムズ(株)>
北陸電機製造(株)
日本ケミコン(株)
(ケミコン山形(株)
) <旧:マルコン電子(株)>
パナソニック(株)
<旧:松下電器産業(株)>
<旧:パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン(株)、パナソニックエレクトロニックデバイス富山(株)、富山松下電器(株)>、
パナソニックエコソリューションズ電路(株)
<旧:パナソニック電工電路
(株)、松下電工電路システム
(株)、松下産業情報機器(株)
、松下受配電システム(株)、松下産業機器(株)>
三菱電機(株)
(株)明電舎
注1:日本電機工業会に加盟する油入電気機器を製造する各メーカーの 1991 年
以降の社名を記載。
注2:日本電機工業会ホームページの会員一覧に掲載している全会員名ではな
く、2003 年 11 月に日本電機工業会発行の報告書「変圧器等への微量P
CBの混入可能性に関する調査結果について」に記載した社名を記載。
ただし、1991 年以降に社名変更している場合は新旧社名を記載。
注3:下線を付けたメーカーは、現在は日本電機工業会に非加盟。

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