Tweet
[テーマページ目次]
[ダム便覧]
[Home]
洪水吐き拾弐景
《第拾壱景》 滝里ダム
〜自由越流頂とオリフィスゲートを組み合わせた洪水吐き〜
写真・解説:箱石 憲昭
平成11年度に完成した滝里ダム。
2門の自由
越流
頂と6条のオリフィスが並んでいる。自由越流頂は
非常用洪水吐
きであることが多いが,この自由越流頂の敷高は
常時満水位
となっており,
常用洪水吐
き兼非常用洪水吐きである。
流入量が洪水量に達するまでは
オリフィスゲート
で貯水位維持操作を行う。流入量が洪水量に達した後は,
ゲート
開度を固定したオリフィスと自由越流頂を併用して,ゲート操作を伴わない
洪水調節
を行う(自然調節)。放流量が
計画最大放流量
となった以降は,貯水位の上昇とともにオリフィスゲートを閉めていくことで,一定量放流によるピークカットを行う。
超過洪水
に対応する
ただし書き操作
の際には,オリフィスゲートを全開することとなる。
もし自由越流頂を非常用洪水吐き専用としたならば,常用洪水吐きとしてのオリフィスゲートが分担する放流量が大きくなり,さらに多くのゲートが必要となる。
流域面積
が広く,洪水調節時に処理すべき流量が大きいことを考慮し,ゲート設備数の減少と超過洪水時の操作の信頼性の向上を目的として採用された形式である。
自由越流頂とオリフィスの交互配置が困難で,かつこれらの放流量のバランスが大きく変化することから,自由越流頂とオリフィスそれぞれに専用の
減勢工
が設けられているのも,この
洪水吐
きの特徴である。
(これは、「
月刊ダム日本
」からの転載です。)
[関連ダム]
滝里ダム
(2017年5月作成)
ご意見、ご感想、情報提供などがございましたら、 までお願いします。
【 関連する 「このごろ」「テーマページ」】
(洪水吐き拾弐景)
[テ]
洪水吐き拾弐景《第壱景》 宮ヶ瀬ダムの洪水吐き
[テ]
洪水吐き拾弐景《第弐景》 田瀬ダムの日本初高圧洪水調節用放流管
[テ]
洪水吐き拾弐景《第参景》 二瀬ダムの高圧ラジアルゲートとスキージャンプ式シュート
[テ]
洪水吐き拾弐景《第四景》 中筋川ダムの階段式洪水吐き
[テ]
洪水吐き拾弐景《第五景》 大野ダム〜堤体にクレストとコンジットがオーバーラップした洪水吐き〜
[テ]
洪水吐き拾弐景《第六景》 百谷ダムの完全自然調節のゲートレス洪水吐き
[テ]
洪水吐き拾弐景《第七景》 志津見ダムの堤頂道路兼用型
[テ]
洪水吐き拾弐景《第八景》 鳴子ダム〜薄肉アーチダム堤体下流面に沿って流下させる洪水吐き〜
[テ]
洪水吐き拾弐景《第九景》 綾北ダム〜高圧ラジアルゲートを有するアーチダム〜
[テ]
洪水吐き拾弐景《第拾景》 薗原ダム〜堤体下流面にスキージャンプ式シュートを有する洪水吐き〜
[テ]
洪水吐き拾弐景《最終景》 留萌ダム〜カスケード付の漸縮導流部〜
[
フレーム
] [
フレーム
] [
フレーム
] [
フレーム
] [
フレーム
] [
フレーム
]
[テーマページ目次]
[ダム便覧]
[Home]
AltStyle
によって変換されたページ
(->オリジナル)
/
アドレス:
モード:
デフォルト
音声ブラウザ
ルビ付き
配色反転
文字拡大
モバイル