令和元年度全体事業概要報告
特定非営利活動法人
高度情報通信推進協議会
当協議会は、令和元年度においてもユーザ側の視点に立った高度情報通信分野の施工技
術・技能に関する人材育成及び情報提供を行うことを目的として以下の事業を展開してま
いりました。
I 人材育成・認定事業
(1)技能検定事業
厚生労働大臣指定試験機関として、情報配線施工技能検定試験の公正かつ積極的な運営
を行っています。令和 1 年度は、技能検定事業の活性化策として受検者増を最大の課題と
位置づけ、特別委員会でその対策を検討し強力に進めて参りました。なお、今年度も厚生
労働省の実技試験受検料減免措置制度(35 歳未満の若者を対象)が 2 級及び 3 級実技試験に
適用されました。
・3 級を 3 回(6 月 8 日と 9 月 28 日、令和 2 年 2 月 1 日)
・2 級を 2 回(6 月 8 日学科、8 月 24 日実技試験及び 11 月 11 日学科、R2 年 2 月 1 日実技
試験)
・1 級 1 回(11 月 10 日学科、R2 年 2 月 1 日実技試験)
また、全国の実技試験での採点の統一性確保のため、中央水準調整会議を開催しました。
厚生労働省の定期立入検査を受審しました(令和 2 年 2 月 12 日〜13 日)。(2)INIP 認定事業
現在、今後の INIP 認定事業の在り方を検討しており、INIP 認定試験は中止していま
す。
II 普及・啓蒙事業
普及・啓蒙事業の一環として、より高度な施工技術に関する技能五輪等関連事業への支
援活動を推進してまいりました。また、技能五輪競技課題に情報配線施工の国際標準化を
開始しました。これらの事業を行い人材育成ならびに技術の普及に努め社会的地位の向上
を目指しました。
1 第 57 回技能五輪全国大会への活動支援
第 57 回技能五輪全国大会の運営協力団体として競技用機材・部材の調達・提供や予選会の
開催(24 名の選手推薦)など技能五輪支援活動準備を積極的に行いました(愛知県:11 月 15
日〜11 月 18 日)。2 技能五輪職種連絡会
職種連絡会は技能五輪国際大会事業の更なる向上発展を目指し、当協議会会員の賛助企業か
らの支援を得ながら本格的に活動してまいりました。
・技能五輪全国大会の情報共有及び各種議論を目的とした職種連絡会を 3 回開催致しまし
た。地方開催として 2 月 13 日に(株)きんでん人材開発センター(千葉県印西市)で開
催しました。
4第 45 回技能五輪国際大会への活動支援
昨年度に引き続き中央職業能力開発協会の依頼による職種別分科会を通じ、カザン大会に向
けた選手育成強化活動支援を積極的に行いました。また、上海大会に向けた合同訓練・競技大
会を(株)きんでん人材開発センターで開催しました(令和 2 年 2 月)
。第 45 回技能五輪国際
大会(ロシア・カザン:8 月 18 日〜23 日)で情報ネットワーク職種で、日本が 8 連覇を達成
しました。
3 第 16 回情報通信配線技術フォーラム 2019
第 16 回目の情報通信配線技術フォーラム 2019 を第 19 回光通信技術展(FOE2019)と共
催で開催を致しました(東京ビックサイト:7 月 17 日~19 日)
。第 57 回技能五輪全国大会「情
報ネットワーク施工」職種出場選手 24 名選出しました。また、予選会の競技大会での成績優
秀者に技能証を交付しました。
4 情報配線システム標準化委員会
技能の国際標準化を目的に、昨年度より(一社)電子情報技術産業技術協会に設置されてい
る情報配線システム標準化専門委員会にリエゾン会員として加盟しました。この活動を通じて、
我が国から ISO/IEC SC25/WG3 へ Sustainable Cabling System(仮称)の NWIP をし、令
和 2 年 2 月、投票の結果、採択されました。同時に、JIS 5152 の発行に向けた委員会活動に
も参画いただきました。
5 各表彰制度への推薦
平成 31 年度秋の厚生労働大臣賞を特別技能検定委員が受賞されました。
III 内部監査
技能検定試験事業に携わらない監事による内部監査を実施しました(3 月 25 日)
。監
査チェックシートに基づき各項目のチェックを行い、特段の指摘事項がないことを確認し
ました。
最後に財政的には、当協議会の経営環境は引続き極めて厳しい状況であり、今年度も単
年度黒字化目標に向かって運営改善に取組みます。目標達成には、当協議会事務局のリー
ダーシップと業務の迅速化等も大きな課題であります。引き続き経費削減と併せて、更な
る組織強化を図り、効率的に各委員会等の運営を行います。広報活動、会員サービス等も
提供してまいりますが、その改善・改革には関係各位のご理解とご協力が不可避となりま
す。