ダム写真
(撮影:KENBO)
075986 KENBO
067812 さんちゃん
067768 さんちゃん
067755 さんちゃん
どんなダム
日本建築学会賞を受賞
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日吉ダムとスプリングスひよし(複合温泉施設)を一体的に整備することにより、優れた景観を創出したとして、日本建築学界は「1999年日本建築学会賞」を授与。土木の分野と建築の分野が協力して一つの景観づくりを行った例は少ないとも。ダム自体は、重厚な作り。「軍艦ダム」とも。
周辺整備が進む
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「地域に開かれたダム」としてダムにはビジターセンターなどもあり、周辺には公園や温泉・プール・キャンプ場など色々な施設が整備されている。また、ダムの下流には複合温泉施設・スプリングスひよしがある。地域の活性化に役立つとともに憩いの場を提供。
堤体内部を見学できるインフォギャラリー
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日本で初めてダム内部を見学できる施設「インフォギャラリー」がある。堤体内に3つのテーマゾーンとゲート見学室があり、実際のダムゲートが見学できる。
流木をたい肥、チップに加工して有効活用
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平成14年には、日吉町森林組合と協力して、約四十立方メートルの流木をたい肥化。ダム周辺で開かれたイベントの訪問客や近隣の小学校などに無料配布。流木を粉砕したチップは、乾燥防止や雑草抑制などの効果。踏んだときの感触も柔らかい。ダム下流の公園内の遊歩道や植栽地に敷き詰める作業を進める。
[写真](撮影:安部塁)
利用者が多い
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国土交通省の「ダム湖利用実態調査」によると、平成12年度の年間利用者数は約87万人で、国土交通省直轄と水資源開発公団の管理中のダムのなかで御所ダム(岩手県)に次いで多い。ダム堤体と一体となった公園整備がなされており、温泉や体育館を備えたスプリングス日吉、郷土資料館やキャンプ場を備えた府民の森などの施設の利用者が多いという。
観光名物日吉ダム・ループ橋
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ダム直下、副ダムの上にループ橋があり、目立った存在で、観光名物になっているらしい。歩行者専用なので、車は走れない。
[写真](撮影:KENBO)
切手になったダム
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平成10年3月2日、ふるさと切手「日吉ダム(京都府)」が発行された。80円切手。図柄は、日吉ダムの放水の様子とツツジ(日吉町の花)。原画は岩澤重夫氏(日本画家) の制作。
近畿圏の代表的釣り場
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ブラックバスなどの近畿圏の代表的釣り場のようだ。管理所のホームページには「多数のブラックバスやブルーギルが棲息しています。・・・もし、ブラックバスやブルーギルを釣り上げられたときは、放さず(リリースせず)に持ち帰るなどして、生態系の保護にご協力いただきますようお願いいたします」と。
毎年4月に「日吉ダムマラソン」
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毎年4月〜5月に、日吉ダムマラソンが開催される。ダムの完成を記念して98年から毎年開催。湖面からそよぐ心地よい風を体に感じ、ダム湖畔道路を走る。本格的なハーフマラソンから10kmロードレース、3kmのファミリーマラソンまで、3コース。
シリーズ ダム百選 投票から
第 19 回 『 がんばっているダム 』
■しかく 9/16未明から日本列島を縦断した台風18号。ニュースで桂川の氾濫の様子が映像で流れましたが、実はその上流の日吉ダムが被害を最小限に食い止めるべく懸命に貯水と放流を行なっていました。
ダムとしての存在意義を存分に見せつけた日吉ダムの活躍は十分に「頑張っているダム」に値すると思います。 (すわくろう)
第 31 回 『 花火が見えるダム 』
■しかく 京都南丹市で行われた「日吉夏祭り」のメインイベントとして、日本初の試みだったダムとプロジェクトマッピングと花火のコラボレーション。
日吉ダムのでこぼこを利用したプロジェクトマッピングと花火がとても幻想的でマッチしており、普段は見れないダムの一面を見れたような気がしました。来年も是非開催希望します。 (なちゅ2)
河川
淀川水系桂川
目的/型式
FNW/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積
67.4m/438m/670千m3
流域面積/湛水面積
290km2
(
全て直接流域
)
/274ha
総貯水容量/有効貯水容量
66000千m3/58000千m3
ダム事業者
水資源開発公団一工
本体施工者
飛島建設・鴻池組・森組
着手/竣工
1972/1997
ダム湖名
天若湖
(あまわかこ)
ランダム情報
【水特法関係】日吉[法第9条指定ダム等]、水没総面積:274ha、水没戸数:188戸、水没農地面積:94ha、ダム等の指定年月日:昭和56年6月2日、水源地域指定年月日:昭和58年12月6日、整備計画の決定年月日:昭和59年3月5日
【ダム湖百選】(財)ダム水源池環境整備センターのダム湖百選に選定される(平成17年3月16日公表)
【地域に開かれたダム】国土交通省により地域に開かれたダムに指定される(1993年04月12日 (月)指定)
【ダムにいる鳥】国土交通省「河川水辺の国勢調査」(2002)
カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、ササゴイ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、オカヨシガモ、アヒル、ミサゴ、ハチクマ、トビ、オオタカ、ツミ、ハイタカ、ノスリ、サシバ、ハヤブサ、コジュケイ、キジ、イカルチドリ、イソシギ、ヤマシギ、ドバト、キジバト、アオバト、カッコウ、ツツドリ、ホトトギス、アオバズク、ヤマセミ、カワセミ、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、キセキレイ、セグロセキレイ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、カワガラス、ルリビタキ、ジョウビタキ、トラツグミ、シロハラ、ツグミ、ヤブサメ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、キビタキ、オオルリ、コサメビタキ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、アトリ、カワラヒワ、ベニマシコ、ウソ、イカル、スズメ、ムクドリ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス
【コンクリートダムの工法】RCD工法
【ダム工事年表】仮排水路(1992.2〜1993.5) 本体掘削(1993.4〜1994.5) 本体打設/盛土(1994.10〜1996.10)
【ダムカード配布情報】2025年9月10日現在 (国交省資料を基本とし作成、情報が古いなどの場合がありますので、事前に現地管理所などに問い合わせるのが確実です) Ver2.1
○しろまる日吉ダム管理所 平日:9:00〜12:00、13:00〜17:00土・日・祝日:9:00〜13:00、14:00〜17:00管理所正面玄関左側のインターホンを押してください。玄関でお渡しいたします。ダム操作のため、直ぐに対応できない場合がありますが、ご了承ください。
ダムカード画像コレクション
日吉ダム Ver.1.0 (2007.07)
[協力:け〜]
日吉ダム Ver.2.0 (2013.08)
[協力:け〜]
スプリングスひよし Ver.1.2 (2011.05)
道の駅スプリングスひよし Ver.1.4 (2012.4)
[協力:け〜]
道の駅スプリングスひよし Ver.2nd Anniversary (2012.10)
道の駅スプリングスひよし Ver.1.7 (2013.9)
[協力:け〜]
道の駅スプリングスひよし Ver.1.8 (2014.1)
参考資料
■しかく日吉ダムの補償経緯と代替地対策 水資源開発公団浦山ダム建設所副所長高橋悟
【第33回水源地問題実務講習会(昭和61年03月13日)】
■しかく日吉ダムの補償経緯と代替地対策:高橋悟
【ダム日本 No.503(S61.9)】
■しかく日吉ダム貯水池周辺整備と地域活性化対策について 水資源開発公団日吉ダム建設所副所長伊藤渉
【第41回水源地問題実務講習会(平成06年03月11日)】
■しかく日吉ダム貯水池周辺整備と地域活性化対策について /伊藤 渉
【ダム日本 No.596(H6.6)】
■しかく日吉ダム骨材製造設備の概要 / 中村宣彦・吉田一則
【ダム日本 No.611(H7.9)】
■しかく日吉ダムの設計と施工の概要について 水資源開発公団日吉ダム建設所 調査設計課長 則 松 秀 晴
【第38回ダム施工技術講習会(平成07年11月15日)】
■しかく日吉ダムの施工計画について /中村宣彦・芦田仁作 −骨材の有効利用への取組み−
【ダム日本 No.622(H8.8)】
■しかく日吉ダムの施工と骨材の有効利用について 水資源開発公団日吉ダム建設所長 菅 井 学
【第41回ダム施工技術講習会(平成09年07月17日)】
■しかく【カラーグラビア】写真で見る日吉ダム
【ダム日本 No.639(H10.1)】
■しかく日吉ダム晴れの竣功
【ダム日本 No.642(H10.4)】
■しかく日吉ダムの試験湛水に伴うダムの挙動について /坂田 登・杉田仁一・本高和行
【ダム日本 No.647(H10.9)】
■しかく【水源地域ビジョ ン】 日吉ダム/住田勝
【ダム日本 No.700(H15.2)】
■しかく健康と文化に富んだ里づくり −日吉ダム周辺を観光資源とする取り組み− 京都府日吉町長 仲村脩
【第50回水源地問題実務講習会(平成15年03月27日)】
関連書籍
■しかく水資源開発公団日吉ダム建設所 『日吉ダムに関する経過資料 (昭和42年9月〜平成7年3月新聞記事)』 水資源開発公団日吉ダム建設所 1996
■しかく水資源開発公団日吉ダム建設所 『保津川遊船営業実態基礎調査報告書』 水資源開発公団日吉ダム建設所 1982
諸元等データの変遷
【05最終→06当初】左岸所在地[船井郡日吉町字中→南丹市日吉町字中] 目的[FNWI→FNW] 堤高[70.4→67.4]
【06最終→07当初】左岸所在地[南丹市日吉町字中→南丹市日吉町中] 河川名[桂川→黒田川] 着手[1971→1972] 堤体積[800→670]
【07当初→07最終】河川名[黒田川→桂川]
【08最終→09当初】堤高[67.4→67]
【09当初→09最終】堤高[67→67.4]
【12最終→13当初】本体施工者[飛島・鴻池・森組→飛島建設・鴻池組・森組]
今年も「天若湖アートプロジェクト・あかりがつなぐ記憶」を開催
今年も8月6日(土)、7日(日)の両日、日吉ダムで「天若湖アートプロジェクト・あかりがつなぐ記憶」が開催されると、その準備を進めている天若湖アートプロジェクト実行委員長の佐藤様からメールをいただいた。ダム建設によってできた天若湖(あまわかこ)。この場所にはかつて天若(あまわか)という集落があった。今はないその家々約120戸のあかりをLEDライトでダム湖面に再現する
・・・→
全文はこちら
(2011年8月1日、Jny)
日本ダムアワード2013 〜2年半ぶりに「ダムナイト」〜
平成25年も暮れようとしている12月29日の夕方5時、お台場のカルチャーカルチャー、通称『カルカル』には多くのダム愛好家達が詰めかけた。2年半ぶりとなる「ダムナイト」が開催されるのである。
今年のテーマは『日本ダムアワード2013』
様々な分野で活躍したダムを選び、表彰しようというものだ。
午後5時に開場。場内は、ダム関連生書籍等の販売で賑やかである。
『ダムマニア』、『ダムカード大全集』、『水力ドットコム』、『ダム』などのおなじみの書籍の他、『ダム』『ダム2』の文庫版、ダム空撮DVD(今回初お目見え)などを買い求める人で開始前から熱気が漂う。
午後6時にいよいよ開幕。総合司会は萩原雅紀さん。今回はチケット完売で、手に入れられなかった人が会場近くで余ったチケットを求めていたという話も。
また今回が初参加という人も結構いた。ダム愛好家も止まる所を知らず、増加の一方なのかも知れない。
本日のプレゼンテーターは、萩原雅紀さん、琉さん、Dam master さん、サキさん、星野夕陽さんの5名。
まずは、萩原さんから『ダムアワード』の説明があった。要約すると、ダムは人知れず役に立っているが、その活躍はあまり報じられない。そこで今回、今年一年を通して活躍したダムを紹介し、それぞれの分野で最も活躍したと思われるダムを表彰しようというのである。
今回のイベントを開くにあたって、ダムマニアやダムファンからなる選考委員により28ダムがノミネートされた。これらのダムを次の各部門で表彰しようというのだ。
1.放流賞
2.イベント賞
3.低水管理賞
4.洪水調節賞
5.ダム大賞
参加者の席には事前に『投票用紙』が配られており、それにはノミネートされたダム名が書かれている。プレゼンテーションを聞いて、どのダムが最も活躍したと感じたかを投票するのである。
☆放流賞
まずは萩原さんの放流賞ノミネートダムの説明から始まった。
例によって、それぞれのダムの特徴が事細かく語られ、知らず知らず話に引き込まれていく。
ダムマニア達によってノミネートされただけあって、どのダムも百戦錬磨の強者に思える。それらが迫力のある写真とともに紹介されるので、目をそらす暇も無い。また、たまに笑いも取るところはさすがである。
片方のゲートが壊れていながらも放流を行った宮川ダム。
台風18号の豪雨での天ヶ瀬ダムのど迫力の放流。
川治ダムの点検放流や畑川ダムの大晦日の試験放流など。
いずれも、それなりに何かしらのエピソード付きの放流である。
☆イベント賞
次に、琉さんによる『イベント賞』のプレゼンテーション。
壇上の琉さんはいつにもましてビジュアル系だった。それはともかく、イベント賞をかいつまんで紹介すると...。
漫画やアニメで大人気の「進撃の巨人」をモチーフにしたまちおこしコスプレイベント会場にダムを提供した大山ダム。
フル開放とでもいうべき「小渋ダム開放DAY」。
命綱をつけての放流管見学会......月山ダム。
季節毎に工夫を凝らした見学会を行う津軽ダム。
...など、いずれ劣らぬ『行ってみたくなる』イベント揃いであった。
☆低水管理賞
水無しでは人は生きてはいけない。その大事な水を貯め、供給してくれるのがダム。
しかし、ダムにも『容量』という限界がある。
ここでは、dam masterさんとサキさんにより、その『容量』の限界に挑んだダム達が紹介された。
給水制限が続いたが、貯水量20%強までがんばった早明浦ダム。早明浦ダムは過去にも一夜で0%から100%に回復したという逸話が残されている。
それから、うどん県香川の秘蔵の水瓶・宝山湖。
ダムマニアの雨神様、神馬シンさんも雨乞いをした宇連ダム。
人工降雨機を備えている、首都東京の渇水対策最終兵器、小河内ダム。
貯水率が少なく、点検放流が中止になった矢木沢ダム。過去には、ホルムアルデヒド流出事件の時に放流し、毒の濃度を薄めるという秘技も使ったという。
三重県の農業用水を司る安濃ダム。しかし、渇水で貯水率が0%まで低下し、給水停止にまで追い込まれた。困り果てた近隣の農家の方々が雨乞いまでしたという。ダムも万能では無い。しかしダムが無かったら、さらに大変なことになっていただろうということは想像に難くない。
☆洪水調節賞
近年、台風は大型化し、また、局所的な豪雨もしばしば起きるようになってきた。
治水機能を持つダムも、この凶暴化してきた気象には全力で戦いを挑まざるを得ない。
そんな決死の洪水対策を行ったダム達が、最近テレビでもおなじみの星野夕陽さんによってプレゼンテーションされた。
京都嵐山での桂川氾濫の映像は、記憶に焼き付いている。日吉ダムは、その上流で限界まで水を溜め込んで下流の洪水を防いだ。もし日吉ダムが無かったら、渡月橋は跡形も無く流されていたかも知れないし、京都の町もどうなっていたかわからない。
御所ダムは、8月9日の洪水時に既往最大(平成19年9月17日の2,197m3/s)のなんと1.7倍もの3,733m3/sが流れ込んだが、このうちの2,548m3/sを貯め込んだ。これは計画高水流量の1.5倍。的確なダム操作で、盛岡市をはじめとする下流の町は守られた。
山口県の阿武川ダムでも、上流で鉄橋が流される等の被害が出たが、阿武川下流では一切被害は出なかった。
四十四田ダムにおいても、台風18号の出水から北上川沿川の町を守った。
木津川では水機構の管理する5ダム(高山、比奈知、青蓮寺、室生、布目の人呼んで木津川戦隊ゴレンダム)が力を合わせて下流の京都大阪を守った。その裏には、攻めの洪水調節オペレーションがあったという。
以上のプレゼンの後、会場の参加者が記入した投票用紙が集計され、ダムアワードそれぞれの賞が決定した。
1.放流賞 川治ダム:マニア受けする点検放流がマニア心をくすぐったようである。
2.イベント賞 小渋ダム:何の制約もない開放日。マニアは心ゆくまでダムを堪能できた。
3.低水管理賞 早明浦ダム:まさに四国のいのち、である。
4.洪水調節賞 日吉ダム:もうこれ以上は貯められない、というところまで貯め込んで下流を守った、その献身的犠牲の精神に拍手。
5.ダム大賞 日吉ダム:やはり、「命を守る」ということが如実の現れていたのでは無いだろうか。会場のみなさんは、そこに感銘を受けたのだろうと私は思う。
ダム大賞を受賞した「日吉ダム」には大賞のトロフィー(dam masterによる渾身の作品)が贈られた。こうして興奮の渦のうちに、2013年のダムナイトは幕を閉じた。
(2014年1月8日、池ちゃん)
日吉ダムカレー
東京の三州家さんをはじめ、長野大町の黒部ダムカレー、群馬水上のみなかみダムカレー、セーブオンやサークルKでのダムカレー弁当販売など、東日本では大きな盛り上がりを見せているダムカレーですが、そんななか、西日本でダムカレーを出す数少ないお店のひとつ、「スプリングスひよし」でダムカレーを食べてきたのでレポします。
スプリングスひよしは、京都府の丹波地方にあり、ダムを利用した地域振興策として日吉ダムとともに建設された複合温泉施設です。
日吉ダム下流の広大な敷地の中にあり、右岸側の建物には温泉やプール、左岸側の建物にはレストランやお土産屋などを備えています。
ダムカレーは、左岸側の建物(ウエルカムプラザ)内にあるレストラン「桂川」で食べることができます。
(日吉ダム天端から下流を望む。中央奥にある四角い建物にレストランがあります)
さて、カレーを食べる前にまずは日吉ダムへ。
実は初めて日吉ダムへ行ったのですが、これまで堤高が約67mということやダム便覧などの写真を見てて、それほど大きいダムじゃないというイメージを持っていました。
しかし今回、道路を走っていて日吉ダムが目に飛び込んできた瞬間に思わず出た言葉が、「でかっ!!」
確かに高さはそれほどありませんが、堤頂長が438mもある幅広ダム。
何よりも現地でみるとコンクリートのカタマリ感が物凄く、重厚感と迫力に圧倒されます。
まさに百聞は一見にしかず。この重厚感は写真では容易に伝えることはできません。
是非とも少しでも多くの方にこの迫力を現地で感じて欲しいものです。
(日吉ダム。この写真じゃホント迫力が全然伝わらないんですけど(泣))
時刻は午後5時。お腹がすいてきたのでいよいよレストランへ。
店内は川に向かった面が一面ガラス張りとなっていて、とても綺麗で開放感があります。
席についてメニューを開くと、ど〜んと一面「日吉ダムカレー」!
それぞれの具材が何をイメージしたものか説明してあります。
他にも地元の食材を生かしたメニューがたくさんありましたが、ここは当然ダムカレーを注文(笑)わくわくしながらダムカレーの施工を待っていると・・
来ました! 日吉ダムカレー!!
横いっぱいに広がった直線的な白い堤体は、厚さもあって重厚感たっぷり。放流を模した福神漬けは左岸側にオフセットされており、日吉ダムを忠実に再現しています。
さらりとしたルーはピリっとくる程よい辛さで、万人受けする味ではないでしょうか。
ということであっというまに完食、ごちそうさまでした♪
さて、写真左上にチラリと見えていますが、日吉ダムカレーを注文すると、もれなくダムカードを模したスプリングスひよしオリジナルカードがもらえます。
これがなかなか良いデキで、裏面にはDAM-DATAならずSPA-DATAとして、施設内の「ひよし温泉」の泉質などが紹介されています。
最後になりますが、ここのダムカレーの一番のウリといえば、なんと言っても「ダムを見ながらダムカレーを食べることができる」ということではないでしょうか。
真正面の窓越しに、日吉ダムがで〜んと鎮座しているのがお分かりでしょうか。
ダムカレーを出すお店は数多くあれど、店内からダムを見れるお店はココと黒部ダムレストハウスくらいではないでしょうか?(他にもあったらスミマセン)
雄大なダムを眺めつつダムカレーを食す、ダム好きには堪らないシチュエーションですね♪
ちなみにこのレストランは夜9時まで営業しているので、ライトアップした日吉ダムを眺めながらのダムカレーはまたテンションあがるだろうなぁw
次回は夜に来て食後に温泉にも入ってみよう、と思いながらこの日は帰宅の途につきました。
(2011年7月8日、ひろ@)
天若湖アートプロジェクト2010「あかりがつなぐ記憶」
2010年8月7日(土)、8月8日(日)開催!
会場:日吉ダム(京都府南丹市日吉町)
「あかりがつなぐ記憶」は、日吉ダム・天若湖全体を舞台にした壮大なアートです。
8月の夜、2晩だけ、水没した天若集落の家々のあかりが、ダム湖面に浮かびます。
時空を超える幻想的なあかりをぜひ体験してください。
当日は、京都市内からのバスツアーやガイド付き観覧バスもあります。(詳細は公式ブログにて確認してください
本年で6回目を迎える「天若湖(あまわかこ)アートプロジェクト」は、日吉ダムを舞台にした川とアートの祭典です。市民による新しいダム湖面の利用を公募したことをきっかけに、桂川流域ネットワークとNPO法人アート・プランまぜまぜの異分野市民団体のコラボレーション企画としてはじまりました。現在、実行委員会には、流域市民団体やアート関係者だけでなく、京都造形大学や摂南大学、大阪商業大学など大学生も多く参加しています。
このプロジェクトのメインプログラムである「あかりがつなぐ記憶」は日吉ダムのダム湖に沈んだ天若集落のあかりを夜の湖面に再現する壮大なアートです。湖面に浮かべるあかりの制作や家屋のあった場所の水面へのあかりの設置・固定は実行委員会が日吉ダム管理所の協力を得ながら行っています。
昨年、5年目にして初めて、湖に沈んだ5集落(宮村、世木林、沢田、楽河、上世木)すべての家屋のあかりを再現することに成功しました。しかし、夜間点灯しなかったり、水に流されてしまい位置が不正確になってしまったり、反省点も多くありました。そこで、本年は反省をもとに全面的な見直しをはかりました。
7月中旬準備が整い、いよいよ試験点灯を行おうとした矢先、豪雨で天若湖に大量の流木が流れ込む事態となりました。それに伴い、2010年7月21日実行委員会は、点灯範囲を縮小する、実施計画の変更を決定しました。
実施3週間前に起こった難題に取り組む湖面あかりの設営担当であり、土木技術者の卵として摂南大学都市環境システム工学科で学ぶ大学生である小笠原裕介君、影林義賢君(ともに澤井ゼミ所属)に経緯や現在の心境について語っていただきました。
湖面あかりの配置図
【インタビュー】
■しかくあかりがつなぐ記憶の実施にあたって、摂南大学澤井ゼミではどんな役割をしていますか?
影林:主にはボートを使った湖面あかりの設営作業です。
■しかくこれまではどんな準備をしてきましたか?
小笠原:春先からチームリーダーの下村泰史先生(京都造形大准教授)と一緒に、「あかりがつなぐ記憶」湖面あかり設営についての会議をはじめました。
■しかく今年の設営計画でリニューアルした箇所を教えてください。
小笠原:もともとは「上世木」地区の湖面あかり設営を僕たち摂南大学澤井ゼミが担当するという計画で進めていました。(※(注記)1)昨年の設置計画では村の道に沿って基準点(※(注記)2)を入れる計画でした。それを見たとき、水の流れが計算されていない計画だったので、土木を勉強している身として、直感的におかしいと感じました。時間がたつとロープが水の流れの影響を受けて「村のかたち」が崩れてしまいます。それで、水の流れに沿った設営計画に見直しました。
※(注記)1:流木流入までは上世木以外の4集落(宮村、世木林、沢田、楽河)は日吉ダム管理所がエンジン船で効率の良い設営をする予定だった。
※(注記)2:村の並びを正確に再現するため、測量で基準地点を定めブイを入れることを「基準点」という。各家々のあかりは基準点からロープでつなぎ浮かべる。
■しかく7月中旬に降った豪雨の影響で、設営の障害となる流木が天若湖に大量に流れ込みました。実物を見たときはどんな印象を持ちましたか?
小笠原:連絡があった時点では、ここまでの量とは思いませんでした。日吉ダム管理所の所長からダム湖の水位が豪雨の影響で8m上がったと聞いて、事態は思ったより深刻だと思いました。流木が水面を流れているのを見て「難しい」と思いました。
大量の流木や葦が帯状になって浮かぶ天若湖
■しかく7月17日、流木が浮くダム湖で試験設置のために、手漕ぎボートを出したときはどんなことを思いましたか?
影林:楽観的かもしれないけど、湖面に浮いているのはほとんどが葦で大きな木が思ったより少なかったので、手漕ぎならそんなに危険ではないかな、と感じました。
小笠原:でもエンジン船は(浮いている葦を吸い込んでしまったら)故障する危険がある・・・。
■しかく7月21日時点で、5集落のうち2集落(宮村・上世木)を断念し、規模を縮小することになったのですが、そのときの気持ちは?
影林:仕方がないことかな、と思いました。日吉ダム管理所も実行委員会の気持ちを汲んで、縮小しても実施できることに感謝しています。でも残念・・・。
小笠原:妥当な判断だと思いました。でも上世木はやってみたかったなぁ・・・
■しかく当日来訪される方にひとこと
影林:見に来てくれた方には、ただ「あかりがきれい」というだけでなく、この湖の下に村があったということの意味を感じてほしいと思います。
小笠原:規模は縮小したけど、比較的観覧しやすい場所のあかりは灯すことができます。写真などで満足せず、ぜひ実物を見に来ていただきたいと思います。見に来てもらうことが、僕たちは嬉しいです。
■しかく「あかりがつなぐ記憶」に携わって、ダムについて感じたことがあれば・・・
小笠原:今回のことで、ダム湖に浮かぶ流木を実際に見て「日吉ダムはよくがんばったな」と思いました。日吉ダムが流木を受け止めていなかったら、これが全部下流に流れたということですから。
2人の奮闘ぶりは天若湖アートプロジェクト公式ブログでも掲載しています。
流木が流入した天若湖を見つめる
(左から小笠原君、影林君)
(2010年7月27日、天若湖アートプロジェクト実行委員長:さとうひさゑ)
ダムの洪水調節効果
(平成25年台風18号、日吉ダム・四十四田ダム)
平成25年台風18号の接近・通過に伴い、四国から北海道の広い範囲で大雨となり、特に激しい大雨となった京都府、滋賀県、福井県では運用開始以来初となる特別警報が発令された。この大雨により土砂災害、浸水被害、河川の氾濫等が各地で発生し、全国で死者3名行方不明者5名、浸水家屋5,000棟以上の被害が生じた。この時、多くのダムが洪水調節を行い、その効果を発揮した。
ダムの洪水調節の例として、日吉ダムと四十四田ダムの効果を紹介する。内容、図表などは全て、「災害報告 〜平成25年台風18号に関する被害概要、治水事業の効果等〜 国土交通省水管理・国土保全局 平成 25年10月」によっている。
■しかく洪水被害の事例(京都嵐山)
テレビなどでも報道され、一般に広く知られたが、京都嵐山では桂川の水位が上昇し、渡月橋が水に浸かり、周辺の観光施設も浸水するなどの大きな被害が生じた。
■しかく日吉ダムの洪水調節効果
日吉ダムは、下流へ流す水量を最大で約9割低減し、その効果により渡月橋の損傷の拡大を防止するとともに、浸水戸数をほぼ半減できたと推定される。
また、下流の京都市の鴨川合流点付近では、水位が堤防天端まで上昇したが、日吉ダムの洪水調節などにより堤防の決壊を免れた。仮に決壊したとしたら、約13,000戸の浸水、約1.2兆円の被害が生じたと推定される。
(2013年10月作成)
ダムインタビュー(6)
さんちゃんに聞く
「ベストショットは川口ダムの夜景です」
ダムカード配布第1号をゲット
中野: ダムカードを集めておられて、これは貴重だとか、良かったとか、特に印象に残っていることがありますか。
さんちゃん: 真名川ダム・九頭竜ダムのスペシャルカードをもらったときが印象に残っています。僕がカードをもらった第1号でした。3月18日だと思いましたが、ダムカードを配布するという発表があったので、次の日の朝早く行きました。本当はその日は長島ダムに行く予定だったんですが、ダムカードをもらえるならと、九頭竜・真名川ダムに行くことにしました。
朝7時頃九頭竜ダムに行ったら、普通のダムカードをくれたんです。スペシャルカードがあるでしょうと話をして、それで九頭竜ダムのスペシャルカードをもらいました。それから真名川ダムに行ったら、九頭竜ダムから連絡が行っていて、支所長さんが出てきました。第1号だということで、写真も撮られました。
真名川ダムでスペシャルカードをもらったときの写真
日吉ダムでも第1号でした。まだ、ダムカードが出始めたばかりで、昨年の7月24日に配布場所の一覧表が出たので、日吉ダムに行ってビジターセンターでもらいました。ブログにお礼を書いたら、あなたが第1号ですよと教えてくれました。
ダムカードで思い出しましたが、明日、日吉ダムで大阪の朝日放送の収録があります。「おはよう朝日です」という朝の情報番組なかで、チェックザキーワード「ダムカード」のコーナーで、今ダムが面白いと言うことを紹介するという内容です。「雀の社会科見学帖」の夜雀さんと僕が行きます。放映は9月4日頃のようです。
中野: テレビは初めてですか。
さんちゃん: マスコミは初めてです。
中野: 今日帰ったら早速明日の朝から取材と言うことですね。出演、期待しています。
本日はありがとうございました。
(2008年9月作成)
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