「第4回 熊日マンガ文化賞 記念イベント」が11月22日、「熊本マンガアーツ」(熊本市中央区手取本町)で行われた。主催は、熊本日日新聞社、コアミックス(東京都)。
同賞は同新聞社創立80周年を機に2022年に創設。マンガ・アニメ文化の発展に寄与した個人・団体を表彰し、熊本から全国・世界への文化発信を目指す。今回は「週刊少年ジャンプ」元編集長で、コアミックス社長の堀江信彦さんが受賞した。「自分一人でなく、社内外の多くの方と一緒にもらった賞。出身地の熊本にコミックとアニメを広げる意味を込めて『コアミックス』という社名にした当社の支社を設けたのは縁だけではなく、候補地の中で最も理解を示してくれた地域だったから。高森高校との連携も順調に進んでいる。今後はアニメーション分野も強化し、国内外から優秀な人材をさらに発掘。熊本で新たなコンテンツを生み出したい」と話す。
イベントは2部構成。当日は約150人が来場した。第1部では、堀江さんと熊本コアミックス社長の持田修一さんが「熊本から世界へ マンガとその未来」をテーマに対談した。同社が熊本に進出した2017(平成29)年以降の取り組みを動画で紹介した後、世界からサイレントマンガ作品を募集する「熊本国際漫画祭」について紹介した。
「マンガ家が減っていく懸念があった。サイレントマンガは言語を超えて楽しめ、海外の才能を発掘する手段として始めた」と堀江さん。持田さんは「152カ国から1万4000作以上が集まり、現在はその中から4人の外国人作家が同社で連載している」と話す。
第2部では、熊本を拠点に活動する女性歌劇団「オクロック熊本歌劇団」がパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。