◇ 4. 熊本県の水害
熊本県の最近10年間の年平均降水量は1,901.5?oである。このように年間降雨量は比較的に多く、梅雨、台風時期には集中豪雨に見舞われ水害が起こる。また県土のほとんどが山地や丘陵が占める急峻な地理的特性をもっていることから、水害が発生しやすい。次のように熊本県の代表的な水害をあげてみた。
?@ 6.26水害
昭和28年6月26日午後に本格化した梅雨前線による大雨は、熊本測候所創設以来の記録的な豪雨となった。このため熊本県の中心部を流れる白川は大氾濫を起こし、熊本市街地をはじめ県内に大きな被害を及ぼした。
?A 天草上島大水害
昭和47年7月3日から6日にかけて、不安定な状態であった大気は県内各地に集中豪雨をもたらした。特に天草上島の被害は深刻で、土石流や崖崩れにより道路やライフラインが寸断され、孤立化する程の被害を受けた。
?B 7.2水害
平成2年6月28日から降り始めた梅雨前線がもたらした大雨は、7月2日にピークとなり阿蘇乙姫で時間雨量67?oを記録し、県北部を中心に多くの河川氾濫や土石流、崖崩れを引き起こした。
?C 台風18号(平成11年)災害
平成11年9月24日午前6時ごろ、熊本県に上陸した台風18号により、不知火町松合地区を高潮が襲い大きな被害をもたらした。県内にもまた被害が発生した。
?D 県南集中豪雨災害
平成15年7月18日から20日にかけて、梅雨前線による大雨は局地的な集中豪雨となり、水俣市深川地区で時間雨量91?oを記録、大規模な土石流が発生し、甚大な被害を及ぼした。