ダム管理所を訪ねて[2]荒川ダム総合管理所(浦山ダム・滝沢ダム)

ダム管理所を訪ねて[2]
荒川ダム総合管理所(浦山ダム・滝沢ダム)

訪ねた人:廣池透 (ダム日本編集担当)

今回は、(独)水資源機構荒川ダム総合管理所の様々な取り組みについてご紹介したいと思います。荒川ダム総合管理所は、浦山ダムの右岸天端横にあり、浦山ダムとともに、滝沢ダムの管理を行っています。
このたび、日本ダム協会ホームページ写真コンテストの入賞作品を浦山ダム資料館「うららぴあ」で展示させていただけることになり、打ち合わせや、展示スペースの設営、作品の搬入、飾り付け等々、何度か荒川ダム総合管理所にお邪魔させていただきました。その時に伺った話などを取り混ぜて管理所のご紹介をいたします。

こちらが荒川ダム総合管理所です。
屋上にはマイクロ波等のアンテナ類が設置され、駐車場には4WDのパトロールカー。まるで特撮に出てくる防衛軍の基地のようにも見えます。
そう、ここは、洪水や渇水から下流の人々の生命財産を守る防衛基地(本当は防災基地といった方がよいのでしょうが)なのです!
1階の大きなシャッターの中には秘密兵器が収納されているのです。秘密兵器なので詳しくはいえませんが、ダム湖を守るための特殊装置とだけ云っておきましょう。

皆様ご存じダムカード。平成26年度は、両ダム合わせて23,677枚のダムカードが配布されたそうです。

■しかく清水バイパス
上流のきれいな水をパイプで堤体まで運び、下流に放流する。

■しかく曝気システム
湖水を循環させ微生物の繁殖を防ぐ。

管理所の建物とは別に、浦山ダムの右岸天端には浦山ダム資料館「うららぴあ」が設置されています。
1階には様々なインフォメーションのチラシ、ポスターなどがあり、また時間限定ではありますが、「さくら湖食堂」では地元特産のおそば等に並んで、今話題の「浦山ダムカレー」も提供されています。
眺望も抜群で、浦山ダムカレーを食べながら、浦山ダムや下流の景色を眺めることが出来ます。
2階には、ギャラリー,展示室、映像コーナーがあります。展示室では(手前味噌ではありますが)今年の4月11日から8月31日まで日本ダム協会の写真コンテスト入賞作品を展示させていただいています。力作揃いなので、立ち寄られた方が、「すごいね」「きれいね」と感動のため息を漏らされることもしばしば。

浦山ダム資料館うららぴあ

浦山ダムカレー。ハムカツが特徴だ。

せっかくですので、写真展開催までのうらばなしを。
写真展は、荒川ダム総合管理所様のご厚意で、うららぴあの2階展示スペースをお借りできることになりました。
ここには壁に荒川の源流から東京湾までの流れが描かれています。部屋の上にはいくつもの光源が設置され、幻想的なムードが漂う演出がされていました。が、時間の流れとともに、若干老朽化が見られるようになり、ここを魅力的な展示スペースとして活用できないものかということで、今回手始めに写真展の会場として使わせていただくこととなりました。
写真展終了後も、魅力的な企画が進んでいるようです。

うららぴあ展示室状況(以前の状況)

展示物を一部撤去し、写真展会場に衣替え

4月11には管理所の会議室をお借りして、写真展オープニングイベントを開催しました。
入賞者に西山芳一審査委員長より表彰状を授与。後藤管理所長も浦山ダムの活躍をプレゼンされました。

■しかく「進撃の浦山ダム」(第二章)
聞いたところによると、秩父の人はお祭り大好き。有名な秩父の夜祭り以外にも、色んなイベントが目白押しです。
それもあってか、4月19日には昨年10月に引き続き、「進撃の浦山ダム」(第二章)が開催されました。それは一体何!?という方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明しますと、「痛車」の展示、「コスプレ」、「アニソンバンド」演奏...といってもやはり「???」という方もいらっしゃるでしょう。要するに、アニメキャラクターを車体に描いた車が勢揃いして、アニメのキャラクターの扮装をして、アニメソングを楽しむという、アニメファンの集まりです。
当日は、関東一円を中心に痛車が100台ほど勢揃い。バイクや自転車も(自転車は痛チャリと云うらしいです)参加。
管理事務所も全面協力(協力なしには堤体上に車は置けませんからね)で、コスプレ用の更衣室も提供。
オープニングでは、田村副所長が管理所を代表してご挨拶されました。
この写真は、特別に許可をもらい、右岸の貯水槽まで(ヘルメットを被って)登り、撮影したものです。
327mの堤頂に痛車がずらりと並んだ光景は壮観の一言に尽きました。

■しかく他にもイベントを企画中
どうやら、管理所では他のイベントもいろいろ企画しているようです。ある条件を満たさないともらえないスペシャルダムカードもあるとか。。。「ダムを理解してもらうための仕掛け」をいろいろ考えていらっしゃるようです。
(取材協力:(独)水資源機構荒川ダム総合管理所)

(これは、「月刊ダム日本」からの転載です。)

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(2015年8月作成)
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