2006年08月12日
net風評の操作を請け負う会社
JCASTニュースによれば、ネット上の世論を操作するために「工作員」が暗躍してカキコミをする、こうした仕事を企業から請け負っている会社があるのは間違いないとのことである。
「工作員」という言葉も、自作自演も、現象としてはありふれたものであり、業務としてそのような情報操作を請け負うということも、あって当然という感じである。
この記事では、「問題投稿のブロック、サイト管理者への削除依頼、さらには特殊な技術でカキコミを隠したり、過熱した議論を沈静化させるための「火消し」のカキコミまでするようになった」とあるが、「火消し」の書き込みをするなんて言うのはまあ可愛いものであろう。そしてその効果もたかがしれている。というより、下手な火消しは炎上を長引かせる燃料になりやすい。
逆効果になったら、債務不履行責任を追及されちゃったりするのだろうか?
むしろ逆に、炎上を演出することの方が、情報操作として効果的である。そして火種のないところを炎上させるのは難しいところだろうが、火種を燃え上がらせたり、火に油を注ぐ行為は、場合により容易に実行できそうだ。
そのような行為であれば、法的責任も、民事・刑事とも、生じてくるだろう。
2006年08月12日 パソコン・インターネット | 固定リンク
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コメント
ちょっとした工夫で匿名性を確保できる現状では、特定の人を追い落とすために、最初から「火種」を捏造して、炎上させることも容易だと思いますが。
投稿: 小倉秀夫 | 2006年08月12日 11:02
>ちょっとした工夫で匿名性を確保できる現状では、特定の人を追い落とすために、最初から「火種」を捏造して、炎上させることも容易だと思いますが。
いつもの小倉さんらしからぬ発言ですね(笑)
匿名の発言なんて信用できないんじゃなかったですか。
>むしろ逆に、炎上を演出することの方が、情報操作として効果的である。
これは納得です。
下手にかばうより、怒りの矛先を向けるほうが楽ですから(たとえば亀田をかばってやくざを攻撃するとか)
投稿: サスケット | 2006年08月12日 13:02
MATIMULOGここで紹介されています。
↓
http://www.tokyo-horei.co.jp/magazine/sousakenkyu/200608/
■しかく検証 ハイテク犯罪の捜査(第59回)
今年の夏は熱い(夏休み恒例(?)エッセイ)
札幌高等検察庁検事 大橋充直
投稿: 弁護士奥村徹(大阪弁護士会) | 2006年08月12日 20:56
奥村先生や尾崎先生に続いて、町村先生と落合先生の活動が紹介されてますね。>「ハイテク犯罪の捜査」捜査研究
投稿: ハスカップ | 2006年08月13日 02:22
http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2006/06/book_2e4c.html
みんなの意見は案外正しいという本もあるくらいですが、実際、無理矢理スキャンダルに仕立て上げようとして失敗する姿は、ネットでも、リアルでも、結構おなじみなので、全くの謀略炎上の演出はそうカジュアルには出来ないのでしょう。もちろん周到な罠を仕掛けるとか、徹底的にやろうと思えばいくらも可能だし、冤罪に陥れられる構造があって濡れ衣の炎上が発生すると言うこともありますが、それは「容易」ということではありません。
とはいえ、最近の政治的世相を見ると、戦前ニッポンの再来を危惧したくなるのも事実で、「みんなの意見は案外正しい」かどうか怪しいものですけども。
投稿: 町村 | 2006年08月13日 06:41
「火のないところに煙は立たない」なんてことをしたり顔でいってくれる人がいるからこそ、根拠のない誹謗中傷の被害者は、これを無視できなくなっているのです。
投稿: 小倉秀夫 | 2006年08月13日 08:41
他人のブログに出張して火を放ち出張放火する人も、他人の匿名ブログの実名を暴いて閉鎖に追い込んだ人も、ハンドルの投稿者を匿名の卑怯者・臆病者と罵倒する人も、他人のクッキー情報やICCAN登録情報を本人の同意なくして勝手に曝してプライバシーを侵害する人は、ほとんど匿名ではなく実名です。
現実社会の肩書きを誇示する実名を背景にした誹謗中傷者は、風評の操作を請け負う者とさして変わりないプライバシー侵害や言論弾圧をやっています。
投稿: 通行人 | 2006年08月13日 11:15
こういう考え方もありますが。
>「法律が禁止してないから何やってもいいというのは『DQN(ドキュン)』」
http://it.nikkei.co.jp/security/news/index.aspx?n=MMITca000011082006
投稿: とおりすがり | 2006年08月13日 11:54
町村先生としては、例えば、動物病院事件に関して言うと、何が実在する「火種」だとお考えなのでしょうか?
投稿: 小倉秀夫 | 2006年08月13日 13:04
小倉先生としては、たとえば、一連の出張放火士事件は、出張放火をした実名以外に「火種」があるとお考えですか?
投稿: 匿名日本人 | 2006年08月13日 13:24
動物病院事件の火種は、判例集に乗った書き込みをみただけの私に聞かれても、そういう不満を抱いた患畜の飼い主がある程度いたかもしれないということしか分かりません。
その不満が正当なものかどうか、本当にひどい動物病院なのかどうかになると、プロバイダにも一般聴衆にも分からないものです。
投稿: 町村 | 2006年08月13日 13:34
>匿名の発言なんて信用できないんじゃなかったですか。
>>むしろ逆に、炎上を演出することの方が、情報操作として効果的である。
だから実名の出張放火が流行るわけだ(笑。
投稿: 半可通 | 2006年08月14日 10:24
>戦前ニッポンの再来を危惧したくなるのも事実で、「みんなの意見は案外正しい」かどうか怪しいものですけども。
最近でもちょくちょくいわゆる「ガセネタ」がブログやらなにやらにのってそれなりに流通したりしてるみたいですし、やはりやり方次第ではありますね。
実際問題、「テレビで言うてた!」とかになるとほぼ信じてしまうのですけれども、最近でもよく捏造や誤報があったりして侮れない。
実名とか匿名とかはまあおいといても、ほぼ公の報道機関くらいは最低限、誤報や捏造にペナルティ加えてくれないものかな、と思わないでもないです。
報道の自由の侵害とかいわれるかもしれないですけど、なら放送免許剥奪されて、not 公になって自由に報道してくださいといいたいところ。
>自分の番組の利益のために世論を懐柔しようとしたとなれば
投稿: サスケット | 2006年08月14日 23:57
Hello dear webmaster. I found your site via google and i like it very much. cia!!
投稿: Senhsk | 2007年07月03日 20:21
i thinks you made i great web resource
thanks
投稿: Danlhm | 2007年07月12日 06:31
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