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「まだ生きとたんや!」。93歳で逝った、大女優「原節子」訃報を知って驚いたひとりでもある。何があったのか知らないが、わが青春時代に忽然と、銀幕から消えた大女優だった。そのころ、「太陽族」のシンボルだった「石原裕次郎」も大スターだった。多くの若者が口ずさむ流行歌「おいらはドラマー、やくざなドラマー・・・」に夢中になっていたが、もう亡くなって28年。存命であれば81歳だった。

▼「川崎敬三」や「北の海」の逝ったニュースが報道されて、今度の原節子さんのニュースを聞いても、知らないという若者が多いと。そんな世相に「けしからん」とボヤく「コラム・時鐘」を見て共感している。「明治は遠くなりにける」の、明治を昭和に書き換える時代になった。

1127日の紙面に、今年の「紅白歌合戦」の出演者名が載っていた。男26名女25名の総勢51名の名を見たが、女で13名、男で10名しか名前と顔が一致しない。横文字やローマ字の外人?も多く、大みそかの伝統番組に出るという。司会役を務める82歳の黒柳徹子さんは、出場歌手を掌握していなければならない。才女は、さすがである。

▼先日のテレビで見た「瀬戸内寂聴」。世界で唯一の作家であると。93歳で出筆中の作家として紹介されていた。スマホ用語や新略語を使う、若い世代の恋愛小説を、癌病を患った後に出筆活動を始めたという。

▼「歌は世につれ 世は歌につれ」という名言があったが、「長寿社会」の最近、こんな文句でしゃべり出す司会者はもういない。いのち短し 恋せよ乙女 あかき唇 あせぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に 明日の月日は ないものを」。「ゴンドラの唄」は、大正末期に作られて、昭和期に入って唄いつがれていた。平成の世、作られて90年経っても、時々、わが唇はうごく。

▼きのう、「あられが降った」。早朝、雷鳴のとどろきやアラレ音を聞きながら、「ショパン・幻想即興曲」を流していたが、ふと、ストーブの備蓄灯油の有無を確かめに納屋へ行った。

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