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空芯の円筒状コイルに交流電流を流すと、円筒の内側だけに磁場ができるわけではない。
磁束は円筒の内側だけにできるのではなく、外側におおよそソレノイドコイルの全長くらいまで磁束の帰線が通る。
色々な径のリング状のサーチコイルをソレノイドと同軸にして、その電圧を測定すると、サーチコイルの内側にある磁束に比例する電圧が出てくる。サーチコイルの径を円筒と同じにすると、ほぼ無限長のソレノイドの式に従う起電力が観測される。
サーチコイルを大きくすると、ソレノイドの内側の磁束と外側の磁束は反対向きなので、起電力が小さくなる。
アルミ管でソレノイドの外側を包むと、短絡された1ターンコイルであるアルミ管の渦電流が作る磁束が打ち消しあってサーチコイルの起電力は減少する。磁性体の管で包むと、磁束の帰線は磁性体の管を通るので、サーチコイルの起電力は小さくなる。
このような現象は、電子部品である閉鎖磁路を持たないコイル部品でも生じる。
鼓形のコイルのインダクタンスを測定しながら、非磁性導電性の金属を近づけるとインダクタンスは減少する。強磁性の材料を近づけると、磁気抵抗が小さくなるのでインダクタンス値が増加する。
この原理を利用した近接センサも市販されている。
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