「皆さんをお迎えして、1番楽しかったのは『わたしです』」。と、3日間の研修旅行を終え、加賀温泉駅へ送り届ける、千葉大学院生を乗せた加賀市役所のバスの中で、ガイド役をしていた「歴町センター事務局長の瀬戸達(さとる)が、締めの言葉を云った。つかさず「2番目は、私です」と、2日間の行動記録をビデオに撮り続けた私も、つぶやいた。
▼9月27日から3日間の「文化合宿」。全行程の記録画像を、初日は3時間50分。2日目を1時間31分。最終日を3時間40分に編集した3枚のDVDを、白山に初冠雪の日だった15日に届いた。
▼そのDVDを、秋晴れの土曜日に、自宅で一挙に見てしまった。まだ、記憶に新しい半月前が再現された。画像からは、「文化合宿」を運営した瀬戸氏と、その活動にボランティアで、取り巻く加賀市を愛する同士が、「阿吽の呼吸」で「おもてなす」記録でもあった。
▼大聖寺の「文化合宿」への要請から、企画や段取りに、関係者との打ち合わせに奔走して、学生たちを感動させた過密巣スケジュール。「すぐにやる」。「瀬戸イズム」。が、引率の大学院教授や、学生にも1番強く印象付けられた3日間であった。
▼歴史ある北陸の小都市。大聖寺の城下町を、後世に残す活動が、「この指止まれ」から始まっての20年間を、行政に頼らない活動を通して、現実化してきた「瀬戸達」の生き方と、「後継者は育てるものではない。誰かが出てくる。」を、あらためて感動しながら見直した。
▼今回の研修後にあるレポート提出。記録画像が大学院生に役立つ様にと、企画段階からの「気働(きばたら)き」だった。「事の成り行きに応じて即座に心がはたらくこと」「気の利くこと」「気転」。「瀬戸イズム」の原点が随所で見られた。
▼バスが、温泉駅に近づくころ、引率先生も、「お礼の言葉」として、「瀬戸イズム」から学んだことを、社会人になって巣立つ学生たちに強く印象づけていた。
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