昨日、あるTVの経済ドキュメンタリー番組を見て感じたことを書きます。
新年早々、金融市場では原油価格が史上初めて100ドルを突破し、金価格も865ドルと史上最高値を更新。為替相場も年末から急激な円高・株安 と不透明な相場環境です。そんなわけで私個人は投資を控えています。
その中でも一番心配なのは原油価格の高騰です。
原油価格がどんどん上昇していくことは日本経済には大打撃です。それは単にガソリン価格が上がるだけではありません。原油価格が100ドルという時代では、私たちは今までに経験したことのない局面に立たされるんです。
皆さんは日本の食料の自給率はどのくらいか御存知ですか?
答えはなんと 40% です。 先進国では最も低い数字です。
ちなみにオーストラリアは 230%、フランスは140%、米国やカナダは120%。
それが原油価格とどう関連するかといいますと ・・・・・ 実は大ありなんです。
米国は原油価格があまりにも高騰したので、ブッシュ政権ではバイオ・エタノールを石油の代替エネルギーとして認定し、量産を急ピッチで開始しています。
エタノールの原料は コーン (とうもろこし)やサトウキビです。
コーンの相場はここ1〜2年で2倍に高騰しており、家畜の飼料となるコーンの値上がりは即ちビーフやチキンの値上がりに直結します。コーンが高騰すれば、それに代わる大豆や小麦も値上がります。
ところで日本で一番多く食べられている穀物(主食)は何だと思いますか?
お米でしょうか?パンや うどん の原料の小麦でしょうか?
答えは コーン なんです。 意外ですね。
もちろん私たちはコーンをお米以上に食べているわけではないのですが、家畜の飼料となるコーンをそれだけ輸入しているということは、私たちは日頃からそれだけ肉をたくさん食べているということ。食物の需給面から言えば、肉をたくさん食べているということは即ちコーンを食べていることと同じなんですね。
また大豆は米と共に日本人の主食です。しょうゆや味噌は全て大豆が原料ですから生活費の高騰は免れません。
さらに中国とインドが発展するにつれ、彼らが近代的な生活をするようになり、食糧不足は世界的に深刻化しています。中国の富裕層やオイルマネーで潤っているロシアや中東の連中がマグロなどの海洋資源を買い漁っており、とても日本人が買い付けできるレベルではなくなってきています。マグロの漁獲高も激減し、私たち日本人がいつまでも安価なマグロを食べられるという保障はありません。
今、世界的な食料の争奪戦争が水面下で行なわれているのです。
原油価格の高騰がもたらす私たちへの影響・・・・・
1バーレル100ドル台が現実となった今、真剣に食料と環境問題について考えなくてはいけないですね。
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