熱電対は2種の異なる組成の金属線を接続して構成される。
独のZeebeckが発見した効果で、金属材料の組成などを制御すれば再現性のよい熱起電圧が得られる。数少ない互換性を持った温度センサとして工業用に広く用いられている。
J(クロメル/コンスタンタン)で約0.1mV/°Cの起電力が出る。
ゼーベック効果は基本的に温度差によって起電力が決まるので、1°C当たりの起電力があまり大きくなくとも精密な温度計測が可能である。
金属線Aと金属線B 2本を直列に接続し、2つの異種金属の接続点を作る。金属線Bはオペアンプのすぐ近くで接近させて回路を構成する。
接続点の片方は外気に、他方を電子回路の発熱部に接続する。
このような構成にすると、すこし信号レベル低いけれど、室温と電子部品の温度差=温度上昇を精密に測定できる。
ちょっと高級なデジボルを使えば、今の技術ではΔT=0.1°C程度の測定が確実に行えるのだ。無ければ低温度ドリフトのオペアンプでちょっと増幅すればよい。
この手段で、アナログエンジニアはいつも温度差の精密計測を行っている。ただし、私のほかには、この方法を使っている人はいなかった。基準温度接点の精度は1°Cくらいがふつうなので、温度差の精密測定には不向きである。温度計も2台必要である。
差の計測にはこのほかにも種々の巧妙な手段が存在する。
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