きのうは、まだ梅雨明けではなかった。不安定な雲が空を動き、さわやかな風も吹く日だった。所属するNPOの「歴町センター」が管理する「大聖寺町並み景観広場」の草刈を志願して、周辺を残し中央部を見た目きれいに刈り取った。
▼熱中症対策の水筒には麦茶も用意して、サングラスで頬かむりの姿の6時間は、休憩を取りながら、涼しい風があったからせいか、思ったよりきつくはなかった。そんな風のときには、しゃがんだ姿勢から、立ち上がり腰を伸ばす。
▼「草刈に 風来るときに 腰伸ばす」。時々、見ているテレビ番組「プレバト!!」のカラ口先生だったら、どんな評価を受けるだろうかと、楽しい時間だった。特待生は無理だろうが、十七文字に収める言葉から宇宙へも広がる景色は、面白いと思うが、当方にはまだまだ先のことだ。
▼梅雨の晴れ間の、「山ノ下寺院群」の「歩きやすい道路」には、時折、観光客らしき人たちが連れ立って通る。そんな団体を目にすると、草むしりをしながら「どちらから来られたか」と声を掛ける。「三木や!」。「それは、遠いところから・・・」。すると、「おつかれさん」と声を掛けられた。竹本先生が引率する三木町の人たちだった。
▼独り歩きの老婦人は、「小松からです。お寺の方ですか?、御朱印をもらいに来ました」。隣は有名な全昌寺ですよと、教える。「寺横で 頬かむりして 草を刈る」と、また、一句。
▼平成16年に「全国町並みゼミ大聖寺大会」招致を記念して出来た「景観広場」。全国から集まったメンバーが、異口同音に「大聖寺の町は、日本の町の縮図」だとの感想を聞いたという。大会を招致した瀬戸達氏は、当時を振り返り感無量の思いで語った。
▼近くに「山の重伝建に海の重伝建あり、大聖寺川や柴山潟もある。加賀四温泉と城下町。古代からの歴史と文化・・・ないものがない豊かな加賀市」を、地元民が意識していない。これを全国にアピールして行くのが私の使命だと。
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