この場所から「大聖寺駅まで徒歩10分」を明記した、方向看板を取り付ける準備が進んでいる。取り付ける場所が40カ所。総数で80枚近くであるという。「おもてなしの4カ国(英語・中国・韓国・日本語)」表示の優れものである。北陸新幹線開通が50日弱後に迫った。加賀市は、大聖寺の市内観光スポットから、JR駅に至るまでの「道案内」を準備して開通を待っている。
▼「行きはヨイヨイ、帰りは怖い」のはやり歌がむかしからあった。観光地への案内板はどこへ行っても目立つ。だが、帰り道の駅までの案内板はほとんど見かけない。帰りの時間は、駅で次の目的地までの電車時刻で決まっている。この場所からあと何分の表示は、観光客には便利な情報でもある。
▼北陸新幹線金沢〜敦賀間は繰り上げ予算がついて早くなったとか。まだ5〜6年先の話であるが、新幹線駅は「加賀温泉駅」。第三セクターの「大聖寺駅」は「ローカル駅」として、存在できるだろうが、利用客を問題視する人もいる。
▼「大丈夫」と言いたい。「団塊の世代」がノスタルジアの旗を掲げて、田舎を歩き回る日が来る。これまでの観光バスは、企画した観光コースに人を集めて回遊していた。これからは少し違う。小数人数で歩き回るというスタイルが大半を占める。スマホやアイ・パッドを片手に、リュックサックを背負い、宿泊代のコストを下げて長い旅に出る。そんな贅沢な旅の姿を再現するブームがなければ起こせばよい。
▼そして、歩けなくなった老人は映像の世界で旅をする。「バーチャルの世界」で、吾がふるさとを見てまわる。生まれ育った街並みや学び遊んだ学校に溶け込む。そんな世界に舞い戻り安心するという時代が、すぐそこまで来ている。
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