水温25°Cで7〜56日間絶食させたマアジ幼魚 (平均体長7.2cm) の選好温度に及ぼす影響を, 鉛直温度勾配下で検討した。
肥満度は非絶食群が平均1.85, 各絶食期間における絶食群が平均1.75〜1.47で, 絶食開始時から絶食期間約8週間までほぼ直線的な減少を示した。
非絶食群の平均選好温度は25.3°C, 7〜56日間の絶食群の平均選好温度は23.0°Cであり, 絶食群の選好温度は初期対照群と比較して約2°C低下した。絶食期間の延長に伴う選好温度の変化は認められなかった。
飢餓状態におけるマアジ幼魚が低い温度を選好する行動によって, 代謝量は低下し, エネルギーを保持するのに有利となると考えられた。