2007年09月05日
net悪用坊主
読売新聞サイト:裸写真ネット掲載された元交際女性、住職らを賠償提訴
新聞記事を前提に書くと、とんだ生臭不良坊主もいたものである。
「女性は2005年1月ごろから住職と交際を始めた。相手に妻子がいることが分かり、別れ話を切り出したところ、06年3月、住職から電話で「写真をばらまき、岡山におれんようにしてやる」と脅され、ネットの掲示板上に、実名とともに、住職が撮影した女性の裸の写真数枚を掲載された。」
不倫の癖に別れるのが嫌で、といった内情については云々するまい。
ここで考えたいのは、こういう行為に出る輩に対し、どういう制裁が適当かと言うこと。
上記記事にあるように名誉毀損と強迫の罪で罰金80万円の刑事制裁と今回の提訴で賠償金1000万円というのでは、実際に認められるのはせいぜい100万円くらいであろうし、不十分だと思うのだ。
また既に坊主である以上、謝罪のために坊主になるというのも要求できない。
ここは一つ、民法723条の「名誉を回復するのに適当な処分」として、以下のような制裁を加えてはどうか?
「ネット上にあるあらゆる当該女性の裸の写真を除去せよ」
その間接強制として
「ネット上に当該女性の裸の写真が発見される度に、1枚あたり1万円を支払え」
第三者が転載した場合とか、あるいはP2Pネットワークで共有されているものとか、そういうのはすべて最初にアップした坊主の行為の相当因果関係内にあると解し、未来永劫、除去の責任を課すのである。
ただし、当該女性がアップしたものがあれば、それは権利濫用ないし禁反言に触れるので、執行できないが、その証明責任を考えると、少々問題ではある。
それはともかく、永遠の来世を教義に持つお坊さんに対する制裁としては、これくらいが適当かと思うのだ。
2007年09月05日 パソコン・インターネット, ニュース, 法律・裁判 | 固定リンク
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