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『南海王国記』=飯嶋和一・著

毎日新聞 2025年10月4日 東京朝刊 有料記事 473文字
南海王国記

(小学館・2530円)

寡作で知られる歴史小説の大家による、ファン待望の7年ぶりの新作だ。近松門左衛門の「国性爺合戦」のモデルとなった鄭成功(1624〜62年)を主人公に据えた本作も「飯嶋和一にハズレなし」の世評にふさわしい圧巻の504ページとなっている。

明朝を滅ぼした異民族国家・清と、明の遺臣として南海や台湾で抵抗運動を続けた鄭氏政権の盛衰が描かれる。中国人海賊貿易商の...

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