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夕日と雲のドラマが展開するシーンが終わりかけていた。残った光線が一筋、かすかにまだ残っていた。打ち返す波の音だけが目を閉じると聞こえる。「波の音を聞きながら、頭の先に付いた紐を真っ直ぐ天に伸ばしながら、ゆっくりと、鼻から吸って口から出してください・・・・」。「瞑想」の世界へ導く岩井さんの透きとおった声だけが、暗くなった波うち際の浜辺で15人の集団を、異次元の世界の導く。

▼台風7号が発生して、太平洋側の関東から東北地方に大雨を降らしていた。17日に予定していた「定住化促進サロン」の8月定例会は、「夕日に赤く染まる浜辺で、加賀の歴史と瞑想体験」のテーマ通りに、片野海岸の浜茶屋「サンルーカス」の会場。一般客の混じる仮説の会議場で、違和感もなくスケジュールは、確実に進んでいた。

▼東洋を起源とする瞑想の技術、「マインドフルネス」(気づき)のトレーニングを導入している企業が増えている。世界企業の「グーグル社」や米国のデパートチェーンの「ターゲット社」に大手食品メーカーなどの社員が、「自分の軸になるもの」を見つけるためのコースや機会を提供しているという。

▼「10分間セミナー」でプレゼンする「加賀市の歴史」に選ばれた「深田久弥」を語る真栄氏、「竹の浦館」の畑氏、「大聖寺藩の怪談会」や、明治に入って、貧藩の大聖寺藩士だった「石川嶂(たかし)」は琵琶湖で汽船を就航させた。資金源の「ニセ金づくり」に発展した「パトロン事件」で終末を迎えた。「加賀の偉人たち」の、伊林氏の話に吸い込まれた。

▼京都と加賀を往復するトヤマ氏は、加賀市の自然風土に魅了されたという。加賀市内で「スポーツ知識で肉体改善を提唱」する羽深氏の5分間体操は、腰痛に効いた。

▼願いが通じた夕日に、ざわつく浜茶屋の雑音も一興だった。だから、プレゼンを傾聴させた。事前準備は完璧だから、いつもながら、瀬戸氏の際立った「いぶし銀」の司会術が光っていた。

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