「あったらもん」とは、失ってはならない尊いもの、という意味の言葉である。長い年月何代にもわたって大切にしてきた自然・歴史・文化など、身近なところでは「親の真心」や「まだ使えるものを捨てたり、ないがしろにしたりする」と、「あったらもんに何をする」と叱られる。
▼こんな書き出しで、「"あったらもん"を『文化合宿』する」の表題で、公益社団法人日本建築士連合会の機関紙「建築士」に「『地の記憶』 継続と活用」として、特集ページに「瀬戸 達氏」の活動記事と「あとがき」の寄稿文が載った。
▼会誌「建築士」は、全国で10万部以上の購読者がいる。建築界最高の権威ある機関紙である。毎年、建築士の全国大会がある。昨年の秋に「ふくしま大会」があり、今年は石川県で開催されるという。
▼歴史的景観まちづくり活動の体験のノウハウを生かした「楽しく・解りやすく・ためになる」をあいことばに、模擬体験を学習する。これを提唱して、2013年に、米国ウイスコンシン州立大学ミルウォーキー校の学生10名や教授、世話役が1週間加賀市に滞在して学習していった。そんなカリキュラムに関わった瀬戸氏が活動報告書の形での記事だった。
▼現業の建築設計事務所の大半は、父の後を引き継いだ長男に任せて、歴史的文化財の保護など、ボランティアで長年の夢を精力的に楽しんでいる。30年に近い実績を残した「地域興し」に携わった体験を、全国各地で起こっている地域への講師としてお声が掛かる。
▼建築士の全国組織が、開催地を持ちまわりで全国大会を行っている。そんな大会が大分県であった。「もく・もく塾」での基調講演の講師として依頼された。各種の観光事業体からの要請での講演。昨年は地元加賀地区で行われた建築士会の東海北陸大会が山代温泉であった。そんな講演にも呼ばれて実績のなかから「、学び考える」〜「サイコウ」への実践活動―と題して講演している。
▼将来的には、地域に根ざした「地域興し」に対しての、国や県から表彰を授与されるべき人物だと思う。
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