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ウィーン・プラハ10日間(12)
4月23日(金)中央墓地とベルヴェデーレ宮殿(上宮)
6時前に起床、太陽の登るのが見えるが、TVは冷酷にも夕刻は雨になると言っている。今日もコソボとコロラドのスクール・シューティングが大きなニュース。ところで、スクール・シューティング当日の映像では半袖だったのに、今日のリポータなどの後ろには雪景色が映っているが、どうなっているの。そんなに気温が変わったのか。
9時ごろに出て、市電49、地下鉄U2と市電71を乗り継いで中央墓地へ行く。ガイドブックにも1ページ以上を割いて、地図、写真などで紹介しているくらい沢山の音楽家の墓が集まっている。モーツァルト、ヨハン・シュトラウス(父、子)、ヨーゼフ・シュトラウス、ブラームス、ベートーヴェン、シューベルト、グルックなどなど。一つ一つ確かめながら見てまわる。あ、モーツァルトのはもちろん記念碑だけ。彼は気の毒にも共同墓地に葬られたのだった。
ベートーベン
シューベルト
ブラームス
ヨハン・シュトラウス 父
ヨハン・シュトラウス 子
ヨゼフ・シュトラウス
モーツァルト
墓標の例(1)
墓標の例(2)
墓標の例(3)
とにかく大きな墓地で、しかも大きなお墓が多い。葬儀が出来る場所もあるらしく、喪服を着た人達が三々五々建物に入っていった。
中央墓地前の停留所 門は修理中で囲いがしてあった
シュバルツェンベルグプラッツまで市電71で戻り、市電Dでベルヴェデーレ宮殿へ行く。ここも幸齢者入場券で70シリング。ここは広い庭を挟んで上宮と下宮とがあり、上宮は19・20世紀美術館、下宮はバロック美術館に、また、下宮のそばにあるオランジェリーは中世美術館になっている。ベルベデーレ宮殿の外観 前庭も広い
ベルベデーレ宮殿の表側
19世紀の新世界(アメリカ)の絵画展の切符
美術館の入場券 二枚買ったら、違うデザインだった
このうち、上宮の19、20世紀美術館の目玉はなんと言ってもクリムトである。そして、エゴン・シーレ、ココシュカ、そして、ゴッホもある。クリムトは「アダムとイヴ」、「接吻」をはじめ、いろんな時期のものがあり、彼もこういう絵も描いていた時もあったのかと言う様なのもあった。
上宮から見た庭園 尖塔はシュテファン寺院
下宮から見た庭園 スフィンクスの像は、どうしても美的に見えない
ベルヴェデーレ宮殿の庭はスカッとした直線的な庭。上宮から下宮まで500mくらいの距離をだらだらと30mくらい、あるいはもっとあるだろうか下がって行く、そこへ平行線を何本か引いて、その真中と左右に道を作り、それらの間に芝生、そしてその中にらせん状のパターンが描いてある。今のところ時期が悪く花の類は何も植わっていないが何か植えるのだろう。他に円形の池が四つ。両側の道の始まりと終り、そして、要所要所に四足の女性像。ガイドブックによるとスフィンクスだそうだ。どうして彼らはこのような人間の顔を持った四足の奇怪な動物を考え出すのだろうか。
こうして、文章で表現しようとしても難しいが、とにかく、上宮から下宮まで見下ろしても、下宮から上宮まで見上げても、スカッとした気持ちのよい庭である。ことに、上宮から見ると向こうのほうにウィーン市街が展望でき、シュテファン寺院の尖塔も見える。
雨は降ったりやんだりしていた。これだからウィーンでは傘は離せない。上宮の東端にあるカフェで昼食を取る。ハムのサンドイッチに、浮雲さんはメランジュ(コーヒーと泡立てたミルクを半々に入れたもの。ウィーンっ子が一番好むコーヒーの飲み方)、紫竹のはテー・ミット・ツィトローネ、つまり、早く言えば、とりもなおさず、結局、レモンティーのこと。
ウィーンでレモンティーを頼んでもレモンのスライスがついて来ることはない。何がついて来るかと言えば、日本でコーヒーにミルクがついてくる時の器と同じような小さな器にレモンの絞り汁が入ってくるのである。朝食のバイキングなどの時は一合以上も入りそうな器にレモン汁を入れて置いてあるから使う人はこれから小分けすることになる。このようにして紅茶にレモン汁を入れるとどうしても多すぎてやたらすっぱい紅茶が出来てしまう。あれはなんとかならないものか。
下宮の辺りまで散歩したらそろそろ時間がなくなってきた。と言うのは、16時からウィーン少年合唱団を聴くことになっているからだ。一度ホテルに帰ってちょっとはましな格好をせねばならない。下宮の方の美術館が今日の入場券で別の日でもそのまま入れることを確認して鑑賞を切り上げる。
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