「老人には、席を譲らない。」
アクセルとブレーキの踏みまちがいで、老後の人生が「こわされ」た自動車事故が多発している。全国で、これまでの事故件数が5830件は、語呂合わせで「5830(こわされ)」たというらしい。報告されただけでも、1日16件もあるというから他人事ではない。運転歴半世紀以上もあるからと、自慢にもならない。
▼踏みまちがいではなかったが、「うっかりミス」で車体に残っている傷跡を見るたびに、これまで無かった身体機能の老化を意識する。先日の高齢者運転免許書証更新前に受けた講習会での項目を再確認してみた。
▼1交差点安全進行義務違反、2脇見運転、3安全不確認、4一時不停車、5漫然運転、6運転操作不適、7信号無視、8動静不注意(相手の動きをよく見ていない)。自己分析すると、5漫然運転と8動静不注意が原因で接触事故につながっていた。
▼横断歩道を渡る歩行者は、左右確認してから渡ろう。と、教えられている。運転者にも視野を広くハンドル操作で、安全運転を義務付けられている。だが、昨今の足元の操作を間違えて、事故につながるとは思いもしなかった。
▼昨日のブログの続編になるが、「ためしてガッテン」の「耳石(じせき)」障害が原因ではないかと老人は考えた。宇宙から帰還した飛行士が、地上に降りるときに足元が定まらず、介護されながら検査施設へ送られる。1時間も運転していると、若者でも正常に足元が定まらないという。運動不足の高齢者は、1時間座っていると22分も命が短くなる。
▼老人が電車に乗ってきたら、席を譲るマナーが「老人に優しい」日本の美徳とされてきた。だが、運動不足の老人は、電車に乗った時ぐらいは、立ったままの姿勢で運動しよう。と、いうような「老人には長生きしてもらいたい」という標語が、車内にぶら下がる日も来るかもしれない。