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2005年03月25日

通訳ガイド時代のお話ー3/20の続きー

毎日睡魔に負け続け 気がつけばもう金曜日!!
すっかり間延びしてしまいましたが続きです
ツアー当日 お客様が来られる前に
ドライバーさんと簡単な打ち合わせをしますが
お客様との待ち合わせ場所に 10分前には
行かなければいけないし ドライバーさんも
そんなに早くは来てくれないので 打ち合わせは
コースと時間の確認程度しかできないことも
よくあります
お客様には ガイド歴1年目の時から3年目などと
エラソーなことを言っていましたが ドライバーさんには
正直に新人であることを告げ 助けて下さいとお願いします
ドライバーさんと友好関係が築けるか というのが
特に新人ガイドにとっては 成否を握る重要なカギなのです
いい関係を築けたら どこかへ行くにも景色のいい道を
選んでくれたり 通り道にある取っておきの場所に
寄ってくれたりします。
私が主に仕事をもらっていた旅行社の場合
プライベートツアーに来られるドライバーさんは 国内外の
VIPを担当されている方が多く 本当に頼もしい存在なのです
おもしろいところでは ハリー・ポッターの主役を演じた
ダニエル・ラドクリフ君が来日した時に 担当された
ドライバーさんもいました。
ちなみに ダニエル君はワガママなんて一切言わず
とっても礼儀正しかったんですって
こんなドライバーさんなので お客様がお腹が空いたから
サンドイッチが食べたいなー と言えば コンビニではなく
手作りのとってもおいしいサンドイッチが売っているお店へ
石仏が買いたいと言えば(本当にいるんですよー)
はい、かしこまりました とササッと行ってくれるのです
ドライバーさんと友好関係を築くためにも
お客様にドライバーさんの紹介をするのを
忘れないように気をつけていました。
ドライバーさんの多くは 英語が堪能でしたが
自分で紹介されることはありませんし
お客様がもし 何か質問されても直接答えられることも
ありません
ガイド試験のある言語に関しては
資格を持たない人が ガイドを仕事として した場合
つまり報酬を得ると 違法行為になります。
トイレはどこですか?と聞かれて答えるのは
ガイド行為には当たらないと思いますが
窓の外の建物は何? と聞かれて答えると
それはガイド行為になります
ドライバーさんは タクシー業務で報酬を得られているのですが
英語で話されると ガイド行為の疑いも出るわけですから
一切 英語では話されない方が多いです
こんな風に お互いのテリトリーを守りつつ
ツアーは進行していきます
どうしても下見に行けなかったところでは
ドライバーさんにお願いして 一緒に来てもらいます
友好関係が築けていれば 本当にさり気なく助けてくれます
ナビゲーターとは決してバレないように ごく自然に
半歩くらい先を歩いてくれ 決して指をささず
(コレがとっても大事!!)
右手に見えるのは 何々ですよ とか さり気なーく
教えてくれます。
こういう時 外国人ツアーでよかった〜
って つい思ってしまいます
でも いつも全員外国人とは限らず 奥様が日本人だったり
名前は外国人なのに 日系の方だったり
日本語を勉強されている方だったりするので
やっぱり ちゃんと勉強しないといけません
(アタリマエですねー)
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2005年03月20日

通訳ガイド時代のお話ー下見編 その2ー

私の場合 下見に行けなかった場合というのは
前回書かせて頂いたように 直前過ぎて時間がない
という場合です
当日の朝電話がかかってきて その日の午後
というパターンも まれにですがありました
前日とか かなり直前に入ってくるツアーは基本的に
家族とか友人同士のグループといった小さいものが多かったです
直前でも行きたいところが はっきりしていれば
まだいいのですが "ガイドにお任せ"というのも多いです
それで 本当に100%任せてくれるのか というとそうでもないのです。
翌日のツアーの場合 お客様と話せるのは前日です
せっかくの旅行だから 当然 遅くまで外出されている方が多く
やっと電話が繋がるのは 夜9時とか10時ということも
珍しくありません。 それで 待ち合わせ時間等を確認し
何か希望があるか 今日までにどこを見に行かれたか
食事が入っていれば何を食べたいか等を聞きます。
この時点で 大抵の場合 私が予め立てたプランは
変更することになります
極々まれにですが 当日になってお客様の気分が
急に変わったり ガイドブックを見られたりして
やっぱり こういう所に行きたい と突然言われることもあります
余談ですが 電話で話せば 年齢や性格も何となく分かりますし
英語圏の方ではなさそうな場合 大体どのくらい英語が通じるか
分かりますので ちょっとココロの準備ができます
そんなこんなで プライベートツアーというのは もち札の少ない私にとっては
いつも以上にドキドキする仕事でした
それでも どうにか乗り切れたのは 全て
ドライバーさんのお陰です
小さなツアーの場合は ハイヤーとかジャンボタクシーが多いです
それで 前日にタクシー会社に電話をして 配車の確認と
必要があれば 自分の立てたプランを伝え
時間内に回れそうか聞きます
当日 お客様が来られる前に ドライバーさんと
簡単な打合せをします
何となく この倍くらいの量になりそうなので
続きは次回に・・・
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2005年03月17日

通訳ガイド時代のお話ー下見編ー

ガイド と言えば ガイディング と思われるかもしれませんが
実は 添乗業務の方が重要です
とにかく全員無事に 予定箇所を全部回って
なるべく予定時間に動く というのが最重要項目です
お客様の旅程表に書いてある場所は
原則として行かなくては 契約違反になってしまうので
何としても行きます
それで 添乗業務に もちろんガイディングのためにも
下見は欠かせません
私だけじゃなくて どんなにベテランのガイドさんでも
初めて行くところは 可能な限り下見されると思います
私も 直前すぎて時間がない
といった 本当にどうしようもない時以外は
必ず下見に行っていました
思いがけず 工事をしていたりするので
下見なしで行くのは 心臓に悪いです
チェックすることは まず ルートの確認です
ガイドは 絶対に道に迷ってはいけません
というか 迷ってる と絶対にバレてはいけません
私は 情けないことに 重度の方向オンチのため
下見をしたにも拘わらず アレ? ということが時々ありました
でも そんな時は ちょっとその辺にあるものを
強引に説明したりして "ワザとここに来たの"
という風にして 心臓はバクバクでしたが
ごく自然に引き返していました
どんな仕事でもそうですけど
信用 してもらうことが 一番大切ですね
一旦 信用を失うと 回復するのは ものすごく大変です
ガイドの新人研修に参加した時 講師の大ベテランの
ガイドの方が "口が裂けても 今日が初仕事と言っては
いけません。 それは パイロットが 今日は私の
初フライトです というのと同じくらい お客様にとっては
オソロシイことなのです" と言っておられて
なるほど〜 とナットクした私は 1年目のときから
お客様に この仕事どのくらいしてるの? と聞かれると
厚かましくも 3年 と言い切っていました
(多分 お客様は ウッソー と思っていたでしょうけど)
で 下見の話に戻りますが トイレも必ず確認します
場所だけじゃなくて 洋式があるのか も見ます
あとは 駐車場やお土産物屋さんを見て
大体 回るのにどのくらい時間がかかるか 見当をつけます
もしも 日本人向けに ボランティアのガイドの方がいて
時間が合えば 参加します。内容は 残念ながら
外国人向けには使えないものがほとんどで
あまり参考になりませんが どこで立ち止まって
説明するのか といったことは参考になります
あと パンフレットなどが売っていれば買って帰りました
下見に行けなかった場合 のことは
また次回書かせて頂きます^^
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2005年03月15日

どうしても a と the が気になる方へ

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あまりエラソーなことは
言えないけれど
英語の上達が早い方
というのは 性格が
素直な方が多いみたい
細かいことをあれこれ考えるより
"ま、こういう風に言うのね"
と次に進めることは とても大切だと思います。
それで 私個人的には a と the の違いなどに
あまりこだわらない方がいいと思っています。
だって これだけで一生が終わる学者さんもいるでしょう?
それくらい キリのないものだと思うんです
でも やっぱり 気になってしまうし ある程度の
法則を知っていたら ラクなのは事実
そこで オススメなのが 井上一馬さんの
"冠詞がわからないと英語は話せない" です。
(現在 amazon 品切れ中)
実のところ私は "冠詞がわからないと英語は
話せない"とは全く思っていませんが この本は
分かりやすく具体的に書いてあるので 1度理解すれば
きっちりアタマに入って もう なんでここは
the なの? と余計なことを考えなくてすみそうです
例えば なんで radio は the がつくのに
TV は何もつかないの?
などの素朴な疑問がクリアになります
この本の中で 私がビックリしたのは
carpet が 床や階段に敷き詰められた状態の時は
数えられない名詞として扱われる ということです
へぇーと思って 愛用している電子辞書を早速
ピピッとチェックすると ホント そう書いてあります
さらに rug は床の一部に敷くじゅうたん となっています
そっか rug とcarpet ってそういう違いだったのねー
と新たな発見
ついでに 用例 を見ると
put down (lay) a Persian carpet となっています
トルコの絨毯を扱っている私としては
ここは a Turkish carpet として欲しかったですね〜
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2005年03月12日

カンタベリーにて

学生の頃の私ときたら バイトに励んで
せっせと貯金しては そのお金を全て使って
年に1度 1ヶ月くらい海外旅行へ行く
ということの繰り返しでした
(もちろんビンボー旅行ですけど・・・)
初めて行ったのは イギリスでした
2回目以降は 全て自分で手配している私ですが
1回目だけは 旅行社のパック旅行を使いました
パック旅行といっても 学生用に作られたもので
3週間ホームスティをし 現地の語学学校に通う
というものでした
スティ先は ロンドンの他 数箇所ありました
ロンドンはとても魅力的だったけれど
ロンドンなどへ行ったら 遊び呆けてしまうに決まっているし
ロンドンに滞在した人から インド人のお宅に
スティすることになって すごくいい家庭だったけれど
毎日カレーで辛かった
と聞いていたので ロンドンは諦め
料金も比較的安くて のどかそうな カンタベリーを選びました
そう チョーサーのカンタベリー物語 の舞台の
カンタベリーです。
本当に素敵な街ですぐに気に入りました
私は そこで 小さな語学学校へ通ったのです
まず レベルチェック テストを受けました
当時 この学校には 日本人がほとんどいなくて
ヨーロッパからの学生が圧倒的に多く
話せることは話せるけど文法がアヤシイ
という生徒が大半でした
それで このテストは 文法しかなかったんです
当時の私は というと 全然話せないけど
文法なら 結構分かってる という状態でした
だから この文法だけのテストの結果
1番上のクラスになってしまいました
先生は 元教師で エリザベス女王を
フレンドリーにした感じの 品のある典型的な
英国婦人でした。 60歳は超えていたと思いますが
真っ赤な車を乗り回す エレガントでいて活動的な
素敵な女性でした
もちろん 彼女の英語は まさに私が求めていた
ブリティッシュ イングリッシュで 聞いているだけで
幸せ〜 と思っていました
クラスメートは ドイツ人が2人、
ドイツ語圏のスイス人が2人 そして
イタリア人が2人で 当然のことながら
ゲルマン民族が圧倒的に優勢でした
このクラスで 私は同じ年代でありながら
ヨーロッパ人との英語力の差に愕然としました
文法だけは まあ 何とか互角だけど
その他は 話になりませんでした
普段からアルファベットの生活をしている彼らは
読むスピードが私の3−5倍くらいでした
特に ドイツ人の女性の一人は よくできて
すぐに読み終わって問題もできてしまうのでした
そして 日本では考えられないのですが 彼女は
自分ができたら 何も言わず教室から出て行き
頃合を見計らって りんごをかじったりしながら
戻って来るのです
和の国から来た 日本人の私には なんで
たったの5分か10分なのに わざわざ出て行くのか
理解に苦しむことでしたが 彼女にしたら
ボンヤリと皆ができるまで 待っていることに
耐えられなかったのでしょう
もちろん彼女には悪気なんて全くないのですが
彼女が出ていく度に 自分の遅さが身にしみました
クラスメートたちの発言の量も 私には
一種のカルチャーショックでした
質問するのでもなく 誰も聞いていないのに
この文章に関して自分はこう思う などと
どんどん発言するのです。
後に通訳ガイドになって 外国人のお客様の質問や
発言がものすごく多いのには 学校時代から
そういうクセがついていたからなんだ
と改めて思いました
まあ とにかく最初の1週間は
カルチャーショックと 授業についていけないことに
大きな挫折感を味わいました
さらに カンタベリーという場所柄
教会関係の話題が多く 英語よりも意味が分からず
ヨーロッパ人との大きな壁を感じました
真剣に1つ下のクラスに替えてもらおうか
と思いましたが 分からないなりに
徐々に慣れ 私が来るまでは きっと辛い思いを
していたに違いない イタリア人と友達になり
助けてもらって 何とか乗り切りました
3週間で 私の英語が劇的に上達した
ということはありません
でも 私の意識は大きく変わりました
私の英語なんて 全然ダメ とはっきり実感しました
ヨーロッパ人達の読むスピードに一番大きく
ショックを受けたので どうにかしてスピードを上げたい
と思い 帰国してから ペーパーバックを
可能な限り 速くたくさん読む練習をしました
当時 私が行っていた大学では 多読より精読が
重視されていて 文化的背景などを
細かく細かく検証していたのです
だから 1年終わっても 結局 その小説は全体として
どういう話だったのか さっぱり分からなかった
ということも 珍しくありませんでした
あの3週間は 良薬口に苦し という日々でしたが
今思えば 本当に良薬でした
かなり荒療治でしたが 私を大きく変えてくれました
英語だけじゃなくて 性格も大きく変わりました
まあ これは 良かったのか悪かったのか・・・??
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