年末の恒例行事と言えば幾つもあるが、国を挙げての庶民的祭りは「クリスマス」だろう。今年になって隣の前庭には、暗くなると「電飾飾り」にスイッチが入って、帰宅時の眼にも安堵感を覚えさせてくれている。そんな風景に違和感もなく、当たり前の風物詩にもなって来た。
▼「うちクリ」というコトバが定着してきたという。「うちクリスマス」の略語で、12月24日から25日まで、十字架のネックレスをぶら下げた一家が、クリスマス・イブを自宅で過ごす。そんな「洗礼」も受けていない、擬似クリスチャンが増えたらしい。
▼イエス・キリストが生まれた「生誕日」を記念して、「太陽暦」の西暦元年がスタートしたという。来年は、グレゴリオ暦「2016」年で、400年に97回の「閏(うるう)年を置いた年でもある。4年毎に太陽の位置を調整する、2月29日のある年。分かりやすく言えば「オリンピックの年」でもある。
▼「ニッポンの常識は、世界の非常識」と言われていて、国民感情として「肩身の狭い」を感じてきた。だが、安全。平和。親切。勤勉。正確や、数々の歴史的習慣を含めて、世界中から大勢の人が来日して、それらを実体験して帰って行く。日本のクリスマス・イブの「クリスマスケーキ」と、バカ騒ぎも、世界に通用しない習慣らしいが、そのうち「世界の常識」になるかもしれない。
▼1万数千前の縄文時代。世界で最も早い段階に土器を作り出して、高度な文化を築き上げてきた日本民族は、その後の1万年を狩猟・採集生活を続けてきた。そして、変化が起きたのは紀元前5世紀ごろだった。
▼日本人の特性の一つに、新しい文化・文明に適用する能力があった。悪く言えば「サルマネ」。よく言えば、柔軟で融通がきく能力だろうが、明治時代に西欧文明を受け入れ、先進国の仲間入りができた。そして、戦後の「合言葉」は、アメリカに追いつけ追い越せだった。
▼12月に入ると、「クリスマス商戦」で日本中が大騒ぎ。きょうは、猫も犬も未(ひつじ)や申(さる)も・・・クリスチャン。
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